ニューヨークの街角アートの中には、世界的に有名なアーティストの作品もいっぱい。でも、夏にピッタリな名作と言えば、コレでしょう。市民プールの壁に描かれたキース・へリングさんの壁画。人とイルカが楽しく遊ぶ、1987年の作品。20年以上前からあるんですねー。
キース・へリングさんは、地下鉄駅構内にあるポスター用のボードに勝手にどんどん作品を描いて、世間の注目を集め、後に世界的アーティストになった1980年代のニューヨークを代表するアーティスト。
子どもの落書きみたいな作風ですが、専門家からも「土曜日の夜のパーティのような楽しさがある」とそのライブ感やコミュニケーション力への評価は高く、本人も社会問題(特にエイズ)の啓蒙活動などに尽力。
また、同じくニューヨークに住み、同時代を生きたアンディ・ウォーホールさんとも親交が深く、ウォーホールさん同様、様々な商業用アート(=広告作品)や映像作品も残しているほかメディアにもよく登場してたとか。ちなみに、ウォーホールさんは、
今春のニューヨークのオークション・シーズンに、クリスティーズで"1963-1964 Self-Portrait"が3,844万ドル、フィリップスで"Liz No. 5"が2,700万ドル、サザビーズで"Sixteen Jackies"が2,000万ドルでそれぞれ落札されてる、近代美術の巨匠中の巨匠。
独自のシルクスクリーン技術を極め、技術力に裏打ちされた新たな世界観を築いたウォーホールさんに比べると、ライブ感やコミュニケーション力が特徴のへリングさんは、時を経たファイン・アート界での評価に、けっこう差があるんですね。
ふーん。確かにこの作風だと、作品の作りこみ具合や、技術的に他にない優れた点っていうのは弱めになりがち。
この二人の比較、特に『独自技術をいかに作品に反映してるか』という点は、今、世界的に注目されてる日本人アーティストの皆さんの未来の評価を考えるうえでも興味深いポイントかも。
あと、「土曜日の夜のパーティのような楽しさ」って、プロも高く評価するへリングさん作品の魅力を考えると、このプールサイドに描かれた壁画をプールに入って見るってのは、最も適切な?へリングさん作品の楽しみ方なのでしょうね。
プールとアートユニークでカワイイ〔ご参考〕
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Keith Haring::Art::1987::Public Projects::Carmine Street Mural:公式サイト
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