前回に続き5番街沿いを南下。すると上の写真のようなトラックが…。わーい、NY初のお花屋さんトラック、
『アップルーテット・フラワー・トラック』(Uprooted Flower Truck)ですよ!!! かわいいー。NYの街角には
「奇跡」のコーヒー・トラックや
アイスのトラックなどを筆頭に、
食べ物、
ギャラリー、
ヘアサロン、
ファッション等々、様々なトラックいっぱい。
こうしたトラックは、若手起業家たちの夢を乗せ、続々と走り出し、近年、トレンド化、今やNYの見どころの1つに定着。このNY初のフラワー・トラックを作ったのも、アシュリー(Ashley Custer)さんとクリスティン(Kristin Heckler)さんの二人の女性起業家なのです。
以下のような経緯がありました。
アシュリーさんが「お花屋さんになりたい」と思ったのは、近所のお花屋さんでバイトした
14歳の頃。そんな
思春期の夢は、いつしか夢のまま、大学を卒業した彼女はフィラデルフィアの養護施設を管理する安定したお仕事に…。そこで偶然出会ったのが、未来の相棒、クリスティンさん。1度しかない人生、夢に挑戦してみようと決めたアシュリーさんは、クリスティンさんを誘いNYへ。
アッパー・ウェスト・サイドにあるお花屋さんで働き始め、いろいろなお花屋さんを見てまわる生活。そして次第にアシュリーは、多くのお花屋さんに共通する欠点に気づきました。それは、
NYのような都会にあるお花屋さんの多くは店舗が小さくこじんまりとしているため、お客さんがなかなか
気軽にお店に入れなかったり、お店に入っても「何か買わなきゃ…」のような
心理的なプレッシャーとか不安や混乱(英語で言うと"fuss")が生じる可能性が高い。
要するに、お客さんの多くはお花を楽しめていないんじゃないか? みんなもっとお花を楽しみたいはず…ってこと。
「みんなにプレッシャーなしで気軽に立ち寄りたい、お花を見たい、質問したいって感じて欲しかったのです。お花は楽しいものじゃなきゃ。」
(“I wanted people to feel like they can stop by, check out the flowers, ask questions, and not feel pressure. Flowers should be fun.”)
そんな純粋な思いから(思春期の頃からの夢を真剣に追いかけてますから、きっと自然にそうなるんでしょうね)、2015年5月に二人が完成させたのが、この『アップルーテット・フラワー・トラック』(Uprooted Flower Truck)。自己資金の55,258ドルを投じて準備を進め、最後は、NY生まれの世界最大のクラウドファンディング・サイトの
キックスターター(Kickstarter)で15,000を集めることに成功!! 企業のマーケティング・ツールとして好評だったりもしまして、地元NYでは、これまでのお花屋さんビジネスを再発明するなどと話題に…。素晴らしい。
なんだか映画やドラマみたいですけど、コレ実話なのです。