ニューヨークの街角で見かけたポスター。"New Look. Great Cause."(新装、素晴らしい社会的大義)の大きな文字の下に、柄の部分にピンクの布の巻かれたカナヅチの写真。コレ、何のポスターか分かります? カナヅチだからハードウェア・ストアとか? いいえ、違います。 目をひくピンクの文字には、"Congratulations on your remodeled worldwide offices."(世界オフィスの改装、おめでとうございます!)・・・??
小さな黒字を見て、ようやく"Dress for Succes"(成功のためのドレス)ってのが恵まれない女性に"professional attire"(プロフェッショナルの衣服)を提供して、多くの人々の経済的自立を助けてる・・・みたいな内容ってことが分かります。
でも、"Dress for Succes"って何? 新しい洋服のブランド? ・・・だとすると、なんで服の写真じゃなくてカナヅチ?? そもそも、大きく書かれた"Great Cause"ってどういうこと???
いろいろ気になってネットで調べてみると、"Dress for Succes"ってのは、様々な事情で経済的に困窮した女性に、就職活動用のスーツを貸し出すことからはじまったニューヨーク発祥のNPO団体なのです。 それで、"Great Cause"ってわけですね。
"Dress for Succes"を立ち上げる前の1993年から、"Do Something"っていう別のNPO団体のCEOにも就任。
こっちは、若者による社会貢献活動を支援するNPO団体。しかも、10代の子達が社会をより良く変えるための組織として全米最大なんですって!!! "Cause"(社会的大義)を若者たちが自発的に見出して、小規模でも何かしらの活動をする(=Do Something)ことによって、大きな社会変化を体験できるように支援(Giving teens a simple way to make a BIG difference!)してるそうで、ルールは3つ: "No Money, No Car, No Adults"(お金なし、車なし、大人なし、笑)。うわー、おもしろそー。以下、それぞれの団体の紹介ビデオつけときます。
この2つの団体、どちらも人材を育てながら運営してるところがスゴイと思います。ドレスの方は助けてもらった人も仲間に加わる方式っぽいですし、そりゃ成功するわけですよね。普通の企業と違って非営利団体の場合、中心になる方のの人間性やリーダーシップがより重要になりますが、Nancy Lublinさんって、まさにそこが強みなのかも。なお、彼女は、今年2010年6月に"Zilch: The Power of Zero in Business"っていう一冊目の本を出版し、以前ご紹介した興味深いアイデアや知恵を世の中に広めるためのNPO団体、TED(テッド、Technology、Entertainment、Designの頭文字)でもスピーカーする予定みたいです。今後、ますます注目されても不思議じゃないと思います。