前回のブログで表紙の写真を掲載しましたが、実際はもっと渋いブルーです。一昨日ようやく送られてきて初めて現物を見ました。思ったよりいい感じの表紙で、かなり気に入りました。本日あたりから書店に並ぶそうなので、といっても大きな書店にしか置かれないでしょうが、もし見かけましたらお手に取ってみてください。それで、そのままレジに行っていただけるともっと嬉しいです。
今回の本は、副題が「アルフレッド・ライオン語録」。これまでにライオンから聞いた話を、ある程度、年代順に並べたのが第1章です。このパートはインタヴュー形式ではなく、ただ単にライオンのコメントを並べただけ。なにせ「語録」ですから。
それで第2章では、『スイングジャーナル』誌で2003年6月号から11月号まで連載した「誰も知らなかったブルーノート」を中心に、同誌で発表したブルーノート関連の原稿をまとめてあります。
最後の第3章はブルーノートの代表的なアルバムのライナーノーツ集。
『アート・ブレイキー/バードランドの夜』
『クリフォード・ブラウン/メモリアル・アルバム』
『ジョン・コルトレーン/ブルー・トレイン』
『ソニー・クラーク/クール・ストラッティン』
『キャノンボール・アダレイ/サムシン・エルス』
『アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ/モーニン』
『ホレス・シルヴァー/ソング・フォー・マイ・ファーザー』
『ハービー・ハンコック/処女航海』
などです。
これで全346頁。思った以上の頁数になりました。ぼくは活字中毒なので、ある程度厚い本をいつも作りたいと思っています。このブログだって長いでしょ。
出版社側はなるべく薄い本を作りたがるのですが、今回の春日出版はそういうことにはあまりこだわらず、好きにさせてくれました。感謝ですね。でも、文字が多いと、最近の若い人は手を出してくれないかもしれません。
これまであちこちで書いてきた原稿をまとめて本にする気持ちが強くなってきたのは昨年あたりから。書き下ろしもいいんですが、過去に書いたものも形にしておきたい。このところそういう気分になっています。あと何年生きるかわかりませんし、いつまで本を出させてもらえるかもわかりません。棺おけにも片足突っ込んでいますから。そういうわけで、出せるうちに出しちゃえ、です。
ぼくの場合、レコーディングにたとえるなら、ニュー・レコーディングもあれば、コンピレーション、リミックス、リマスタリングもあります。これまで残してきた吹き込み(原稿)をさまざまな形でまとめ直したりする作業は面白いです。それで、まだ出ていないのは廉価盤(文庫)くらいでしょうか。
そうそう、8月にはニュー・レコーディングが出ます。『ザ・ブルーノート、ジャケ裏の真実 4000番台(4001-4100番)』。こちらは全編書下ろしで、現在2回目のマスタリング(校正)中です。お盆明けのリリースを目指しているので、プレス工場(印刷所)に完パケを入れるまで、あと2回か3回はマスタリングができそうです。