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祝 ピーチ 関空~仙台就航!桜を追って、仙台・宮城へ!⑥
4月中旬、すっかり暗くなった気仙沼駅でわたしを待っていてくれたのは、前々日、石巻で知り合ったTさんでした。

※知り合ったいきさつは、祝 ピーチ 関空~仙台就航!桜を追って、仙台・宮城へ!④をご参照ください。

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駅でわたしをピックアップしてくれたTさん、暗くなった港のまわりを寄り道したあと、連れていってくれたのが、そう、一昨日に話題になった気仙沼を代表する居酒屋「福よし」さん。目印は、砕ける波に向かい合った「鯛の鯛」の暖簾。
カッコイイ!

あ、「鯛の鯛」とは、鯛など硬骨魚に特有の骨の一部で、形が鯛に似ていることからこのように呼ばれています。江戸時代は「鯛中鯛(たいちゅうたい)」と呼ばれ、おめでたい鯛の中にある縁起ものとして喜ばれていたそうです。

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重厚さと温かみのある空間は、番屋のようにも見えます。4月の冷え込んだ気仙沼の夜気にあたった体を「いらっしゃい」の声が包み込みます。

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カウンターは立派な無垢の一枚板。
奥には岩手県・江差の岩谷堂箪笥がどっしりと構えています。

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まずは、こちら。
地元・気仙沼の「男山本店」の純米大吟醸。
「男山本店」も被災されましたが、いち早く再開し、気仙沼を盛り立てる蔵元です。

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最初に出てきたのがイカのわた焼き。
見た目はちょっと、ですが、わかる人にはわかる絶品の旨さ!クツクツと香ばしい匂いを漂わせながら出来上がるのを見守りつつ冷酒をチビリ。たまりません。。。

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次にこちら。
毛ガニ一杯ぶんをほぐしてカニみそであえたもの。お隣の卵焼きと共に、これも最高に美味しい。

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刺し盛りもみごとです!右手前は何だかわかりますか?
サメの心臓。気仙沼ならではの珍味です。


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こちらが、「福よし」のご主人。
胆力のあるいい顔をされていらっしゃいます。

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そしてこちらがTさん。
「ええ、写真、いいよ撮らないで」。
でも、パチリ。
ピンクリボンのバッチがナイス。
いい笑顔です。

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この夜のチョイスはすべてTさんとお店におまかせ。
わたしは「美味しいっ!!」と悶絶しつつ日本酒をいただくだけ。一番、楽しいお役目です。
Tさんは地元なので、もちろんご主人とも懇意。わたしを連れてきたいきさつを語りつつ一献。隣にいあわせた方との会話も始まり、カウンターはにぎやかで温かな雰囲気に。

ああ、いいなぁ。
お酒の酔いと人の情けに酔っていきます。


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ところで「福よし」を一躍、伝説の店にしたのが常連客から「日本一」と称される焼き物。
この夜は、みごとなホッケと吉次(キンキ)をチョイス。

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こちらが焼き場。
専任のスタッフがじっくりと「遠火・強火」という焼き魚のセオリーにそって完璧に焼き上げていきます。焼き具合によって、魚の位置を絶妙にずらしていくという丁寧さ。


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魚が焼きあがるのを待ちながら、もう1本。
今度も地元・気仙沼の蔵元「角星」の福宿り。

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しばし待つこと。ドカンとカウンターに置かれたのがみごとに焼きあがった吉次とホッケ。

ハフハフと、こんがりと炭火で焼かれた皮にはしを入れて、湯気をたてる白身を口に。
パリッというよりは「サックリ」と表現したい絶妙な皮の焼きめと、脂ののった白身の甘味と弾力。塩加減も文句なし。ホッケも今まで食べていたものとはまったく異なる肉厚の旨みにビックリ!
まさに、日本一の焼き魚です。

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あ、こんなのも出てきました!
気仙沼といえばカキです。おおぶりなカキの炭火串焼きなんてさすがに初めてです。ひとくちほうばると、ジュワッと潮の香りのする滋味が口いっぱいにあふれます。うわぁ、これはたまらない。泣きたくなるほど美味しいです。

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いやぁ、大変おいしくいただいた吉次さん。もうちょっとつつきたいところですが、「そのあたりで」と言われます。え、はしたないかしら?

