なにしろ、大坂選手は今大会、Black Lives Matter運動に関連し、事件などに巻き込まれて亡くなった方々の名前が書かれた、試合ごとに異なる７つのマスクを着用されまして、単なるテニスの話題じゃなくなっておりまして、以下のような報道ぶり：
ベスト4進出時にご紹介した：
の記事で、ESPNの解説者のPam Shriverさんが：
”I think her goal is to wear all seven masks, and that could give her that extra motivation."
私は、大坂なおみ選手の（今回の全米オープン・テニスでの）ゴールは、７つのすべてのマスクを着用すること、そして、その思いが彼女にさらなるモチベーションを与えているように思います。
・・・などと解説してましたが、本当にそんな印象。
この問題の根深さをよく熟考しているからこそ、「人種差別に抗議するために・・・」みたいな感じで短絡的に自ら何かを語ることはなく、この問題をもっと「みんなで考えよう」、「みんなで話し合おう」と、終始徹底して呼びかける姿がとても印象的。
また、大坂選手は、優勝トロフィー授与などの一連のセレモニーの後、バスケットボールのジャージーに着替え、優勝トロフィーを持ってコートに立つ写真を、自身の公式ツイッターから
ツイート。
そこに添えられたメッセージは、"I wore this jersey every day after my matches. I truly think it gave me strength. Always."
「試合後に必ず着ていたジャージー。
私に強さを与えてくれたと思う。常に」
大坂選手のことをよく知らないと、これだけじゃ意味わからないかもしれません。
この背番号「8」のバスケットボールのジャージーは、NBAレイカーズで20シーズンにわたって活躍したバスケ界の超天才スター選手で、今年1月にヘリコプターの墜落事故で亡くなったコービー・ブライアント（Kobe Bryant）さんのもの・・・。
大坂選手とは、まるで兄妹のような深い親交があったそうで、コービーさんの事故の際、大坂選手はツイッター（
1月27日付 ）やインスタグラム上で以下のようなメッセージを公開してました：
Hey...I don't really know what to do so I'm writing you this letter.
Thank you for being you.
Thank you for inspiring people everywhere, you have no idea how many hearts you've touched. Thank you for being so humble and not acting as big as you are. Thank you for caring and checking up on me after hard losses. Thank you for randamly texting me, "You ok?", cause you know how fucked up my head is sometimes. Thank you for teaching me so much in the short time I've been lucky enough to have known you.
Thank you for existing.
You will forever be my big bro/mentor/inspiration. Love you.
ねぇ、何をすべきか本当に分からないから、この手紙をあなたに書きます。
あなたでいてくれてありがとう。
あらゆるところにいる人々をインスパイアしてくれてありがとう、どのくらい多くの人々の心を感動させたのかあなたは知りません。とても謙虚で、偉ぶらずにいてくれてありがとう。辛い負けの後の私を気遣い、声をかけてくれてありがとう。不定期に「大丈夫？」とテキスト・メッセージを私にくれてありがとう、あなたは、時々、私の頭がおかしくなるのを知っているのね。短い時間だったけど、こんなにも多くのことを教えてくれてありがとう。あなたを知ることができて、わたしはとても幸運です。
存在してくれて、ありがとう。
あなたは、永遠に私のお兄ちゃんで、メンター（精神的な支え、目標となる人）で、インスピレーション（勇気や感動を与えてくれる人）です。愛しています。
大坂選手が、彼（コービー）のようになりたいと言っているよ・・・と伝えたときのコービー・ブライアントさんのお答え：
”No, be better.”「いや、（ボクより）もっと良くなれ」
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