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アキ子 24歳 (新人スタッフ)の撮影日記 - その5

★名優 星野源~猪のごとく~

6月14日 (土)

撮影現場の椋神社に神楽の音が響き始める―。
それは古から伝わる“祭り”の音。―ピーピーヒャラ ドンドン♪ピーピー・・・
神楽の音色が血をうずかせ、どくどくと血が音を立てて 体を駆け巡る。体が火照りだす。
神楽の音色には、不思議とそんな力が宿っているのかもしれない。

役者、スタッフ、YFCの方々や、武者や巫女や一般客含むエキストラ200人以上のどの顔にもギラギラと熱気がみなぎり、照りつける太陽がよりその熱気を際立たせていた。

総勢250人以上がごったがえした椋神社は、まさに湯だってしまいそうなくらいの熱気のオーラに包まれていました。

ピーピーヒャラ ドンドン♪ぼた、ぼた、ドンドンどーん♪?あれ?ぼた。ぼた・・?! ・・
湯だって出ちゃいました。鼻血。/(*~*;)
ピーピーヒャラ ドンドン♪ぼた、ぼた、ドンドンどーん♪
・・・って、そう 神楽の力です(なんつって・・笑)

うっかり湯立ち過ぎた私は、ブタッ鼻にティッシュ詰め込んでダッシュ!(@0@;)=3
何せ、ヒヨコの出番ですから 急がなくっちゃ!

星野 源さん扮する藤巻マサル(23)がヒヨコを売ろうとして、祭り当日に、大量のヒヨコが入った箱を抱えてやってくるシーン。

何段にも積み上げられたヒヨコ入りの箱を、いかにも重そうに源さんは抱えてきます。
でも実はあの段ボール、中にヒヨコは2割くらいしか入っていないんです。
源さんの名演技で、だまされた方も多いとは思いますが・・。
源さんとヒヨコの安全上、いわゆる映画の“ウソ”ってやつですね。(*^~^*)

そんな少ない数のヒヨコたちにも、源さんはやさしいです。
源さん自ら、カットの合間に箱の中のヒヨコの様子を伺ってくれて、寒そうにしているヒヨコを私に渡してくれたり、服の中に入れて温めてくれたり。
笑顔でそういうことを難なくやってくれるんです。心根の温かな人です。
そんな源さんですが、お昼にお弁当を持っていくと、いつもの笑顔が消えていました。
お弁当は撮影が終わったら食べるよ、ごめんね。と一言。
映画のクライマックスである次のシーンに向け、集中している様子の源さん。
私はうなずいて静かにそっと部屋を出ました。

次の撮影は的屋衆vs藤巻マサルのアクションシーン。
その後には、狂気のマサルがチェーンソーを振り回し、祭り会場を大暴れするシーンと
気力、体力、集中力の欠かせない撮影が続きます。

テスト開始から、星野さんは本番さながらの演技。
的屋衆も負けじとそれに答えます。
テストから本番まで、殴りあう拳も、つかみ合う腕にも自然とお互い力が入っていて、
演技というよりも本物の殴り合いといった感じでした。

本番では常軌を逸したように大声で叫びながら、チェーンソーを振り回し乱闘!
白熱発狂の源さんの演技が続きます!

チェーンソーを振り回し、そしてやぐらへ突進!突撃!体当たり!

半端ないです。あの演技。すさまじい形相で次から次えと突進していく演技は、
まさに猪がとりついたかのようでした。

撮影終了後、源さんは生傷いっぱいで、
体のいたるところが ビックリするほど、真っ赤に腫上がっていました。
着ていた衣裳を脱ぐのも一苦労で、真っ赤に腫れ上がった体に
氷を当てて冷やし、コールドスプレーで応急処置。

でも、源さん、全然 辛い顔しないんですよ。
絶対痛いハズなのに、スタッフに心配かけない為に
笑顔で大丈夫だよって。
ホント、リスペクトです。

というわけで、今日はイカした源さんの役者魂を見た一日でした。

明日は最大の山場!ヒヨコの絨毯とやぐら倒し!
気合入れて乗り切ります。では、私はこれから明日の為のひよこ訓練に行ってきま~す!