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そんなわたしの前にゴトンと大きな丼ぶりいっぱいの透き通ったスープが。

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そうなんです。
先ほどの吉次の食べおわった骨をエイッとばかりにザブリとスープの中へ。
漁師の方が命がけで捕ってきた魚を余すことなくすべて食べてもらいたい、そんなご主人の心が見える演出です。そして、当然のごとく美味しい!炭火焼きの香ばしさが最後まで余韻を残す一級の味わいです。


震災当日、Tさんも被災されました。
会社も被害にあい、みなさん2週間、お風呂に入ることもできなかったと話してくれました。
その後はお仕事柄、被災された方のお世話に奔放されたそうです。

港近くにあった福よしもすべてを流されました。
その中で、「もう一度」と、港沿いに新たに店を再建。地元はもちろん、日本中の福よしファンを歓喜させました。新しい店はなるべく前と同じように。そして、より港の近くに。気仙沼港を見渡す場所で、日本一の魚、料理を出す心意気です。


この夜、Tさんは「客人だから」といってご馳走してくれました。
仙台の友人から福よしさんのことは推薦されていたので、この晩、間違いなくわたしはここに来たはずです。でも、それは一見のひとり客という存在でしかなかった。
石巻での出会いがなければ、Tさんに連れてきてもらうこともなく、こうやってご主人と飲み交わすこともなかったと思うと、人の縁の不思議さとありがたさをただただ、感じ入ります。


美味しい酒と料理。

そして何よりも気仙沼で背骨のある仕事、暮らしをされる人たちに囲まれた時間を過ごさせてもらったことが何よりのご馳走。


Tさん、福よしのご主人。
とても楽しい夜でした。心から感謝いたします。
また、うかがいますね。


ありがとうございました!

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by naoko_terada | 2013-07-07 23:31 | 東北応援! | Trackback | Comments(0)
祝 ピーチ 関空~仙台就航!桜を追って、仙台・宮城へ!⑤
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さまざまな出会い、ご縁をちょうだいした石巻から、向かうは気仙沼。

この4月の旅では、公共の交通機関のみを利用することにしていました。

東京にいて思ったのが、観光客として東北に行った際、どのあたりが復興中で、どこまでだったら地元の方のご迷惑にならずに気兼ねなく観光してまわれるのか。
そのあたりがよく見えていませんでした。
今回はそれを体感するのが大きな目的でした。

石巻駅からは、石巻線で前谷地(まえやち)まで。
そこから気仙沼線に乗り換えて、柳津(やないづ)へ。
柳津から気仙沼間は、現在も鉄道が復旧されていないため、BRTと呼ばれる代行バスで向かいます。
駅員さんにうかがうと、所要3時間ほど。料金は気仙沼まで1660円。


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ホームに入ると、おお!
さすが、石巻。
石ノ森章太郎マンガのヒーローたちが車輌にペイント。
かっこいいじゃありませんか。

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発車まで時間があったので、正面も撮影。
車掌さんが、画角に写りこまないように脇でわたしが撮影を終わるのを待っていてくれました。
ありがとうございます。

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午後3時を過ぎた時間帯もあったかもしれません。
車内は、このように数人の乗客がいるのみ。

石巻から前谷地までは20分ほど。
のどかな風景の中をゆっくりと走り抜けます。


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車窓からの風景を楽しんでいたら、あっとい間に前谷地到着。
ささっと、隣のホームに移動して、気仙沼線に乗り換えます。こちらは、地方路線らしいカラーリング。1輌での運行です。

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ワンマン運転の列車は、田んぼや民家の横をゴトンゴトンと走ります。

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途中、こんな鉄橋も。
運転手さんの横に立ち正面から見る&撮れるのも、ローカル鉄道ならではののどかさ。鉄道との一体感が楽しい。

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前谷地から柳津までも20分ほどで到着です。
ここで、駅舎を出て、外で待っているBRTに乗り込みます。

そういえば、柳津という地名は福島、岐阜など各地にありますね。
「津」は昔の言葉で河岸、港、海辺といった意味を持っています。かつて、柳のゆれる水辺をさしてそう名付けたのでしょうか。個人的には名刹、福満虚空蔵菩薩がある福島・柳津が印象に残る好きな場所です。


