ダウンタウンのAvenue A(アベニューA)で偶然見つけた小さなブティック。ショーウィンドウ越しに見えた独特な風合いの生地や色使いに引き寄せられるように店内に入ってみると、ふわっとした雰囲気の色とりどりのドレスやワンピースがたっくさん。まるで森の中の妖精に出会ったような気分になりました。あまりに素敵だったので「わぁ~」っと思わず声をあげてしまうほど。
このお店の名前は、
MoMo FaLana。Avenue Aと3rd St.の北西コーナーにあります。
このブランドのヒストリーはちょっと変わっています。今からちょうど10年前の1995年、無名のロックバンド(Bowery Angels)のメンバー同士だったMichael LublinさんとMaureen Robertsさんは、ニューヨークのフリー・マーケットでアンティークの洋服(=古着)を売り始めました。ただ古着を売ってもつまらないと思ったのでしょう。インテリア・デザイナーでもあったMichaelさんが型紙を作り、もともとファッションに興味のあった(でも親に反対されてファッションの道を諦めてた)Maureenさんが絞り染めを施すという方法で古着を再加工したオリジナルの商品を作り出したのです。
それからわずか数年のうちに彼らの独特の作風は注目を集め、Barneys、Henri Bendel、Linda Dressner、Fred Segal Flair、Brown's and Koh Samui in London、Joyce and Lane Crawford in Hong Kongなど世界中の高級デパートでも取り扱われるようになりました。日本でも売っているお店があるそうです。
ニューヨーク好きな人の中には、こんな感じの服、どこかで見たことあるっていう方も多いかもしれません。それもそのはず、ドラマSex and Cityでキャリー(Sarah Jessica Parker)が着てました。キャリーが着ていた服全部じゃないんですけど、このお店では特に女性のボディラインの美しさや、ホワホワっとした柔らかさを強調するデザインのブラウスやドレスなどを数多く取り揃えています。
現在のお店で自分達がデザインした洋服を売るようになったのは2000年からだそうですが、今でも、チーフ・デザイナーがMichaelさんで、染めたりカットしたりするのがMaureenさん。ちなみにお二人はご夫婦です。たまたま私が行った日は、Michaelさんと奥さんのMaureenさんのお2人がお店にいらっしゃって、とても気さくに色々とお話を聞かせてくれました。丁度、今度の土曜日、9月10日にコレクション(MARIPOSAっていう名前がついてます)を開催するそうで、モデルの女の子に合いそうなドレスを確認していたそうです。マイケルさんは奥さんにドレスを試着してもらっていました。楽しそうにしている2人の姿がとても印象に残っています。彼女は大好きな人と一緒に夢を叶えてしまったのですね。こちらまで幸せな気分になってくる笑顔でした。
ちなみにこのファッションショーは、プレス関係の方のみご招待されているそうですが、ご興味のある関係者の皆さんはご連絡してみてはいかがでしょう?時間は夜8時から、場所はブライアント・パーク・ホテル(Bryant Park Hotel:40 W. 40th St.)です。
【参考情報】
MoMo FaLana(公式サイト)
43 Avenue A, NYC 10009
Tel:212-979-9595 / Fax:212-353-3926
(営業時間:火・水・日曜日は12~8時、金・土曜日は12~9時、月曜はお休み)
うちに帰ってからMoMo FaLanaを調べて、マイケルさんがかなり有名なデザイナーの方だと知ってビックリしました。とてもナイスガイで普通のお兄さんって感じだったんですよ。森の中にいるみたいって言ったら、ニコニコして喜んで、忙しいはずなのにいっぱいお話してくれたんですよ。こういうところもニューヨークらしくっていいですよねー。お値段も高いものばっかりじゃなくて普通に買えるものも多く、なんとなく庶民の味方って感じもしました。
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