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気仙沼便り スピンオフ JTB 東北ふるさと課(化)地酒「蒼天伝」海中貯蔵と引き上げの旅 2015
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2014年8月から2015年3月まで。
ウェブマガジンのオウプナーズで東北復興の短期連載を行っていました。タイトルは「気仙沼便り」

1回目 8月「合言葉は“海と生きる”」
2回目 9月「新しいふるさとを作る」
3回目 10月「民宿つなかんとの出合い」
4回目 11月「漁師を支える気仙沼のシンボル」
5回目 12月「最新マグロはえ縄漁船・第十八昭福丸に乗る」
6回目 1月「気仙沼・漁業組合直営レストランでマグロ尽くし」
7回目 2月「伝説の大船頭・前川渡さんと俳優・渡辺謙さんの対談を聞く」
8回目 3月「桜を待ち、次の再会を心に別れを告げる」


このときに参加したのが、JTB東北ふるさと課(化)が行った1泊2日のツアーでした。
東北ふるさと課(化)は、一過性の復興応援ではなく継続性ある観光のしくみを造成したいという思いから、毎年、参加者のみなさんが故郷に戻るように東北を訪問できるツアーを考えています。

そして、昨年11月。その第8弾として催行されたのが「地酒(蒼天伝)海中貯蔵と貯蔵酒引き上げの旅」でした。このツアーのメインは気仙沼を代表する酒造会社「男山本店」の自慢のお酒、蒼天伝のしぼりたてを海中に貯蔵するというもの。そして、1年前に貯蔵したお酒を同時に引き上げて、それを味わうというなんともシアワセな内容でした。
これはそのときのレポートで、連載「気仙沼便り」のスピンオフでもあります。



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朝、東京駅から東北新幹線で一ノ関まで。
今回は昔からのおともだちOちゃんと、Aちゃんも一緒。ツアーの催行人数が足りないとヘルプコールをしたら、「食べるのも呑むのも遊ぶのも東北も大好きです。断る理由がありません!」と快諾。さすがです!ありがたい。

ということで早朝から新幹線内で乾杯!

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一ノ関でツアー参加のみなさんと合流。8回目となるこのツアーの立役者であるJTBコーポレートセールスのご担当者Kさんが笑顔で出迎えます。

一ノ関駅から気仙沼まではバスで1時間ちょっと。のどかな風景が続いた後、気仙沼市街へ。さらに気仙沼港に近くなると震災後のかさあげ工事や、復興の焦点のひとつである防潮堤が見えてきました。2014年に来たときにはまだ防潮堤はありませんでした。しばし、車内が静かになる。
途中、車内では震災で亡くなったご友人の意志を継ぎ、気仙沼にバレエ教室「気仙沼バレエソサエティ」を開いた高橋知子さんが同乗。教室復活のお話しと当日のことなどをお話ししてくださいました。

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最初の訪問先からすでにメインイベントです。港の目の前で創業する「男山本店」は気仙沼が誇る蔵元。実はここにも被災後のドラマがありました。詳細はyahoo!JAPANのコチラで。

菅原社長みずから蔵内を案内、醸造過程を見せてくれます。そして、もうしぼるだけという新酒をその場で試飲。シュワシュワ感も落ち着き、ホント、あとは瓶詰するのを待つばかりの生まれたて。

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その後、蔵内でこの日、海中に沈める新酒の「蒼天伝」とご対面。ツアー参加者にはひとり1本のマイボトルが含まれています。これを海に沈め、1年後にひきあげます。そのときのために1年後の自分にメッセージ。

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再びバスに乗り込み、今度は唐桑へ。ランチタイムです。うかがったのは、このツアーではおなじみ。私も2014年のツアー参加事にお世話になった漁師民宿つなかん。切り盛りする一代さんも変わらない明るさで「おかえり~」と出迎えてくれます。これが、毎年参加するツアー客にはたまらなく、ほっとする瞬間です。ツアーが「ふるさと」にこだわる意義がここにあります。

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テーブルにはどーんと気仙沼の旬の味覚が。牡蠣の養殖が本業のつなかんです。ぷっくりみごとな気仙沼産の牡蠣が登場です。すかさず参加者から、「生ビールください!」「こっちは日本酒で!」と手があがります。ツアー参加者のみなさんはここで楽しく食べて飲むことが地元のみなさんのためだということをわかっています。もちろんムリではありません。冷たいビールと熱々の鍋を囲むシアワセが誰かのためになれば嬉しい。そう、思っているだけです。