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さて、これがBRTです。

BRTとは、Bus Rapid Transitの略で、日本語にすると「バス高速輸送システム」。
現在、運休中の鉄道の代わりにこのバスが気仙沼までをつないでいます。あくまでも鉄道の代行なので、地元のミヤコーバスに運行委託をしてJRが営業。それで、JRの窓口できっぷを買うことができるわけです。

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昨年、運行開始をしたBRT。
特徴は、一部、以前の線路の上を舗装して走るというのもの。気仙沼線の全面開通が望まれるところですが、津波の被害が大きかった地区があり、当面はこの真っ赤なボディのBRTがライフラインとなります。

ところで、JR東日本では、このBRTと沿線の復興応援キャラクターの愛称を募集中です。
詳細は→コチラ
締切は2013年7月12日までなので、ぜひ応募してみてください!


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柳津でしばし、待ったあと、BRTが出発したのは午後4時過ぎ。
気仙沼まで約2時間のバスの旅です。
このときの乗客は私をいれて4人ほど。

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カメラを片手に車窓の風景を見つめます。



実は、上の写真が気仙沼に到着するまでに撮った最後の写真となりました。

仙台、石巻でお世話になったみなさんから、石巻と気仙沼の間に広がる南三陸の海岸線は甚大な被害を受けた場所であり、復旧途中であることをうかがっていました。
その中で地元のみなさんによる、産地の名産品を販売する南三陸さんさん商店街南三陸福興市伊里前福幸商店街などがあることも聞いていました。
ささやかながら応援する気持ちで、写真撮影をしながら気仙沼まで行こうと思っていたのですが、あきらめました。


それは、BRTに途中から乗り込んできた子供たちがいたから。

ちょうど、下校時だったので、
しばらくすると中学生らしき制服を着た子供たちがたくさん乗り込んできました。

そのときの南三陸を記憶するということもあり、車窓から海岸線の写真を撮ろうと思っていたのですが、ふと、津波の被害を受けた故郷を無遠慮に撮るよそ者がいる、ということが彼らの気持ちを傷つけるのではないか。
そう、思ったのです。

しばらくすれば、どんどんバスを降りていくのだろうと思ったら、まったくその気配がない。
子供たちの多くが、山をいくつも越えて延々とBRTに揺られている現実に気づかされます。学校や家を失い、毎日、時間をかけて別の場所から通っているのでしょう。

そんな彼らがいるところで、写真を撮ることなど意味のないことに思えてきました。
普段は撮影しないときでも手元にカメラを持っているのですが、バックパックに、愛用のD5200をしまいこみました。


志津川、清水浜、歌津、陸前港...。
多くのものを失った南三陸の海岸線を、この目に焼きつけます。
かたわらでは、子供たちがたわいもない話をしていますが、ときおり津波や、避難という言葉が聞こえます。

新しくできた停留所に降り立った子供たちを車で迎えにきた親御さんが待っていました。
現在、暮らす場所は、ここからもまだ遠いのかと思うとやるせない。


ゆっくりと日が暮れて、気仙沼市に入ったころは、もうすっかり暗くなってきました。
桜の季節とはいえ4月の東北はまだ寒く、漆黒に染まっていく水平線を見ていたら心細くなる。
「あのとき」、東北のみなさんがどれだけ寒く、不安と恐怖で夜を過ごしたことか。そう思ったら不覚にも涙が出てきてしまった。


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小雨も降りだし、車のヘッドライトで濡れるような車窓から気仙沼駅が見えた頃には乗客もまた数人に。
時間は夜の7時近く。

普通ならば、タクシーをつかまえてホテルに向かうところですが、
ここで、私を待ってくれている人がいました。
by naoko_terada | 2013-06-26 02:04 | 東北応援! | Trackback | Comments(0)
祝 ピーチ 関空~仙台就航!桜を追って、仙台・宮城へ!④
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翌日は快晴!