# by nonko36 | 2008-12-08 08:29

アキ子 24歳 (新人スタッフ)の撮影日記 - その4

4003羽の子供たち

6月13日(金)

早朝5時——。今日は熊切組にたくさんの仲間たちがやってきます。
まだ薄暗いけれど、昨日の雨雲はどこへ行ったんだ?ってくらい、
深いブルーの空。透き通っていてきれい。
まるで、仲間たちを歓迎していかのようだわ〜(``*)。。♪

って呑気に言っていられる数じゃないんです。
たくさんの仲間たち—たくさんっていうか、ハンパないっス!—

    “ニワトリとトラック一台分のヒヨコたち”

その数なんとぉっっ!!!
 ニワトリ3羽と生まれたてのヒヨコ3800羽。
つまり、これまでの200匹のヒヨコと合わせると・・・4000・・
私は24歳にして4000羽のヒヨコと3羽のニワトリの母。
“(@■@:)/”ひぃぃ〜!!!コーココッコケッコー!(鳥肌女復活です)

24歳で4003羽のシングルマザー。になるには荷が重過ぎるので
今日からパパさん登場です。
編集の堀さん。愛妻家(本物の奥さんの方ですよ)で掃除上手です。

普通編集マンは現場には来たがりません。なぜなら、まず撮影中に編集をすることはあまりないし、来たとしても客観性を一番必要とするポジションだけに、シーンに思い入れをしたりするとばっさり編集で切れなくなる人もいるからだそうです。
ですが、出来る男は違います。

堀「現場?関係ないですよ。バッサバサきっちゃいますから。全然問題ないですよ。え〜え〜。(うなずき癖)」
そう笑顔で答え、笑顔でずれた眼鏡を直す(癖)堀さんです。(^^*)

スタッフと同じ農業センターで合宿しながら、毎日夜中にその日の撮り終えたデータをもらって取り込み、編集。
他のスタッフとは真逆の昼夜逆転した生活をしているのに、何とも仕事熱心。心強い味方が出来て、うれしい限りです(0^^0)

ってなわけで、二人で4000羽のヒヨコたちをあったかいヒヨコ部屋に入れることに。
『部屋のサイズを大きくして、運び入れる。』
たったこの1行のことをするにしても、数が数だけに一苦労(笑)
そして、耳をつんざくようなヒヨコの大合唱。
ピ〜♪ピー〜/(+_+;)”ピ〜(ノ:◇:)ノ(×0×;)/”ピ〜♪
開始早々、早くもノイローゼ気味になりながらも、部屋に納め、その次は初めに来た200匹のヒヨコたちにごはん。

ヒヨコ連鎖のおかげで次第に私をお母さんと認識したのか、今日はフタを開けた途端、怖がることもなくピーピー!!って鳴くんですよ!
ヒヨコの成長は著しいです(ちょっと感動)。

いつもの様に私の顔を見せ、音を鳴らしてからごはん。

味を覚えたマイベイビーズは我先にと ごはんに群がります。

お水もそんな調子で群がる為、お水をあげる時はもっと大変。

溺れない様に浅い容器に水を入れてるんですけど、争いまくるのでビチョビチョに濡れたり、ぶちまけたり・・・(−-—;)もぉ〜〜!
しかも体温調節出来ないから寒いと死んじゃうじゃないかぁ〜!
ってんで、急いでタオルで拭いてあげる。
それでも震えていると、私のお腹に入れて 暖めてやります。
かわいい寝顔に癒されるけど、気がつくと服は糞だらけ(:□:)!!

育児って大変なんですね(素子(←お母さん)に感謝って感じです;苦笑)。

それから部屋の掃除とヒヨコの箱の掃除。糞まみれの敷物を交換。
その間にヒヨコをひなたぼっこさせて運動させる。
その次に選抜ヒヨコなるものの育成と選定。
選定と言っても、距離をおいて私が手を叩いたら すぐ来る様に訓練するだけですけどね。
そんな単純なことでも、なかなかうまい様にはいかないもんです。道の途中で止まってしまう。ご飯を探したり、眠ったり・・・。
長い時間やるとヒヨコたちが疲れてしまうので、少ししか出来ない。
だから、今日はここまで(練習付き合ってくれてありがと*^^*)。

