
先週の金曜日(10月22日)、丸の内の「コットン・クラブ」で聴いてきました。ジェフ・テイン・ワッツがリーダーとなって、ブランフォード・マルサリス、テレンス・ブランチャード、そしてボブ・ハーストをサイドマンに従えての勇猛果敢なライヴでした。
演奏は極めてハード。ぼくは、楽器の編成からか、注目を浴び始めたころのオーネット・コールマン・カルテットの21世紀版のような印象を覚えました。ブランフォードもオーネットみたいな感じで吹いていましたし、ソプラノ・サックスはコルトレーン的でした。
テレンスもかなり過激。マイクなんか関係なしで、横にいるテインに向かって吹きまくり、なんだか真剣勝負の様相。こんなにエモーション丸出しでトランペットを吹くテレンスも珍しい。ブランフォードも、フレーズを吹く合間にエモーションの高まりからか、体を1回転させたり唸ったり、リーダーで演奏するときとはかなり違う雰囲気でした。

初日は店用の写真撮影も最初の2曲までとか、店がオファーを出したインタヴューも断るとか、かなりピリピリしているという話をスタッフから聞いていました。ぼくはぼくで、テインとブラフォードにスタジオまで来てもらい、インタヴューをしようと思っていたのですが、マネージメントから「今回はインタヴューはなしよ」ともいわれていました。

ほんまかいな? だって、ブランフォードとテインだよ。演奏は真剣そのものでしたが、それ以外のMCとか曲間の雰囲気はリラックスしているじゃないですか。黙々とベースを弾くボブを別にすれば、残りの3人はいつものようにジョークを飛ばしながら和気藹々としています。
でも今回はブランフォードがテインを立て、「自分はインタヴューを受けない」としたようです。そういうところ、割と気を遣うひとです。1週間ほど前ですが、ブランフォードから東京で会おうというメールももらっていました。だから、直接頼めばインタヴューだって可能でしょうけど、そこまでするのは自分勝手なので、やめておきました。

とはいうものの、楽屋でラジオ用のIDをふたりからはもらっておきました。「Hello this is Jeff Tain Watts~」とかいうやつですね。これ、「おはようございます」ヴァージョン(ジェフ)と「お疲れ様です」ヴァージョン(ブランフォード)の2種類あります。せっかくなので、ふたりには業界用語を教えておこうと。今後、業界のひととあいさつするときは、「Hello」の代わりに、どちらかを使うように言っておきました(笑)。

ブランフォードにはダメ出しで、もう1回。

今回は楽屋で乱暴狼藉(?)の数々をしてしまいましたが、メンバーならびに関係者のみなさま、お許しください。それからテレンスとボブ、ありがとうね。

あと、いつもお世話になっているブランフォードのローディのロドリックも。次回はニューヨークでご飯食べましょう。
それから、ブランフォードとは年末のニューオリンズで会えたらいいね。
テインはもっと体重を減らして、腰の負担を軽くすること。ゴルフもいいけど、さ。