先週はインタヴュー絡みもあって、このふたりのライヴを見てきました。昨日の放送をお聴きのかたは、ふたりの声に触れられたはずです。
美女と美男です。なにせクリス・ボッティは2004年度の『People』誌で「もっとも美しい50人」に選ばれています。ジュード・ロウとかスティングに似ているなぁ、なんてインタヴューをしながら思っていました。
ヒラリー・コールのライヴを聴いたのは1日の木曜日、「コットン・クラブ」でのこと。新作から「イフ・アイ・ハド・ユー」、「朝日のごとくさわやかに」、「ハウ・ドゥ・ユー・キープ・ザ・ミュージック・プレイング」なんかも披露してくれました。
彼女の歌もよかったんですが、ぼくはバックでギターを弾いていたジョン・ハートのプレイにも目を奪われました。ジム・ホールのようなナチュラルな音色と抜群のテクニックに歌心。彼がこんなに歌伴がうまいとは思いませんでした。さまざまな手法を駆使してのバッキング。それをさりげなくやって、主役のコールを引き立てる。こういうギターが弾けたら最高に気持ちがいいでしょうね。
クリス・ボッティは、日本で行なう初のコンサート・ホール・ツアーの初日を3日に池袋の「東京芸術劇場 大ホール」で聴いてきました。こちらは見事にショウアップされたステージとでもいえばいいでしょうか。ジャズ・クラブで聴くのと違い、構成がきっちりしていて、休憩なしの2時間弱、アンコールを含めて見事なステージングでした。
偉いなぁと思ったのは、コンサート終了後にロビーでサイン会を開いていたことです。そのあとに楽屋でインタヴューさせてもらったんですが、彼は年に250回ほどライヴを行ない、その際は小さなクラブでも大きなホールでも、場所に関係なく必ず演奏終了後にサイン会を開くとのことでした。この日も小1時間くらいかけてサインをしていました。
こういうところも人気を高めてきた理由のひとつでしょう。とにかくクリスは誠実。スティング、ポール・サイモンといったひとたちと共演していることから、生粋のジャズマンというよりもう少しポップス系の感覚の持ち主かと思っていたんですが、ジャズに関しては実に真面目人間でした。
嬉しかったのは、「これだけ成功して収入が増えてよかったですね」との問いかけに対し、「おかげでサイドマンにお金がかけられるようになった」という言葉が返ってきたことです。「だから収入が増えなくてね」と、嬉しそうに語ってくれたクリス。こういうひと、実にいいです。
このインタヴューも今月中には番組で紹介するつもりです。なお、この間から少しずつ始めているPodcastも軌道に乗せるべく進行中(みたい)です。そのうちi Tunesにも取り込めるようになるみたいです。こちらは番組ブログをチェックしていてください。