いかにもアメリカらしい話題を1つ。テキサス州ダラスの地方テレビ局WFAA(ABC系列)では、看板女性ニュース・アンカーのグロリア・カンポス(Gloria Campos)さんが今週で定年退職・・・。長年にわたりGloriaさんと苦楽を共にしてきた番組スタッフは、これまでのお礼をこめ、とっておきのサプライズを用意しました。
このWFAAのニュース番組内には、毎週水曜日、里親を探している孤児の子達を紹介する「
Wednesday’s Child」というグロリアさんが最も力を入れているコーナーがあるのです。
1989年から25年もの間に350名もの子どもたちを取り上げ、その75%が新しいお父さん、お母さんを見つけられたのだとか。
中には、番組がきっかけで8歳の時に声がかかったのに最終的に決まらずに、10歳の時に再びこのコーナーで取り上げられ、2度目のチャンスでようやく養子縁組が成立したという子も・・・。グロリアさんは、そんな子どもたちに寄り添って「あきらめないで」と勇気づけてきたのです。一つのニュース番組内で25年も続くコーナーなんて、そう滅多にありません。
きっと、このコーナーは彼女がこの仕事を続ける理由や生きがいになっていたのでしょう。
グロリアさんによる最後の「Wednesday’s Child」では、まさにそんなセカンド・チャンスで家族を見つけ、幸せをつかんだ14歳の男の子、Ke'onteくんとそのご両親からグロリアさんへのお礼のVTRが流されました。
番組スタッフからの感謝の気持ちだけでなく、たぶん、同じような境遇にある子どもたちに最後まで勇気や希望を与え続けたいというグロリアさんの思いもあったのでしょう。
そして感動的なVTR明け。
さすがグロリアさん、定年直前という超ベテランのキャスターだけありまして、自分の思いを冷静に話はじめていましたが、そこへ突然Ke'onteくんがサプライズ登場して思わず涙声に・・・。「ありがとう」と繰り返すKe'onteくん。「(みんなに勇気や希望を与えてくれて)私の方こそお礼を言わなきゃ」とグロリアさん。
その場面の公式映像とスクリーンショットをいくつか、以下ご参考まで。
そして感動的なVTR明けも冷静なグロリアさんそこへ突然Ke'onteくんがサプライズ登場何度もありがとうって言うKe'onteくん涙をこらえるグロリアさん直後の天気予報の気象予報士さんは瞳に涙をためながら、
開口一番「今、泣かないように最善を尽くしてます」〔ご参考〕
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http://www.wfaa.com/community/wednesdays-child:Wednesday’s Child
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‘Wednesday’s Child’ Reporter Thanked for 25 Years of Building Families[ABC News, Mar 6, 2014]
Wednesday’s Childというニュース番組内で長年にわたり続いているコーナーも、それを支えてきたグロリアさんもスタッフも、直後の天気予報の気象予報士さんの一言も、何もかもがいかにもアメリカらしいなぁと思いました。日本のテレビ局はちょうど今編成シーズンですけれど、こういう感じの企画を取り入れてみるのはいかがでしょう?
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