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おなかもいっぱいでこのまま昼寝でもしたいところですが、ミッションです。あいにくの雨の中、ビニールガッパを着込んで乗り込むのはつなかんのご主人が操業する漁船。いよいよ、メインイベント。貯蔵酒のひきあげと新酒の貯蔵です。さきほどのメッセージをつけ、1年の水中貯蔵に耐えるようしっかりと密封された蒼天伝たち。うわー。

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唐桑の湾内にあるつなかんの牡蠣の養殖棚をお借りしての海中貯蔵。まずは昨年の貯蔵酒をひきあげます。びっしりと海藻や貝類がこびりついたロープをたぐっていくと。
出てきました。これが昨年の蒼天伝。1年を海中で静かに眠り熟成を遂げています。おかえりー。
そして、今回のマイボトルをゆっくりと沈めていきます。来年、引き上げにくるからね。

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雨の中、寒かったけれど期待感もありみんな興奮きみ。さらに、それに拍車をかけたのが帰路のカモメへの餌付け。エサはかっぱえびせん!これが想像以上に迫力あって大興奮。しっかりエサ用のかっぱえびせんを自腹で買って用意していたのは添乗役のKさん。さすがJTBのおもてなしです。

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陸に戻ると、つなかんの作業場で一代さんの指導のもと牡蠣むき体験。これがなかなか難しい。一代さんの、「ちゃんとやらないと牡蠣がかわいそう」の言葉に牡蠣への愛情と真剣さが見え隠れします。ちょっとでも牡蠣に傷がつけば売り物にならない。私たちが手にしたおおぶりの牡蠣を育てるのに2~3年の時間がかかります。自分たちが暮らしていけるのも一個一個の牡蠣のおかげ。それゆえに大切な存在だということを教えてくれます。

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ちょっと傷がついてしまったけれど、自分が殻をむいた牡蠣を熱湯にさっとくぐらせて口に含みます。
「おいし~い」と思わず声をあげると、一代さんが、「うまいでしょー。これが唐桑の牡蠣だよー」と満面の笑顔。この笑顔が見たくて、また来年も来ようと思いました。マイボトルも待っているしね。

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夕刻、気仙沼港に戻り、気仙沼プラザホテルにチェックイン。ここは何度か利用したことがあります。港を望む温泉があり、これが実に体をあたためるい~いお湯なんです。海沿いに多い食塩泉でなめるとしょっぱい。これが体の芯を温め、そして湯冷めしない。船上での体験で冷え切った体がほわっとぬくもります。

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温泉入ってぬくぬくのわたしたち。再びダウンを着こんで外へ。気仙沼プラザホテルのすぐ横にあるK-portに向かいます。ここは俳優の渡辺謙さんが運営するカフェ。前回では謙さんと気仙沼マグロ漁船の大船頭・前川さんとの対談を拝見しました。
この夜は、もちろんお待ちかね。引き上げた蒼天伝を味わいます。菅原社長も作業着からジャケットに着替えて蒼天伝についてレクチャー。あわせて新酒も試飲して、味の違いを飲み比べします。楽しい~。
そして、社長から手渡されたのは「海中貯蔵認定カード」!星がひとつ付き、来年はこれを片手に引き上げるという仕組み。今から待ち遠しいです!

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翌朝は午後の出発まで自由行動。
ちょうど日曜で、この日は気仙沼観光コンベンション協会などが手がける「ちょいのぞき in 気仙沼 港のしごと場探検ツアー」が開催されていました。ということで個人的に自主参加。待ち合わせは新しくできたお買いものスポット「海の市」内にある気仙沼観光サービスセンター。宿泊した気仙沼プラザホテルの支配人や関係者も顔をそろえます。「海と生きる」を合言葉にする気仙沼。旬の海鮮を食べて買ってもらうだけではなく、そこにかかわる人の仕事にも触れてみてもらいたいというのが趣旨。いわゆるバックヤードツアーですね。特にこどもたちに見せたい、知ってほしい。これも震災後にゆるやかに始まってきたことで、直接観光には関係のない漁業関係者のみなさんの協力を取りながら進められてきています。

