
1週間ほど前ですが、午後からの本業が休みになったので、この映画を六本木で観てきました。
ナタリー・ポートマンのアカデミー受賞作品であることも気になっていました。監督はダーレン・アロノフスキー。このひと、『レスラー』も監督していましたよね。プロ・レスラーとバレエ・ダンサー。パフォーマーとしての立ち位置は両極端ですが、ぼくはふたつの映画を観て、両者にどこか通じるものを感じました。
あと、この映画はかなり幻想的なミステリーというか心理劇で、ロマン・ポランスキーの『ローズマリーの赤ちゃん』のことを思い出したりもしました。後半はホラーといってもいいかもしれません。

ナタリー・ポートマンはこの役のためにかなり減量したのでしょう。それとバレエの技量もたいしたものです。子供のときに習っていたとか。しかし、それだけでここまで踊れるとは思えません。エキストラも使っているようですが、それでもたいしたものだと思いました。
アカデミーを受賞したのも当然。ぼくは納得です。プリマの重圧に押しつぶされていく若い女性。その心理描写がミステリー・タッチで描かれていて、最後まで気を抜かずに観ることができました。

ウィークデイの午後ということもあり、六本木の映画館でもさすがにすいています。でもこれは震災とは関係なく、いつもの光景です。いつもと同じが一番。ウィークデイの昼間から混んでいるのもいやですが、ひとっこひとりいないというのも寂しいです。
封切られてしばらく経ったこともあり、スクリーンは小さなところでした。そこにほどほどのお客さんがいて、ちょうどいい感じ。こういうのもぼくの安心感につながっています。