こないだの『
日本のアニメ「リトルウィッチアカデミア」がキック・スターターで60万ドル(6000万円)超えの歴史的偉業』の記事に関連して参考情報を1つ。冒頭の写真は心理学系雑誌「サイコロジー・トゥデイ」の「幸せな人たちがやってること」(What happy people do differently)特集号。この手の雑誌では、『幸せになる方法』みたいな特集、結構頻繁にやってますよね。
それで、その内容を見てみると、他の人々の気持ちを高めてあげるなど「
良いことすると、気分が良くなる=幸せになる」という心理学者のEmma Seppala博士の記事(
Do Good and Feel Good)を発見。
このエマ博士、昨年11月の「幸せの秘密は思いやり」(
The Best Kept Secret to Happiness: Compassion)、今年6月の「思いやりは人間の最初の本能」(
Compassion: Our First Instinct)等といくつも『思いやり』をテーマにした記事が掲載され、あの
TEDにもご出演されたとかで、今、注目の心理学者さんみたい。細かいハナシは省きますが、要するに、
心理学の分野では既に科学的に『思いやり』が人間を幸せにすることが証明されている、ということのようです。
さらにもう1つ。今度は、
生物学の分野でも同様の結果が科学的に証明されたという、今週、世界で話題になっている最新のニュース。ネイチャー誌に掲載された
論文がソースなので、かなり正確な情報です。
その内容は、ミシガン州立大学のChristoph Adami教授(微生物学及び分子遺伝学がご専門)が、『自己中心的な人は進化の過程で消え行く運命』(
Selfish people 'will eventually die out' because evolution favours cooperation)であることを科学的に実験で証明した・・・というもの。
「
無私無欲な個体は自己中心的な個体に比べて圧倒的に勝率が高い」(短時間であれば自己中心的で意地悪なやり方が有利となることもあるが、結果的には必ず打ち負かされてしまう)とのこと。
これを受け、「正直者がバカを見る」(Nice guys finish last)という格言は間違いなどと報じる
メディアも
複数・・・。でも、この結果そのものは、実はすでに1994年にノーベル経済学賞を受賞したジョン・ナッシュさんらが「ゲーム理論」(theory of games)で、
数学の分野で証明済みなので、新発見というよりも、改めてまた事実が再確認&再証明されたと言った方が正しいでしょう。
とにかく、近年、あらゆる分野で、クラウドファンディングの追い風になるほぼ同じ内容が科学的に証明され続けているということは、とても興味深いです。
以前、2010年にこのブログの
Giving Pledgeの記事で、「
特定の個人や企業だけのためっていうエゴから離れ、「より多くの人々を幸せにしよう」、その方が世の中全体が豊かになり、結局、特定の個人や企業にも大きな恵みがあるよ!っていう考え方や価値観が、ジワジワと普及し、みんなに共有されてきている印象を受ける機会が多いんですよ。」と指摘しましたが、本当にその方向へ世の中が進みつつあるような気がします。
〔関連過去ログ〕
・
Giving Pledge 世界屈指の大富豪が慈善事業への寄付活動を普及へ [2010-08-06]
追記:日本でも、最近、
「子どもがほかの子どもに親切な行動をした場合、その様子を間近で見ていたほかの子どもが、親切にしていた子どもに同じように親切にしてあげる回数は、10倍以上に!!!」という
ニュースが報じられていたようです。興味深いです。
※コメント欄にはログインが必要です。お手数をおかけしますが、ExciteホームでID登録しブログトップでブログを開設してからログインください。既に登録済みの方はそのままご利用頂けます。
「人気blogランキング」