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まずは函屋さんへ。倉庫に入ってビックリ!魚の出荷に不可欠な発砲スチロールの山は高さ8メートル。それを迅速に必要な数だけバランスをとって一気にトラックに乗せる職人ワザに大感動。すごいー!かっこいい!
参加者も体験してみて、見た目以上に難しいことがわかりさらに感動。

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函屋の社長さんもスタッフのみなさんも一般の人にお話しをすることにはもちろん、慣れていません。それでもこうやって自分たちの仕事を知りたいと参加した人たちにどうやったら楽しく体験してくれるのか。朴訥な語りの中にその誠実さが感じられます。最後は発砲スチロールで保温されていたお茶のプレゼント。手渡してくれたそれは、いつにもましてわたしを温めてくれました。

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お次はさらに冷たい場所。氷屋さんです。
こちらも水揚げされた魚を保冷するのにかかせません。初めて見ました。ここで製造するのは重さ1個135キロの氷です。機械を使ってダイナミックに製氷。それをマイナス10℃の冷凍庫に保管。運搬機をあやつり一番高い場所の隅に氷をみごとに置く技術力に脱帽。

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最後は氷を自分たちで切る体験と、それを使ったかき氷がふるまわれました。レトロなかき氷機も自分たちで削る感覚を知ってもらいたいから。お金になるわけではない見学ツアーにこころよく協力するのは、気仙沼を知ってもらいたい通ってもらいたいという思いがあるからでしょう。

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お昼になり、ちょいのぞきin気仙沼ツアーのひとつで、地魚寿司ランチを味わいに地元で人気の大政寿司へ。こちらも震災で店が流され、今は別の場所に移転して店を続けています。このときは11月。メカジキ、ドンコなど旬のネタが登場。ここでもお酒はマスト。大政オリジナルの冷酒を追加注文します。

大政寿司の大将は、震災後、店を流された有志の寿司屋による「流され寿司握り屋衆」の中心として全国をまわり、寿司をにぎってきました。その大将みずからが語る震災時のこと、そのあとの生活などをうかがいます。

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お昼を頂戴した後、バスに乗り込む前に愛犬と一緒に写真を撮らせていただきました。このコも大将が命がけで津波から連れ出したとのこと。大切な家族です。

この、「港のしごと場探検ツアー ちょいのぞきin気仙沼」は不定期に開催されています。このときは函屋、氷屋探検がそれぞれ参加料が1000円、地魚寿司はにぎりが味わえて3000円。観光客はもちろん、地元の家族連れの参加も見かけました。少しずつ広まって産業体験ツアーとして定着するといいな、と思いました。


旅行会社、酒蔵、牡蠣養殖漁師、漁業関係者。すべてのみなさんの協力があり、海中貯蔵ツアーが毎年成立します。参加人数は正直、少なく毎回、催行ぎりぎりという状況です。それでも続けたい、という思いを持つ関係者がいて、参加して楽しかったから来年も来ます!というリピーターさんたちがいる。

今、このときも私のボトルがあの海で静かに眠っていると思うと感慨深い思いがあります。そして、それが気仙沼と、さらには唐桑の風景やお世話になった人たちの顔を思い浮かべるきっかけを与えてくれます。

今年も新酒が出る季節には引きあげツアーが開催される予定です。もちろん、わたしも参加するつもり。
もし、ご興味があればぜひ、ご一緒に行きませんか?ちょびっとなら引き上げたわたしのお酒も飲ませてあげますので。笑

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帰りのバスからは建設中の災害公営住宅が見えました。街は少しずつ変わっていきます。それを感じるためにもまた、訪れようと思います。
そして、みなさんも心のふるさとに出会いにぜひ。

お待ちします。

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by naoko_terada | 2016-03-11 15:00 | 東北応援! | Trackback | Comments(0)
オウプナーズ連載 気仙沼便り最終回 3月「桜を待ち、次の再会を心に別れを告げる」


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昨年8月からスタートした連載、「気仙沼便り」。
その最終章を本日、公開しました。
連載|気仙沼便り|3月「桜を待ち、次の再会を心に別れを告げる」

