
日本では今、行政刷新会議の事業仕分けで『科学技術・学術関係の予算削減』が相次いでるとか。日本人ノーベル賞受賞者の方々からは、「アメリカは逆に増額してるのに・・・」という指摘も。そうだっけ?と思って調べてみたら、本当に増額を提案してます。

たとえば、National Science Foundationの予算項目は、前年比で16%増。しかも、今後10年の間に基礎研究(basic research)分野の予算は倍増する?!計画なんだとか。
理由は、『科学技術への投資は、経済成長を促進し、何百万ものハイテクで高給の仕事を創造し、グローバル・エコノミーを米国人労働者がリードすることになる』から(
"investments in science and technology foster economic growth, create millions of high-tech, high-wage jobs that allow American workers to lead the global economy”)。
冒頭、四角囲いの中に箇条書きされた予算の狙い(下に詳細、画像でつけときます)も興味深いです。特に、"
Encourages more novel high-risk, high-reward research proposals."(より新しいハイリスクで報酬の高いリサーチ提案を奨励する)って言うのとか。このジャンルの予算、アメリカでは、その基準で判断するんですね。

また、National Science Foundation予算とは別に、環境問題に関連してDepartment of Energyの予算も政権交代後に増額トレンドに。これ科学技術予算とも関連してるような気がしますが、要は、「地球温暖化対策」のため。

詳しく言うと、温室効果ガスの排出量を2020年までに2005年比で14%削減し、2050年までに83%削減することを狙いとした対策、研究開発などのための増額なんだとか。
最新のニュースでは、温室効果ガスの排出量を2020年までに05年比で17%削減するとの目標を発表するってなってましたので、さらにハードル上げちゃったみたい。へぇー。これって、やっぱり予算の裏づけがあるから?
他にもDepartment of Health and Human Services予算のバイオメディカル・リサーチ(biomedical research)とか、将来の研究者を育てる教育関連の予算が増額になってる例がいろいろあるので、ご興味のある方はホワイトハウスのOffice of Management and Buget(略してOMB)のホームページ(
www.whitehouse.gov/omb/)をどうぞ。
成長戦略って一番難しいですよね。いくらこれが重要って言ってもどれも重要な気がしますし、プロジェクトの性質上、失敗する例の方が多いでしょうし。でも、こうやってみんなで考えるようになったのは良いことのような気がします。最初はいろいろあっても、結果的に、世界をリードする研究が日本にもいっぱいあるって、もっともっと知られるようになるといろいろ状況も変わってくるかも・・・。それだけ伝えるテレビ番組とかできないのかな?
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