パパに3800羽の異常がないか確認をしてもらう様に頼んで、私はこれから3羽のニワトリ(生後3ヶ月)とともに秩父・椋神社へ。

今日はマサルとノン子がお花畑で逃がしたヒヨコが3ヶ月後、成長した姿で歩いているところを、道ばたでノン子が見つけるというシーン。

到着早々、熊切監督がニワトリの様子を観にやってきました。
熊切「ケージからじゃ、よくわからないから出して観たいな」
(@□“@;)な、なんですと?!マジですか・・
あんなかわいいヒヨコがこんな荒々しい大人になるなんて正直、信じられん!
眼もぎろぎろして怖いし、臭いし、さっき餌やってつっつかれたし(×〜×;)
しかも興奮気味;そんなニワトリなんて怖すぎるって悲痛の叫びを噛み殺し
ヒヨコママ「了解です!(ひきつりぎみですが笑顔)」
覚悟を決めて素早く、羽を包み込む様にがっしりと掴む。(そう本に書いてた)
※この時中途半端に優しく持つと不安定になり危険なのでしっかり強めに抱く!

(+∧+:)ふんっっ!ガシっ!!
意外にすんなりいけちゃうもんですね。覚悟さえ決めちゃえば。
腕の中の静かなニワトリに(人生もそんなもん?って心で呟いた。)
熊切「いいーねぇ〜!かわいいねぇ〜!名前は?」
ヒヨコママ「まだです。せっかくなんで熊切さんが命名して下さいよ。」
熊切「じゃーみんな鳥にちなんで、(チキン)ジョージ※楳図キャラ、(世界の)山ちゃん※手羽先チェーン、ケンタ(フライドチキン)にしよう!」

名前をもらったニワトリ3羽。
装飾の大庭さんと助手の真也さんと一緒に、一番元気のいいジョージの柄に合わせケンタ、やまちゃんにジョージ柄を入れ、野性で育った風にメイク。
大人3人がニワトリに結構ビビりながら、なんとか3羽のジョージの完成です!

準備が出来たら早速、撮影開始!
坂から自転車に乗って降りて来たノン子(坂井真紀さん)が、ジョージを見つけて急ブレーキ。自転車を降りてそっとジョージを追いかけ始める。

私は、監督のよーい!のかけ声でジョージをポジションに置いて、ダッシュで物陰に隠れ、スタート!

ジョージ、ノン子が来たら走って逃げるんだよ!
心で叫んでも、ジョージには届かず、迫ってくるノン子に逆走で逃げてしまう;

そこでやり方を変え、餌を逃げ終わる地点に置いて再チャレンジ!
道の真ん中を歩く様にだっこしながら進ませて餌の場所を覚えさせ、スタート

何度かいい線までいくんだけど、カメラマンの近藤さんからはOKは出ない。

もう一回! みんなの想いがジョージに注がれる。

ノン子がそっと近づく。こっこっこっこ。歩き出すジョージ。
小走りノン子。走るジョージ! タッタッタッタ!———— カットOK!

その瞬間一斉にガッツポーズの嵐!スタッフみんなに笑顔が溢れます。
熊切組に流れる一体感。熱い想い。心地いいです。

ジョージのイカした演技の後、再び寄居に戻り、次はママチャリで暴走しながら商店街のゴミをなぎ倒して行くノン子の撮影。

夜遅くまで自転車を漕ぎ続ける坂井さんと女性のサード助監督の今井さん。
テストの時は、坂井さんのスタンドインはいつも今井さんの役目。
本テス(本番前のテスト)と本番はもちろん坂井さん。
二人とも、息をあげながら何十回もご荷箱をなぎ倒し、スタッフがカットと同時にゴミ回収。その繰り返し。

撮影は夜遅くまで続き、商店街の皆様には騒音でご迷惑をおかけしました。
ただ今回は前回の山崎屋さんの撮影でこの作品のことが広まりつつあるようで、暖かい眼でご協力して頂き、町民の皆様にはただただ感謝、感謝であります。

深夜まで後片付けはかかり、その後、私は子供たちのもとへ。
ジョージたちとヒヨコたちの世話に戻ります!でわまた明日(^0^)/”

# by nonko36 | 2008-11-20 10:04

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