これまでの回もリンクします。

2014年8月 「合言葉は“海と生きる”」

2014年9月 「新しいふるさとを作る」

2014年10月 「民宿つなかんとの出合い」

2014年11月 「漁師を支える気仙沼のシンボル」

2014年12月 「最新マグロはえ縄漁船・第十八昭福丸に乗る」

2015年1月 「気仙沼・漁業組合直営レストランでマグロ尽くし」

2015年2月 「伝説の大船頭・前川渡さんと俳優・渡辺謙さんの対談を聞く」


このツアーに参加したのが昨年の4月。
一年がめぐり、そして4年前の今日を迎えました。

オウプナーズの担当編集者・T嬢と、「毎回11日に公開していこう」。
そう決めて、毎月、旅の記憶をたどりながらつづってきました。

最初はここまで長い読み物にするつもりはありませんでした。でも、担当のT嬢が「これは連載としてじっくり取り組みたいです。できれば来年の3月まで」。そう言ってくれたことで構想が浮かんできました。

実際、書き始めると、すべての体験、聞こえてきた言葉をこぼすことなく、少しでも気仙沼のみなさんの役にたてるかもしれないことは注ぎ込みたい、そう思いながら何度も何度も誰も傷つけることのない表現だろうか、これでいいだろうかと考えながら書いてきました。あまり感情移入をし過ぎると読者がひいてしまうことも考慮しつつ、一番最良な記事になることだけに気持ちを集中させてきました。

正直、難しかったです。
プロとして冷静に連載を続けていかなければならない反面、写真を見ているとあのときの感情があふれでてくることも。だから、ゆっくりと少しずつ、つづってきました。いつも公開直前に送ることになってしまった原稿のあがりを辛抱強く待ってくれたT嬢には感謝するばかりです。

連載は今回で終了ですが、これは始まりの章でもあります。
これはわたしがたどった気仙沼での旅の記憶です。今度はみなさんが、気仙沼をはじめ東北へと旅をして、ご自身の旅のストーリーを作ってもらいたいと思います。

わたしもまた、新しい出会いを求めて東北を再訪するつもりです。
まずは桜を追いかけて北上しましょうか。
春はもうすぐ。
そこまでやってきているはずだから。

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by naoko_terada | 2015-03-11 21:54 | 東北応援! | Trackback | Comments(0)
気仙沼ツアー・スピンオフ記事、鋭意制作中です!


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福島でのジミー・チュウ氏との再会後は、以前、ちょこっとブログ内でお知らせした気仙沼のツアーに参加するため一ノ関へ。

ここから、気仙沼ツアーの様子をお伝えするのですが、
いろいろ考えた末、きちんと編集をし、より多くの方に見てもらうことが何よりもいいと考え、当ブログからのスピンオフとして別のサイトで掲載をさせていただくことになりました。

ということで現在、鋭意制作中。
できましたら、こちらでもご報告しますね。

おたのしみに!
by naoko_terada | 2014-07-17 13:06 | 東北応援! | Trackback | Comments(0)
気仙沼、そして福島・相双地区をたずねて

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大変、ご無沙汰してます。
仕事のボリュームがほぼリミッターに達してしまい、ブログを更新できませんでした。

その中で、4月下旬に気仙沼へ。
JTBの「東北ふるさと課(化)」のツアーに参加。
マグロ遠洋漁業船に乗せてもらうという貴重な体験と、気仙沼でも尊敬されるベテラン漁労長(船頭)さんと、気仙沼応援のためK-portというカフェを運営されている俳優・渡辺謙さんとの対談などユニークな内容を体験してきました。

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また、5月の頭には福島交通とNPO団体Bridge for Fukushimaによる「かけはしツアー」と名付けられた福島・相双地区視察ツアーに参加。
相双地区(相馬市・南相馬市・新地町)という原発と放射能の被害にいまも苦しんでいる地域を初めて訪れました。

いずれの体験もブログなどで書こうと思っているのですが、
思うように進みません。
伝えたいことはあふれるほどにある中で、どのような内容にすればいいのか。また、地元で暮らす人たちを傷つけることのないような表現、写真などを一つずつ選んでつむいでいく作業も必要です。
見てきたものをより効果的に被災地のためになるよう、ひとりでも多くの人に知ってもらうこと。わたしの体験記を読んで共感してもらい、東北に旅行へ行っていただき、生産品をお買い上げいただきたい。

