いやー、驚きました。ニューヨークのブロードウェイ・ミュージカルの歴史に残る数々の名曲を、朝11時から夜11まで12時間もかけて106曲、しかも実際にステージに立つ出演者の方々の生歌も交えて楽しめるという、とんでもないスーパー・イベントがニューヨークにはあるんですよー。
その名は、ウォール・トゥー・ウォール・ブロードウェイ(Wall to Wall Broadway)。会場は、アッパーウェストにあるシンフォニー・スペースという劇場で、信じられない話なんですが、これ、入場無料なのです!!!
正確に言うと、多種多様のパフォーミング・アーツ等の活動を支援するシンフォニー・スペースが、一年に一度開催する特別イベントで、予約席のお値段は500ドル(それでも安いと感じるほどのクオリティです)。自由席は各自寄付金をお願いします、って話なんですよ。
オープニング直後から、ロングラン中のミュージカル、『ライオンキング』の主役がパートナーと登場して、いきなりあの名曲、"
Can You Feel the Love Tonight"。続いて『メリーポピンズ』から主役と子ども達によるコミカルでキュートな"
Practically Perfect"。さらに『リトル・マーメイド』から、ミュージカルのシーンさながらの"
She's In Love"。『シュレック』からはドンキー役の方が登場して、トークで爆笑を巻き起こした後、気持ち入りまくった
"Don't Let Me Go"。みんな衣装は私服なんですけど、ものすごく役にあった私服と、歌ってる間の振り付けの素晴らしさで、そのシーンがはっきりとイメージできるほど。さすがです。
そして、一時休憩の後、あの伝説のミュージカル、『レント』が登場!既にブロードウェイ公演は終わってますが、大学のミュージカル研究会では今も公演されてるらしく、Adelphi Universityからキャストがずらり。4曲立て続けの大盤振る舞いで最後は名曲、"
No Day But Today"! そして"
Seasons of Love"!!! プログラムと違うサプライズな展開で鳥肌立ちまくりっていうか、思わず涙が出ました。感動のあまり、すでにスタンディング・オベーションされる方も。
さらに、続いてミュージカル、『ウィキッド』からも主役登場。「えぇっ、ここであの曲くるの?!何、このイベント、スゴ過ぎじゃない?・・・」って客席がざわつくと、司会者は、この日、この後、ブロードウェイのステージに立つ主役の彼女に「今日はハードな日だね?」なんて会話でうまく間をとるんですよー。さすが演出上手いです。で、またそこで「客席の子ども達の口をあけて見入る姿が元気をくれるの」なんて感じで受け答えする主役の方がスーパー・チャーミング。そしてあの名曲、
"The Wizard and I"。
会場はえらいこっちゃな状況に・・・。そりゃそうですね。iPodとかで"
No Day But Today"、"
Seasons of Love"、
"The Wizard and I"を続けて聴いてもとても感動しますが、劇場で生ライブで連続って、なんかもう夢みたいなイベントです。
そんなに大きくない劇場なのでステージ近いですプログラム表紙には、11 am to 11 pm FREE!の文字冒頭からすごい名曲のラインラップ
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Wall to Wall Broadway: A Century of Musicals(Symphony Space公式サイト内)
Add: 2537 Broadway at 95th Street, New York
Tel: 212.864.5400
多分、企画会議か何かで、「どうせやるなら徹底的にやってみない?」って誰かが言っちゃったんでしょうね。12時間連続の劇場イベントってことで、シンフォニー・スペースの公式サイトでも自ら「年に一度のミュージカル・マラソン」と名付けてます。106曲の中には、1911年からつい最近作られた曲までたくさんの名曲が含まれ、ミュージカルのステージでは短くなってる曲をフルバージョンで披露したり、公演はすぐに終わってしまってあまり知られなかった名曲とかを紹介してくれたり、いろいろ見所いっぱい。会場の雰囲気やイベントの目的など全てが素晴らしいイベントです。
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