

こないだの土曜日、突然、中国が尖閣諸島の上空を含む空域に「防空識別圏(ADIZ)」を勝手に設定すると発表。日本はもちろん、ケネディ大使を着任させたばかりということもあってか、
米政府からも速攻で非難声明が出たうえ、米東部時間25日夜には、その空域に中国への事前通報なしで米軍がB52戦略爆撃機(B52 Bomber)2機を飛ばし、欧米メディアで大ニュースになってます。

一方、日本のメディアを見てみると、
「防空識別圏」と「領空」の違いなど詳しく取り上げている報道も多々ありますが、この右の内容の
TBS動画ニュースのように、何が起こっているのかチンプンカンプンの酷いものも・・・。
「中国へ事前通告なし」だけじゃアメリカの方が悪いみたいですよね?
中国が勝手に言い出したとか侵略行為だ等と背景をハッキリ言わないと、まるで意図的に印象操作してるようにも見えてしまいます。
一応、簡単に何が起こっているのかまとめてみますと、
こないだの土曜日、もともと昔から日本の「防空識別圏」である尖閣諸島上空を含む一部空域を、中国政府が、突然、勝手に『ここはオレのものだー』と宣言し、日米政府や欧米メディアから袋叩きの批判にあってる、という感じ。
例えば、アメリカのヘーゲル国防長官は、日本への武力攻撃があった場合に日米が共同で対処することを定めた日米安全保障条約の第5条について、「
尖閣諸島に適用されると、今一度断言する」と強調。また、「
日本ほど重要な同盟国ない」というケネディ大使も「
中国の一方的行為に対する日本政府の迅速な対応を称賛する」とコメント。さらに、オーストラリア政府も、ただちに
中国大使を呼び出して懸念を伝えたそうです。
大々的なニュースになったB52戦略爆撃機2機についても、公式の説明では通常訓練の一環とされてますが、欧米メディアでは「アメリカが自ら、直接、中国を威嚇したものだ」との分析が増えてます。さらに、これは中国の大失敗、後で後悔するだろう・・・といった論調も、早くも広まりつつあります。政府関係者の発言内容などを勘案すると、まぁ、そりゃそうでしょうね。
以下、関連情報をご参考まで。

〔ご参考:欧米メディアの報道〕
・China must rescind its air zone over disputed islands[11/25, Washington Post (by Editorial Board)]
~ワシントン・ポストも"China must・・・"と強い表現で中国批判
・Why U.S. Sent B52s Into Disputed China Air Zone[11/26, Bloomberg]
~B52を飛ばしたのは中国の侵略行為を止めるため
・U.S. Directly Challenges China's Air Defense Zone[11/26, Wall Street Journal]
・Disputed islands: China's air defence zone move angers Japan:[11/25, BBC]
・U.S. flies two warplanes over East China Sea, ignoring new Chinese air defense zone[11/26, Washington Post]
・Australia summons Chinese ambassador over airspace announcement[11/26, Reuters]
~オーストラリア政府も中国大使を呼び出し懸念を伝えているとの報道も
・Did China make strategic error with air zone?[11/26, CNN]
~理由は何であれ、後で中国共産党政権は後悔するだろう
胡錦濤から習近平へ政権交代した後から共産党政権が弱体化し、中国軍部が暴走してるという説もありまして、こういう愚かな行動が続いているのかもしれないですね。そういう愚行をしかけてくる人物に失敗させて、失脚させる以外の対抗策って、何かないのでしょうかね? あと、キャロライン・ケネディ駐日大使は、政治や外交のプロじゃないので能力あるのかな?って懸念も若干あったんですけど、ぜんぜん心配ないどころか、むしろ、これまでの大使よりずっと有能かもしれません。
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