そんなことを頭の中でぐるぐる考えています。

通常の仕事をこなしつつ、少しずつ整理をして文章へとまとめながら、
出会ったみなさんの笑顔を思い出しています。
by naoko_terada | 2014-05-17 17:33 | 東北応援! | Trackback | Comments(0)
祝 ピーチ 関空~仙台就航!桜を追って、仙台・宮城へ!⑥
4月中旬、すっかり暗くなった気仙沼駅でわたしを待っていてくれたのは、前々日、石巻で知り合ったTさんでした。

※知り合ったいきさつは、祝 ピーチ 関空~仙台就航!桜を追って、仙台・宮城へ!④をご参照ください。

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駅でわたしをピックアップしてくれたTさん、暗くなった港のまわりを寄り道したあと、連れていってくれたのが、そう、一昨日に話題になった気仙沼を代表する居酒屋「福よし」さん。目印は、砕ける波に向かい合った「鯛の鯛」の暖簾。
カッコイイ!

あ、「鯛の鯛」とは、鯛など硬骨魚に特有の骨の一部で、形が鯛に似ていることからこのように呼ばれています。江戸時代は「鯛中鯛(たいちゅうたい)」と呼ばれ、おめでたい鯛の中にある縁起ものとして喜ばれていたそうです。

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重厚さと温かみのある空間は、番屋のようにも見えます。4月の冷え込んだ気仙沼の夜気にあたった体を「いらっしゃい」の声が包み込みます。

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カウンターは立派な無垢の一枚板。
奥には岩手県・江差の岩谷堂箪笥がどっしりと構えています。

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まずは、こちら。
地元・気仙沼の「男山本店」の純米大吟醸。
「男山本店」も被災されましたが、いち早く再開し、気仙沼を盛り立てる蔵元です。

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最初に出てきたのがイカのわた焼き。
見た目はちょっと、ですが、わかる人にはわかる絶品の旨さ!クツクツと香ばしい匂いを漂わせながら出来上がるのを見守りつつ冷酒をチビリ。たまりません。。。

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次にこちら。
毛ガニ一杯ぶんをほぐしてカニみそであえたもの。お隣の卵焼きと共に、これも最高に美味しい。

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刺し盛りもみごとです!右手前は何だかわかりますか?
サメの心臓。気仙沼ならではの珍味です。


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こちらが、「福よし」のご主人。
胆力のあるいい顔をされていらっしゃいます。

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そしてこちらがTさん。
「ええ、写真、いいよ撮らないで」。
でも、パチリ。
ピンクリボンのバッチがナイス。
いい笑顔です。

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この夜のチョイスはすべてTさんとお店におまかせ。
わたしは「美味しいっ!!」と悶絶しつつ日本酒をいただくだけ。一番、楽しいお役目です。
Tさんは地元なので、もちろんご主人とも懇意。わたしを連れてきたいきさつを語りつつ一献。隣にいあわせた方との会話も始まり、カウンターはにぎやかで温かな雰囲気に。

ああ、いいなぁ。
お酒の酔いと人の情けに酔っていきます。


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ところで「福よし」を一躍、伝説の店にしたのが常連客から「日本一」と称される焼き物。
この夜は、みごとなホッケと吉次(キンキ)をチョイス。

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こちらが焼き場。
専任のスタッフがじっくりと「遠火・強火」という焼き魚のセオリーにそって完璧に焼き上げていきます。焼き具合によって、魚の位置を絶妙にずらしていくという丁寧さ。


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魚が焼きあがるのを待ちながら、もう1本。
今度も地元・気仙沼の蔵元「角星」の福宿り。

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しばし待つこと。ドカンとカウンターに置かれたのがみごとに焼きあがった吉次とホッケ。

ハフハフと、こんがりと炭火で焼かれた皮にはしを入れて、湯気をたてる白身を口に。
パリッというよりは「サックリ」と表現したい絶妙な皮の焼きめと、脂ののった白身の甘味と弾力。塩加減も文句なし。ホッケも今まで食べていたものとはまったく異なる肉厚の旨みにビックリ!
まさに、日本一の焼き魚です。

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あ、こんなのも出てきました!
気仙沼といえばカキです。おおぶりなカキの炭火串焼きなんてさすがに初めてです。ひとくちほうばると、ジュワッと潮の香りのする滋味が口いっぱいにあふれます。うわぁ、これはたまらない。泣きたくなるほど美味しいです。

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いやぁ、大変おいしくいただいた吉次さん。もうちょっとつつきたいところですが、「そのあたりで」と言われます。え、はしたないかしら?

