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川隆夫の JAZZ BLOG
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©Kozocom (photo by Shuichi Kasahara)
職業:JAZZジャーナリスト、整形外科医、DJ

ニューヨーク大学の大学院在学中にアート・ブレーキーやマルサリス兄弟など数多くのミュージシャンと知り合う。帰国後、JAZZを中心に約3000本のライナーノーツを手がけると共にJAZZ関連の著書を多数出版。ブルーノートの完全コレクターとしても有名。その他、マイルス・デイヴィスやブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンの来日時の主治医を勤めるなど、現役の整形外科医としても第一線で活躍中。

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2009-11-10 『パイレーツ・ロック』@「新宿武蔵野館」
2009-11-10 『パイレーツ・ロック』@「新宿武蔵野館」_e0021965_1430123.jpg
 先週末に観てきた映画です。
 ときは1966年。ロンドンはスインギン・シクスティーズ前夜といったころでしょうか。ビートルズがツアーするのをやめて、ストーンズが大暴れしていた時代。ザ・フーがモッズ・キッズの心をとらえ、クラプトンがクリームで斬新なギターを聴かせていました。

 ところがお堅いイギリスのこと。国営放送のBBCラジオは、ロックのレコードは1日に45分しかかけないという規則をかたくなに守っていました。そんなときに国中で聴かれていたのが、北海に浮かぶ船上で1日中ロックを流している海賊放送局。

 そのパイレーツ・ロックと、それを取り締まる政府との攻防をひとつの軸に、船の上で繰り広げられるDJたちの面白おかしい、そしてちょっと悲しかったり切なかったりのエピソードをさまざまに盛り込んでドラマは進展していきます。

2009-11-10 『パイレーツ・ロック』@「新宿武蔵野館」_e0021965_14301912.jpg
 主役は個性的なDJを演じる役者たち。彼らがかける音楽の1曲1曲が当時のことを思い出させてくれます。ぼくの世代のロック好き、ソウル好き、ポップス好きなら、ほとんどの曲に覚えがあるでしょう。マニアックな曲なんかほとんど出てきません。そこに選曲のセンスが光っています。

 シーカーズはイギリスでも人気がなかったんですね。そういうのがわかって面白かったです。あと映像から判別できる範囲ですが、ちゃんとオリジナルのシングル盤が使われていたようです。そのあたりの凝り方がいいじゃないですか。マニアにしかわからない作り手からの密かなメッセージみたいなもので、思わずニヤリとしてしまいます。

 最後は船が沈没してたくさんのレコードも海の底に沈むんですが、あれはまさか映画で使っていたオリジナル盤じゃないでしょうね。そんな心配をしているぼくは、相当におかしいかも。

 こういう海賊放送局は日本にもありましたし、いまもあります。違法ですが、イギリスの場合、そのお蔭でロックがラジオで市民権を獲得します。映画の最後に、現在、イギリスでロックを流す放送局が299あることを教えられました。

 どうしてレコードをわずかな時間しかかけなかったのか? それはミュージシャン・ユニオンの規制が強かったからです。イギリスのミュージシャン・ユニオンはミュージシャンの保護に神経を尖らせていました。

2009-11-10 『パイレーツ・ロック』@「新宿武蔵野館」_e0021965_14303833.jpg
 いまでは笑っちゃうような話ですが、「レコードをかけるとミュージシャンの仕事が減る」。これが理由です。だからBBCにはビートルズでさえたくさんの生演奏を残しているんですね。生演奏ならいいけど、レコードは駄目だったんです。そういうわけで、ぼくたちの手元には、海賊版ですがビートルがBBCの放送用に吹き込んだ音源がCDにして10枚分ほど残されることになりました。これ、怪我の功名ってやつでしょうか。

 脱線しますが、オーネット・コールマンがクロイドンでコンサートをやったのは、やはり1966年のこと。このときもミュージシャン・ユニオンがクレームをつけてきました。「アメリカのミュージシャンがイギリスでコンサートをする場合、同じギャラの分だけ、イギリスのミュージシャンがアメリカで演奏できる機会を作らなければ許可しない」。これが言い分です。

2009-11-10 『パイレーツ・ロック』@「新宿武蔵野館」_e0021965_143053100.jpg
 それで一時はコンサート開催が危ぶまれましたが、なんとか解決して誕生したのが『クロイドン・コンサート』という名盤です。この話、ほんとかどうかわかりません。たしか、アルバムが初めて日本で発売されたときのライナーノーツか『スイングジャーナル』に出ていたんだと思います。そんな話を、この映画を観ながらふと思い出しました。
by jazz_ogawa | 2009-11-10 14:36 | 映画&DVD | Trackback | Comments(8)
Commented by moto at 2009-11-10 19:52 x
小川さんこんにちは.予告編は何かのDVDで見た覚えがあります.
"School of Rock" なんかもそうですが、こういった映画はオタク心をくすぐってくれます・・・ある意味ストーリーよりもそういった部分(音楽など)が気になったりして.
60年代、ボクはまだまだほんとうの子供でしたが、今になって振り返るとハチャメチャなことがたくさんあったけれど、みんなもっともっとエネルギッシュに生きていた時代のように思えます.
ボクも昨日”Gimme Shelter”について書いたばかりでした(笑)
Commented by jazz_ogawa at 2009-11-10 22:55
motoさん、たしかにストーリー以上に音楽を含む小道具を気にしながら最後まで見てしまいました。
ビートルズのモノ・ボックス、アンコール・プレスは帯の色などが変わるんですね。ならば、買うか! いや、正直迷っています(笑)。
Commented by moto at 2009-11-10 23:02 x
小川さんこんにちは、そうなんですよ、帯の色と表示が変わるようです・・・・だから先日聞いてみたんですよ.
でも、迷っているということは、買うということですね・・・わかります.
ボクも、Miles 予約しましたから(笑)
Commented by jazz_ogawa at 2009-11-11 00:43
motoさんのコメントはそういうことだったんですね。情報の入手が早いですね。
マイルス、予約したんですか。ジャケットの出来がよければいいですが。
Commented by Hashi at 2009-11-11 12:31 x
パイレーツロック観にいきます!浦和ではやってないんですよね。。。シネコンも入場券の安売りばかりやるんじゃなくて、いろいろ考えてほしいもんです。。
Commented by jazz_ogawa at 2009-11-11 12:53
Hashiさん、これは観るべき映画です。早くいかないと終わっちゃうかも。
Commented by yuricoz at 2009-11-20 13:31
私も、先日この映画を見てきましたーーーー
おっこの曲ベイシティローラーズみたい♪なんて言ったりして、
まだ、その時は、デビューしていないんですよね~
そっかーこの曲をまねっこしてたのね♪みたいな。笑
すんごく楽しい映画でしたっ♪

ビートルズのリマスター盤の記事が、小川さんにしては、遅いのでは?
とつぶやいたりして^^;
Commented by jazz_ogawa at 2009-11-20 14:09
yuricozさん、ビートルズのリマスター盤と一緒に、ストーンズやポールの新作も紹介しようと思っていたところ、どちらも手元になかなか集まらないので、切り離して紹介しました。それで時期が遅れました。
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