新型コロナウィルス関連の話題を１つ。昨日（３月１１日付）の
YouTubeチャンネルのNBCニュースで、
今、何がもっとも重要なのかを分かりやすく示してくれてるなぁ・・・と感じたのが、上の図、”Flattering The Curve”（感染者の急増を抑えよう）。
日本の皆さんのお役に立つかも？と思いまして、見やすいように少々加工し、日本語訳などつけてみました。
たとえ、同じ数の人々が、新型コロナに感染するとしても、より長い期間に分散し少しずつ感染してくれた方が、一度に大勢が感染するよりも、ずっと良いのですね。
なぜなら、感染者数が現行の医療システムが対応できる許容範囲（上の図の点線以下）なら保護対策が可能になりますが、その範囲を超えると（つまり、自宅療養で済む感染者に病院のベッドや医者や看護師などの医療リソースが奪われると）医療システムが崩壊しかねないからです。ちなみに、イタリアと韓国では、PCR検査のやりすぎで医療崩壊した、との報道も見られます。
また、ゆっくり、少しずつ感染者が出るのなら、現行の医療システムで対応可能なことに加え、新型コロナがどのような特徴を持つウィルスなのかより詳しく分析し、理解したうえで対応できるようなります。
例えば、今回のコロナは、もし感染したとしても、初期症状は風邪（せき・発熱・鼻水・ノドの痛みなど）と区別がつかず、すぐには重篤化しません。
その後、８割（5人中4人）は、一週間程度で自然治癒し、自宅療養で回復できるということが、これまでの感染者の病状から少しずつ分かってきました。症状の出始めでは、むしろ、病院へは行かず自宅で安静にする方が良い（ただの風邪なのに病院で新型コロナにかかるリスクがあるため）とも言われています。（3月4日付日テレNEWS24
新型コロナ いま知るべき5つのこと、他参照）
また、このNBCニュースのタイトルが、興味深いんですよー。
そのタイトルとは：
”Experts Hope Herd Immunity ‘Flattens’ The Coronavirus Curve”
（専門家は、集団免疫が、コロナウィルス感染者の増加を抑えることを希望する）
この新型コロナウィルスは、インフルエンザとは違って、暖かい季節になっても感染力が弱まらず終息しないと言われてまして、じゃ、いったい、いつ、どうなったら終息するのよ？って、まぁ、たぶん、皆さん、疑問に思うところでしょう。そこで、このNBCニュース、いきなり、タイトルでその着地点、専門家の希望する終息のあり方を報じているのです。
『集団免疫』とは、とある感染症に対し、全ての人々が免疫を持っていなくても、ある程度の人々が免疫を持つ状態になることで生じる保護効果のこと。そういう意味でも、急速な感染者の広がりを抑えることで、徐々に、世の中に『集団免疫』がついて、さらなる感染を自然に防げるようになるのでしょう。なお、通常、個人の免疫は、感染症からの回復かワクチンの予防接種により得られます。
なお、『集団免疫』は、英語で言うと：
herd immunity（集団免疫）,
herd effect（集団効果）,
community immunity（コミュニティ免疫）,
population immunity（人口免疫）,
social immunity（社会免疫）
・・・など、いろいろな表現がありますが、"herd immunity"（集団免疫）は、今から100年近く前の1923年に初めて用いられ、長い歴史があるそうです。あと、
ウィキペディアによると、「1930年代に多くの小児が麻疹に対して免疫を獲得すると、免疫を持たない小児の間でも新たな感染の数が一時的に低下することが観察され、自然発生する現象として認識された」とのことで、新型コロナウィルスに限らず、『集団免疫』は他の感染症でも見られる現象とのこと。へぇー。
この他にも、このNBCニュース、ワクチン（昨日３月１１日米議会での専門家によるワクチンと治療薬の違いについての
11分54秒以降からの解説もご参考まで）や、フェイクニュースへの対応など包括的に新型コロナウィルス関連の重要情報について、まとめて報じてくれてますが、だいぶ長くなりましたので、今回はここまで。
Experts Hope Herd Immunity ‘Flattens’ The Coronavirus Curve | NBC News NOW
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