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そんなわたしの前にゴトンと大きな丼ぶりいっぱいの透き通ったスープが。

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そうなんです。
先ほどの吉次の食べおわった骨をエイッとばかりにザブリとスープの中へ。
漁師の方が命がけで捕ってきた魚を余すことなくすべて食べてもらいたい、そんなご主人の心が見える演出です。そして、当然のごとく美味しい!炭火焼きの香ばしさが最後まで余韻を残す一級の味わいです。


震災当日、Tさんも被災されました。
会社も被害にあい、みなさん2週間、お風呂に入ることもできなかったと話してくれました。
その後はお仕事柄、被災された方のお世話に奔放されたそうです。

港近くにあった福よしもすべてを流されました。
その中で、「もう一度」と、港沿いに新たに店を再建。地元はもちろん、日本中の福よしファンを歓喜させました。新しい店はなるべく前と同じように。そして、より港の近くに。気仙沼港を見渡す場所で、日本一の魚、料理を出す心意気です。


この夜、Tさんは「客人だから」といってご馳走してくれました。
仙台の友人から福よしさんのことは推薦されていたので、この晩、間違いなくわたしはここに来たはずです。でも、それは一見のひとり客という存在でしかなかった。
石巻での出会いがなければ、Tさんに連れてきてもらうこともなく、こうやってご主人と飲み交わすこともなかったと思うと、人の縁の不思議さとありがたさをただただ、感じ入ります。


美味しい酒と料理。

そして何よりも気仙沼で背骨のある仕事、暮らしをされる人たちに囲まれた時間を過ごさせてもらったことが何よりのご馳走。


Tさん、福よしのご主人。
とても楽しい夜でした。心から感謝いたします。
また、うかがいますね。


ありがとうございました!

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by naoko_terada | 2013-07-07 23:31 | 東北応援! | Trackback | Comments(0)
祝 ピーチ 関空~仙台就航!桜を追って、仙台・宮城へ!⑤
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さまざまな出会い、ご縁をちょうだいした石巻から、向かうは気仙沼。

この4月の旅では、公共の交通機関のみを利用することにしていました。

東京にいて思ったのが、観光客として東北に行った際、どのあたりが復興中で、どこまでだったら地元の方のご迷惑にならずに気兼ねなく観光してまわれるのか。
そのあたりがよく見えていませんでした。
今回はそれを体感するのが大きな目的でした。

石巻駅からは、石巻線で前谷地(まえやち)まで。
そこから気仙沼線に乗り換えて、柳津(やないづ)へ。
柳津から気仙沼間は、現在も鉄道が復旧されていないため、BRTと呼ばれる代行バスで向かいます。
駅員さんにうかがうと、所要3時間ほど。料金は気仙沼まで1660円。


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ホームに入ると、おお!
さすが、石巻。
石ノ森章太郎マンガのヒーローたちが車輌にペイント。
かっこいいじゃありませんか。

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発車まで時間があったので、正面も撮影。
車掌さんが、画角に写りこまないように脇でわたしが撮影を終わるのを待っていてくれました。
ありがとうございます。

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午後3時を過ぎた時間帯もあったかもしれません。
車内は、このように数人の乗客がいるのみ。

石巻から前谷地までは20分ほど。
のどかな風景の中をゆっくりと走り抜けます。


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車窓からの風景を楽しんでいたら、あっとい間に前谷地到着。
ささっと、隣のホームに移動して、気仙沼線に乗り換えます。こちらは、地方路線らしいカラーリング。1輌での運行です。

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ワンマン運転の列車は、田んぼや民家の横をゴトンゴトンと走ります。

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途中、こんな鉄橋も。
運転手さんの横に立ち正面から見る&撮れるのも、ローカル鉄道ならではののどかさ。鉄道との一体感が楽しい。

