一昨日の12日に行ってきました。会場はレトロな「日比谷公会堂」。あがたさんにはぴったりのホールです。
これまでに深いかかわりをしてきた音楽仲間が一堂に会しての豪華な3時間半。休憩時間なしで、あがたさんはずっと歌いっぱなし。ぼくより年上なのに、たいした体力と集中力と、そして創造性。素晴らしかったです。
一般的には「赤色エレジー」くらいしかヒットはありません。しかし、あがたファンにとっての名曲はそれこそ無数にあります。これまでの40年で残してきたそれらの数々をこの夜は最高のメンバーと聴かせてくれました。
会場に入ると、入り口ではブラス・バンドのお出迎え。その後、彼らは場内を練り歩き、舞台で演奏してからいよいよコンサートがスタート。
過去の名曲に混ざって、発売されたばかりの世界映画主題歌集大全集と銘打った『女と男のいる舗道』からも何曲か。駒沢裕城のスティール・ギターと白井良明のアコースティック・ギターだけを伴奏にした「星に願いを」がとくに印象的でした。白井さんと鈴木茂のギターをバックに歌った「カーニバルの朝」もよかったですね。
白井さんといえば、昨年、無期限活動休止を宣言したムーンライダーズがこのコンサートで全員顔を揃えていたのもあがた人脈の凄さです。
ひと口で40年といっても、その間、常にアルバムをリリースし、時代の興味から取り残されず、コンスタントにライヴ活動をやってこれた裏には並々ならぬ努力やアイディアの発露、そして人々の心を打つ音楽をあがたさんが作れたからでしょう。ファンあっての40年です。これは大変なことだと思います。
いい時代に登場し、よき仲間に恵まれたこともあるでしょう。でもそんなひとはいくらだっています。そして大半は消えていったか、ひとびとの関心の外に行ってしまいました。満員(たぶん)の「日比谷公会堂」であがたワールドを満喫しながら、そんなことも考えていました。
そういえばあがたさんとジャズ・ソング集を作る話、その後進展がありませんが、どうなったんでしょうね。まあ、マイペースで着々と実績を残しているひとですから、そのうちその気になったら連絡があるでしょう。
ともあれ、40周年おめでとうございます。そしてこれはひとつの通過点。これからも素敵な歌を聴かせてくれることでしょう。