フタバインさんの日の当たるダイニングで、美味しい朝食をいただき、
この日は石巻の街を桜を探しつつ、歩いてまわる予定。

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まずは、フタバインから歩いてすぐの大嶋神社へ。
旧北上川に面した神社。
近くには「袖の渡り」と呼ばれ歌枕に出てくる名勝、「住吉公園」がありますが、わたしがうかがった4月中旬は津波の影響が残り、残念な姿。

それでも神社の脇の桜には、可憐なつぼみが。

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旧北上川沿いをそのまま、てくてくと歩きます。
やがて、橋の向こうにそびえる建物が。

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はい、そうです。
石ノ森萬画館です。
震災後、休館していましたが私が訪れたひと月前ほどに再開したばかり。
しかし、なんとこの日は休館日。
知らなかった。。。涙
萬画館の近くの「石巻まちなか復興マルシェ」も定休日で、ダブルパンチ。
みなさん、石巻に遊びに行くときは火曜は避けてくださいね。

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ちなみに石巻駅からのびる駅前通り、立町商店街などにはご存知、仮面ライダー、009メンバーなど石ノ森ママンガのヒーロー&ヒロインたちの像があります。
懐かしい!


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ときおり地図を見ながら、町を歩く。
4月半ばの石巻の港周辺は、まだ震災の痕をクッキリと残していました。
その中で、営業を再開されている店がポツリ、ぽつりと。

ここもそのひとつ。
「壽屋酒店」さん。
こちらも津波の被害を受けましたが、再開された様子。


日本酒好きの父のために、地酒でも所望しようかと、中に入ると。
ご主人がひとりで。

「あら~、宅急便ぃ?東京に送るのぉ?う~ん、今、おかあちゃん留守で、おじさんわかんないのよ~」

お薦めでも聞いて東京に送りたい、と告げたわたしにおじさんは困り顔。
でも、その困り加減がなんともお茶目。


「じゃあ、これから桜を見に日和山まで行くので帰りに寄りますね」

そう告げて、後にする。

「そお、そうしてくれるぅ。ごめんねー。早く帰ってくればいいんだけんど。。」

さらにまゆげを下げて申し訳なさそうにするおじさん。
全然、大丈夫ですよ。



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ところどころで、道を聞きながら目指すは日和山公園。

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芭蕉も訪れたことのある日和山は、石巻市内を一望する公園で、桜やツツジの名所として愛されています。震災時には、多くの方の命を救った場所でもあります。

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ゆっくりと歩いて上までのぼると、ぱっと視界が開けます。
青い空が大きく、みごとです。

まずは、市内をみわたす鹿島神社におまいり。
石巻で暮らすみなさん、東北のみなさんが早く、元気になりますように。

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境内脇の1本の桜の木が、周辺よりもひとあし早く、開花。
やや薄墨色に思える花の可憐さが、けなげです。

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公園全体も、もう間もなくといった開花具合。
わたしが東京に戻ったあと、一気に咲き出したようです。

ここから眼下に望む石巻は、まだ復興の途中です。
それでも、青空の中、ほころびかけた桜のつぼみは見る人たちの顔をやわらかく微笑ませてくれていました。

「今年も咲いてくれてありがとう」

誰もがきっとそう、思っていたことでしょう。
この日、日和山を訪れていた地元の方、県外のからの方たちは、もうまもなく満開となる桜の木々を愛おしそうに見上げていました。


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展望エリアの脇に茶屋処が。
店内にはラーメンを食べる孫とおばあちゃんの姿。外には名物、石巻やきの文字が。あ、これ、食べるの忘れてました!
ということで、軽く腹ごなしを。

食べるときに自分でソースをかけて味付けするのが石巻やきそばの特徴とのこと。卵焼きを乗せるそうですが、ここのは卵なし。見た目どおり、素朴な味のやきそば。
ごちそうさまでした。

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桜を愛で、ご当地グルメも味わったので、再びゆっくりと坂道をおりて市内に戻ります。

「壽屋酒店」のおかあさん、戻ってきたかな。
と思いながら、酒屋のほうへ歩いていくと、もうひとつ目に飛び込んできたのがみごとな看板。

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ぴちぴちと威勢のいい鯛が踊る看板は、「魚長」さんのもの。
金華山沖の旬の魚を料理人たちが仕入れにくる有名店。こちらも震災後、再開をして営業をされています。

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昨晩の「汐だまり」さんでいただいたつまみを思いだし、おもむろにお買いものタイムモード!
ウニ、シャコ、アワビ、タコに吉次(キンキ)を大人買い。これも、クール便で東京に送ってもらいます。東京にいる家族に石巻の旬を味わってもらいましょう。

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再び、「壽屋酒店」さんの扉を開けたのは、お昼を過ぎたあたり。

