昨年11月、「
秋オークションで高額落札続出! NYのアート市場が回復へ」とお伝えしましたが、アート市場の回復、好況は世界的な現象のようです。2月16日、オークションハウスのクリスティーズ(Christie’s)の本拠地ロンドンで、アンディ・ウォーホールのセルフ・ポートレートが高額落札(価格は米ドルで17.4百万ドル)へ。
ウォールストリート・ジャーナルによると、1月に発表されたクリスティーズの昨年2010年の売上高は前年比53%増、50億ドルを突破し、
245年の歴史上で最高額を記録。
ライバルのサザビーズ(Sotheby’s)も同様の状況で、2010年は天文学的結果("astronomical results")となる見込み、とのこと。
あらら?「リーマンショック以降、世界経済は100年に1度の大不況を迎え・・・」ってことだったのに(実際、アート界も大不況の影響を受けてましたけど)、どういうこと? しかも、『史上最高額』ということは、今まであったすべての好況期やバブル期すらも上回ってるわけです。2010年の世界経済はまだ完全回復って感じでもなかったのに、なぜ?
いろいろな理由があって相互に影響を与えてると考えられますが、1つの時代の流れとして、やっぱり、アートの価値が高まってるのでしょうね。
以前、ご紹介したハーバードビジネスレビューの年間優秀論文に選ばれた「
美術学修士号(Master of Fine Arts)が新しい経営学修士号(MBA)」って覚えてます?
社会や産業が発展するにつれて、
『新しい価値や意味を生み出す能力、才能』(=アーティストやクリエーターの本質)がどんどん重要になってくるよってお話。ファイン・アートを買い求める人が増えてる背景には、実際、21世紀に新しくビジネスで成功する人々の多くが、アートの素晴らしさを高く評価し、その意義を理解しているってことかなって気がします。
日本のアート界にも大チャンス到来?!と書きたいところですが、アートの世界は、日本国内と海外でアーティストの育成、市場の運営、プロモーション方法、ビジネスモデル等などかなり違ってるみたいなので、この世界的なトレンドの影響がどこまで届いてるのか分かりません。でも、何かしら良い影響、出てるんじゃないかなと期待してます。
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