前回に続いて、NRF 2022 リテールズ・ビッグ・ショー(Retail's Big Show)特集。
今回のNRFリテール・ビッグ・ショーの直前、全米小売業協会(National Retail Federation、略してNRF)がIBMに消費者トレンドの調査を委託し、その調査結果をまとめた最新レポート「消費者は全てが欲しい」(
“Consumers want it all”、PDF形式、全24頁、
NRF公式サイトからダウンロード可)が、いろいろ興味深いです。
以下、そのレポートに掲載されている図表(Figure)の中から、特に気になったものをいくつかご参考まで。
図表1:45%(小売店舗内)+27%(ハイブリッド=小売店舗内とオンラインの混合)=72%の消費者が、主に小売店舗で購入している図表2:コロナ禍の中、感染予防意識も追い風になって店舗でのデジタル・トランスフォーメーションはどんどん普及中改めて、この質問「消費者はなぜ実店舗で買い物するの?」
これによると、例えば、消費者の57%は、商品を購入する前に、商品を見たり、触れたり、試したいという理由で、アパレルや靴を求めて店で買う。また、消費者の54%は、店で食料品を買うときに自分で商品を選びたいと回答。その他、「消費者が実店舗を訪れたい」理由は、すぐに入手できる(43%)、便利さ(37%)、ショッピング体験そのものを楽しむ(33%)など。
なお、この質問は、以前からしょっちゅう聞かれていて、例えば、ブランドや企業のデジタル能力を調査・分析する調査会社のL2が、2016年1月に公開した調査レポート『純粋なウェブサイト運営の終わり』(The Death of Pureplay)にも、まったく同じ質問「お客がオンラインではなく実店舗で買い物する理由」(Reasons That Shoppers Buy In-Store Instead of Online)が入ってます。調査会社L2の調査レポート『純粋なウェブサイト運営の終わり』(The Death of Pureplay)
2016年1月公開
NRFがIBMにつくらせた最新のレポートには入ってない”To Support Local Retailers”(地元の小売店を支援するため)という理由は、近年、米国で広まっているローカル(地元)支援トレンドとも関連して重要
2020年から2022年にかけて、買い物をする際に「価値を優先する」バリュー・ドリブン(価値志向)との回答は41%から37%へ減少し、一方、「企業の目的(社会問題や環境問題などへの取り組み姿勢)を優先する」パーパス・ドリブン(目的志向)との回答した消費者は、41%から44%に増加して最多回答になった。つまり、ここ数年が消費者心理の大きな分岐点?しかも、パーパス・ドリブン(目的志向)な消費者は、価値ある長いお付き合いのお客様やブランド大使になる可能性もある
〔ご参考〕
【NRF 2022 Retail's Big Show特集】
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