

無数の高層ビルが立ち並ぶニューヨークで、近年、最も注目されてるビルの1つ、ハースト・タワー(The Hearst Tower)。2006年に完成し、史上最も環境に優しく(NY市初のグリーン・オフィス・ビル認定)、エネルギー効率も抜群で、雑誌「ニューヨーカー」(The New Yorker)に「
1967年以来のニューヨークで一番美しい超高層ビル」と絶賛された建築デザイン。内外で光と水と空間を活かした構造は、まるで宝石。圧倒的な存在感。

しかも、このビル、右図の通り、1928年竣工の歴史的建造物保存委員会からランドマーク認定を受けた「ハースト・ビル」の外観を残したまま、その上にタワー(高さ182m、46階建)を新たに作ったっていう、とんでもない設計になってるんです。
設計図見て「子どものブロック遊びじゃないんだからっ!!」とか誰もつっこまなかったんですね(笑)。
なお、設計者はノーマン・フォスター(Norman Foster)卿。貴族の建築家さん。
まぁ、とにかく、さすが、世界的ファッション誌ハーパース・バザー、コスモポリタン、エスクァイア、エルなどの発行元、ハースト・コーポレーションの本社ビル。メディア的な発想で、本社ビルの建築デザインや構造も、ブランディング戦略の一部ってことなのでしょうね。その証拠に、一階ロビーのフロント的な場所には、このビルの建築デザインの特徴や設計趣旨などをまとめたパンフも!!!
このパンフ、無料なんですけど、世界的なファッション誌作ってるハースト社らしく無駄にお洒落(笑)。 おまけに、日本語も含め、7ヶ国語バージョン!!!も用意してあるんですよー。
建築マニアの方や、建築関係のお仕事をされてる方にとっては、必見のビルと言えるでしょう。無料のパンフも、たぶん、マニアや専門家の皆さんには良いお土産になると思いますし。場所は、8番街沿いの56~57丁目間(コロンバス・サークルの近く)です。
まるで宝石。圧倒的な存在感。
「外観」に垂直の鉄筋が1つも使用されてない北米初の超高層ビル
入口前
こんな巨大エスカレーターがお出迎え
巨大エスカレーターの両サイドは「アイスフォール」と呼ばれる滝になってまして、
屋上で集めて、濾過した雨水を、循環させ再利用してるのだとか。
夏は空気を冷やし、冬は加湿の効果アリ
光と空間を活かした構造
無料パンフは、日本語も含め、7ヶ国語バージョン!!!
場所は、8番街沿いの56~57丁目間
4階ごとに伸びる三角形のデザインが、
現代的な印象を与えるだけでなく、
実は、優れた構造効率を実現させてるのだとか
しかも、下層部分の歴史的な趣ともマッチする神業デザイン
ハースト・タワー(The Hearst Tower)〔ご参考〕
・
The Hearst Tower: a case study on Constructalia
建築にご興味のない方でも、豆知識として知っておくと、お散歩で近くを通った時など楽しみが増えるでしょう。あと、ビルの正面バルコニーには、高さ3mほどの悲劇、喜劇、音楽、美術、科学、印刷などを象徴する彫像が12体、柱に施されてまして、2005年夏の修復プロジェクトでは、日本人彫刻家の吉野美奈子さんがアシスタントも使わずたった一人で12体全部の修復を担当されたそうです。
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