留学中やその後にニューヨークで何度か観ているので、今回が初来日とは直前まで知りませんでした。今年で84歳。ひょっとしたら最初で最後の来日になるのでは? 今後はニューヨークでも観れるかどうかわからないと思い、25日に「ブルーノート東京」で観てきました。
生憎の天候でしたが、その前に代官山の「蔦谷書店」まで歩き、そこでDVDの返却と新たに4本を借り、そのままさらに歩いて「ブルーノート東京」まで。
4本無料のサーヴィスが今月末まで延長されているので、せっせと「蔦谷書店」通いを続けています。
「蔦谷書店」経由で「ブルーノート東京」まで1時間30分ほどのウォーキング。
それでモーズ・アリソンのライヴ。彼は「キャバレー・シンガー」の代表格。これ、日本では馴染みのない言葉かもしれませんが、考えてみれば「ブルーノート東京」もアメリカならキャバレーと呼んでいいスペースです。
ですからこういう場に相応しいのがモーズ・アリソン。年輪を重ねた渋いパフォーマンスには独特の味わいがありました。歌もピアノも決してお上手じゃないんですが、そこがいいところ。
ボブ・ドローやベン・シドランは彼から影響を受けています。そのオリジネイターによるステージからは、白人ブルースならではの飄々とした風情が感じられました。
「ブルーノート東京」では80歳を超えたアーティストのブッキングが頻繁に認められます。いずれのひとたちも元気いっぱい。バリバリの現役ぶりを発揮している姿が観られることに感動を覚えます。
もうすぐジム・ホールもやってきますし、「東京JAZZ 2012」ではオーネット・コールマンの来日が決定しました。ジャズを動かしてきた彼らがいまも元気で活躍し、感動を与えてくれる。モーズ・アリソンのステージもそうでしたし、こういうライヴが体験できる喜びはぼくにとって非常に尊いものです。
なんてことを考えながら、再び歩きで恵比寿駅まで。「ブルーノート東京」から真っ直ぐの1本道を歩いて20分くらい。素敵なライヴを楽しみ、いつも以上に歩き、観たいDVDも借りることができ(しかも無料!)、いい1日でした。
【メンバー】
Mose Allison(vo,p)
Phil Sparks(b)
Pete Magadini(ds)