「あら」

扉を開けたわたしを見たおじさんは、さっとまゆげを下げてにわかに困った表情に。

「まだねぇ、帰ってこないのよぉ」


なんとなくそうかも、と予想をしていたもののやはり。

「お茶でも飲んで待っててよ~」、というおじさんの言葉をありがたく受けながらも、この日は石巻から気仙沼線を使い、海岸線から気仙沼へ行こうと思っていたので、そろそろ出発しないとダメ。

「じゃあ、おとうさん、お酒を一緒に選んでもらえますか?そして住所を書きますから、申し訳ないですが請求書と一緒に送ってもらえますか。明日でもいいですから」

そう、お願いして選んだのはやはり「墨廼江(すみのえ)」のこの2本。
昨晩、飲んでおいしかったので、ぜひ父に味わってもらおう。


「ごめんなさいねぇ。帰ってきたらちゃんと送るからね。ありがとね~」

丁寧にわたしにおじぎをするおとうさん。
こちらこそ、本当は「がんばってくださいね」と言いたいけれど、あえてそれは封印。

「桜、咲き出してキレイでした。また、うかがいますね」
心からそう、伝える。

店の扉をあけて、外に出る。
おとうさんも一緒に出てきてくれて、「ありがとね。また、来てくださいねぇー」とほほ笑む。

お礼をして歩き出す。
ふと、後ろをふりむくと、おとうさんがこっちに向かって笑顔で大きく手をふってくれていた。

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by naoko_terada | 2013-06-24 22:01 | 東北応援! | Trackback | Comments(0)
祝 ピーチ 関空~仙台就航!桜を追って、仙台・宮城へ!③
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桜はとっくに終わった季節ですが、続きます。
ごめんなさい。

仙台での楽しい思い出のあと、
ひとり、向かったのは石巻でした。

今回は公共交通機関を使っての旅にしようと思い、利用したのが、
宮城交通の仙台~石巻の臨時バス
石巻駅まで片道800円。
所要1時間ほど。
これが、とても便利でした。

で、宿はどうしようかなぁ、と。
検索していたときに、見つけたのが、フタバインというB&B。
値段も手ごろで、サイトを見ると悪くなさそう。
さっそく電話をすると、応対も丁寧。ということで、即決!

石巻駅で降りて、徒歩7、8分とうところでしょうか。
無事、見つけてチェックイン。

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シングルの部屋は、こんな感じ。
北欧テイストで、シンプル&クリーン。
心地よい空間で、とても気に入りました。
暖房の入った室内が、外からの冷えた体を温めてくれます。


軽くシャワーを浴びて、さて、一杯やりに行きますか。
ということで、フタバインのご主人にうかがうと、パッと地図を広げて、いくつかお薦めを教えてくれました。


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外に出ると、宵闇みせまる時刻。
もらった地図を片手に、まずは中心となりそうな方向へと歩いていきます。


ゆるゆると、思うままに歩いているうちに、
フタバインから勧められた店のひとつ「汐だまり」という居酒屋が近いことに気づく。
「いい店ですが、人気なので座れないかも」と宿のご主人に言われたものの、ワケもなく、だいじょうぶ、という気持ちに。
店の前に行き、ちょいと考える。
路地にひそむ、小体な店構え。
いいじゃないですか。
今日の一献はここに、決定!


暖簾をくぐり、カラリと戸をひいて中へ。

カウンター越しに、主人と女性陣が、「いらっしゃい!」と心地よく出迎えてくれる。
思ったとおり、サラリーマンの男性陣が数人いるだけで、空いている。

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カウンターに座り、おしぼりをいただき、
「フタバインさんから教えてもらって」と、まずはひとこと。

「ああ、フタバさんからはお客さんをよくご紹介いただくんですよー」とご主人がにっこり。

適当に、お願いします。
と言えば、あとは簡単。
まずは、旬の刺身が食べきりで登場。

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お酒はもちろん、地元・石巻のものを所望。
この日、いただいたのは墨廼江(すみのえ)と、日高見(ひたかみ)。
いやいや、どちらも旨い!