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前谷地から柳津までも20分ほどで到着です。
ここで、駅舎を出て、外で待っているBRTに乗り込みます。

そういえば、柳津という地名は福島、岐阜など各地にありますね。
「津」は昔の言葉で河岸、港、海辺といった意味を持っています。かつて、柳のゆれる水辺をさしてそう名付けたのでしょうか。個人的には名刹、福満虚空蔵菩薩がある福島・柳津が印象に残る好きな場所です。


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さて、これがBRTです。

BRTとは、Bus Rapid Transitの略で、日本語にすると「バス高速輸送システム」。
現在、運休中の鉄道の代わりにこのバスが気仙沼までをつないでいます。あくまでも鉄道の代行なので、地元のミヤコーバスに運行委託をしてJRが営業。それで、JRの窓口できっぷを買うことができるわけです。

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昨年、運行開始をしたBRT。
特徴は、一部、以前の線路の上を舗装して走るというのもの。気仙沼線の全面開通が望まれるところですが、津波の被害が大きかった地区があり、当面はこの真っ赤なボディのBRTがライフラインとなります。

ところで、JR東日本では、このBRTと沿線の復興応援キャラクターの愛称を募集中です。
詳細は→コチラ
締切は2013年7月12日までなので、ぜひ応募してみてください!


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柳津でしばし、待ったあと、BRTが出発したのは午後4時過ぎ。
気仙沼まで約2時間のバスの旅です。
このときの乗客は私をいれて4人ほど。

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カメラを片手に車窓の風景を見つめます。



実は、上の写真が気仙沼に到着するまでに撮った最後の写真となりました。

仙台、石巻でお世話になったみなさんから、石巻と気仙沼の間に広がる南三陸の海岸線は甚大な被害を受けた場所であり、復旧途中であることをうかがっていました。
その中で地元のみなさんによる、産地の名産品を販売する南三陸さんさん商店街南三陸福興市伊里前福幸商店街などがあることも聞いていました。
ささやかながら応援する気持ちで、写真撮影をしながら気仙沼まで行こうと思っていたのですが、あきらめました。


それは、BRTに途中から乗り込んできた子供たちがいたから。

ちょうど、下校時だったので、
しばらくすると中学生らしき制服を着た子供たちがたくさん乗り込んできました。

そのときの南三陸を記憶するということもあり、車窓から海岸線の写真を撮ろうと思っていたのですが、ふと、津波の被害を受けた故郷を無遠慮に撮るよそ者がいる、ということが彼らの気持ちを傷つけるのではないか。
そう、思ったのです。

しばらくすれば、どんどんバスを降りていくのだろうと思ったら、まったくその気配がない。
子供たちの多くが、山をいくつも越えて延々とBRTに揺られている現実に気づかされます。学校や家を失い、毎日、時間をかけて別の場所から通っているのでしょう。

そんな彼らがいるところで、写真を撮ることなど意味のないことに思えてきました。
普段は撮影しないときでも手元にカメラを持っているのですが、バックパックに、愛用のD5200をしまいこみました。


志津川、清水浜、歌津、陸前港...。
多くのものを失った南三陸の海岸線を、この目に焼きつけます。
かたわらでは、子供たちがたわいもない話をしていますが、ときおり津波や、避難という言葉が聞こえます。

新しくできた停留所に降り立った子供たちを車で迎えにきた親御さんが待っていました。
現在、暮らす場所は、ここからもまだ遠いのかと思うとやるせない。


ゆっくりと日が暮れて、気仙沼市に入ったころは、もうすっかり暗くなってきました。
桜の季節とはいえ4月の東北はまだ寒く、漆黒に染まっていく水平線を見ていたら心細くなる。
「あのとき」、東北のみなさんがどれだけ寒く、不安と恐怖で夜を過ごしたことか。そう思ったら不覚にも涙が出てきてしまった。


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小雨も降りだし、車のヘッドライトで濡れるような車窓から気仙沼駅が見えた頃には乗客もまた数人に。
時間は夜の7時近く。

普通ならば、タクシーをつかまえてホテルに向かうところですが、
ここで、私を待ってくれている人がいました。
by naoko_terada | 2013-06-26 02:04 | 東北応援! | Trackback | Comments(0)





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