それにしてもなでしこジャパンは凄かった。今日が祝日で助かりました。
それはそれとして、16日に北鎌倉で「ONGAKUゼミナール」をやってきました。今回は初めての場所での「ONゼミ」。しかもお店ではなく個人の家で、なおかつライヴ演奏もありという、初めて尽くしの試みでした。
お越しいただいた皆さん、いかがだったでしょうか? 暑い中、しかも遠方からもいらしていただき、心から感謝しています。
今回のテーマは「ボサノヴァ」。
「ONGAKUゼミナール」ですから、いつものように音源を聴きながらぼくの与太話で会はスタート。このコーナーは50分ほどで切り上げ、そこで休憩。思っていたとおり、予定の曲は全部かけられなかったですが、ここで時間を取るより、中村さんのライヴを優先させたほうがいいですもんね。
休憩を挟み、後半はゲストにお迎えした中村善郎さんとのトークからスタート。というか、中村さんの紹介を兼ね、ふたりで軽いボサノヴァ談義をした、といったところでしょうか。
そしていよいよ当日のメイン・イヴェントである中村さんのライヴ。
今回は節電ということも念頭に置き、中村さんにお願いして完全生ライヴにしていただきました。一流のアーティストのパフォーマンスを目の前で、しかもアンプラグドで聴けるチャンスなどめったにありません。
個人のお宅のリヴィングルームで聴けるというのもポイントです。ライヴ・ハウスではありませんから、なおさら生音で中村さんのパフォーマンスを聴きたい、みなさんにも聴いていただきたい。そう考え、音響的にはちょっときついだろうなぁとは思いましたが、ここはぼくのわがままを通させていただきました。
中村さんは世界に誇っていいボサノヴァのアーティストです。その彼の歌とギターが目の前で聴けるんですから、なんと贅沢なひとときだったことか。と、ぼくは自己満足していますが、お越しいただいた方たちにも喜んでいただけたら嬉しいです。
「完全アコースティックでやってみたい」というぼくのリクエストに快く賛成してくれた中村さんには大感謝です。アーティストとしては、「最良の状態で聴いてもらいたい」と考えるのは当たり前です。音響的にどうかな? という不安もあったでしょう。
個人の居間といってもかなり広いスペースですし、吹き抜けで天井も高いことは事前にわかっていました。おまけに中村さんもぼくも初めて行く場所なので、どんな感じか見当がつきません。
それでも「椅子の並べ方を工夫すればなんとかなるでしょう」と中村さんは言ってくれましたし、ぼくはぼくでプロのアーティストの実力の高さと経験を信じていました。
そして、ご来場の皆さんが中村さんを囲むような形でライヴはスタート。実にいい感じです。音が小さい分、皆さんもボサノヴァの魅力を肌で感じることができたんじゃないでしょうか?
ボサノヴァはナラ・レオンの家にアントニオ・カルロス・ジョビン、外交官で詩人のヴィニシウス・ヂ・モライス、カルロス・リラ、ホベルト(ロベルト)・メネスカルといった音楽好きの若者が出入りして生まれた、という説があります。
彼女の家の居間で、ギターを弾きながら次第に形を整えていったボサノヴァ。ぼくは中村さんのライヴにそのイメージを重ねることができました。中村さんのパフォーマンスは派手なものとは無縁です。それもあって、なおさらこういう形のライヴが提供できてよかったと思っています。
10月には、この「ONGAKUゼミナール」を関西(京都・神戸・名古屋)でもやろうと考えています。秋に聴く中村さんのボサノヴァも格別の味わいがあるんじゃないでしょうか?
関西方面の方、そのときはよろしくお願いします。
そして、一昨日お集まりいただいた方にはどうもありがとうございました。