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お酒をゆっくりいただきながら、タイミングよく供される小料理。
メヒカリ、白魚。
自家製の塩からに、チーズの味噌漬け。
フタバインからのゲストには一品サービスがあり、これもありがたく頂戴します。

杯を重ねながら、カウンター越しに、どこからですか、ああ、桜ですか。
そんな話をゆるり、ゆるりと交わしていく。
女性ひとりでも、こうやって地元のみなさんのふところに入れていただき、会話が楽しめるのが旅のいいところ。幾度とない旅先で学んだのは、女性ということを気にせず、気にされず、ということ。
気持ちのいい客として思われるのに男性も女性も関係ないもの。一期一会の気持ちで、おいしいお酒をいただくことが旅人のつとめだと思っています。

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そして、いつしかご主人、隣のサラリーマンの男性2人りも交えて、話が始まります。

某大手企業にお勤めのTさんとSさん。
石巻に来ると、この店に顔を出す、常連さんです。

話の途中、
「明日から気仙沼に行くのですが、どこか美味しいお店、ご存知ですか?」
気仙沼勤務のTさんにうかがいつつ、
「仙台のグルメ番長からは、気仙沼に行ったら、福よしに行けと言われているんですが」と言うと、

「お、福よしをご存知ですか?」

食べること、飲むことを話すのは全国共通、すぐに盛り上がります。最後は、「じゃあ、気仙沼に着いたらご案内しますよ」。とありがたいお言葉。

これだから、旅は楽しい。


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おいとまする前に、「汐だまり」の店主、佐藤さんたちをパチリ。
次回、石巻に来たらおじゃますることを約束。
また、ひとつ好きな店が増えました。
真心こもった料理と、あたたかな接客に感謝。

ごちそうさまでした。


<おまけ>
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「汐だまり」を後にして、宿に戻る途中。
キャバクラ、スナックなどが並ぶ通りに、なんとなく気になる店。
店名は、「Beat Station」。
脇に、「ウィスキー・アンド・ロックンロール」と書いてある。

で、入りました。笑

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誰もいないカウンターにいたのが、オーナーのケニーさん
飄々とした雰囲気。
ちょっとクドカン似かな。

【石巻と書いてロックンロールって読むんだぜ!】
これは、ケニーさんのCDタイトル。
なるほど!
ギンギンにクールなスタイルで、石巻をベースにバンド活動中。
数店舗あった経営店は、震災でダメになったそうですが、ロックスピリッツでがんばっています。

オンザ"ロック"で乾杯して、ここでもまた、アレコレと話を楽しむ。


さて、よく飲みました。
いい出会いもありました。


明日は、石巻の町を歩く予定です。
by naoko_terada | 2013-06-16 03:29 | 東北応援! | Trackback | Comments(0)
UOMOで宮城県応援記事!~仙台、松島、塩竈~
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男性誌「UOMO」連載中の「わがままコンシェルジュ」内の「話題の旅トピック」。
発売中の8月号で、宮城県の観光応援記事を執筆いたしました。

表紙は、ワオ!
「JIN-仁」で、豪快な龍馬役が話題になった内野聖陽さんじゃないですか。
作務衣かと思ったらデニム。
(ドルチェ&ガッバーナのジャケットでした。。。失礼!)



仙台取材は5月末。

震災後、再開を果たした東北初のインターナショナルなラグジュアリーホテルブランド、
ウェスティンホテル仙台を拠点に、仙台松島塩竈を取材。
初日は雨の降る天候でしたが、
新緑の生命力あふれる仙台の街並みは美しく、心洗われる思いでした。

偶然にも取材時、ミシュラン観光ガイドで星をもらう観光名所、
松島を含む東塩釜~高城町間の仙石線運行が再開。
観光再開への第一歩となるべく、我々も乗車。

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これは、松島の隠れた名刹、円通院の庭園。
東北の遅い春をおもわせる、芽吹いたばかりの萌黄色から、常緑の深い緑のグラデーションの美しいこと。はじっこでのけぞるように写真を撮っているのは、友人でもある写真家の山口規子さん
彼女もこの作庭のみごとさに感心しまくり。

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円通院には不思議がいっぱいあります。

庭園の奥には西洋風のバラ園。
境内の奥にある、国指定重要文化財の三慧殿(さんけいでん)は、伊達正宗公の孫にあたる光宗をまつる霊廟で、厨子にはこれもバラの絵のほかに、水仙、ハート柄などの西洋風のモチーフの意匠が。
バラの花はローマを、水仙はフィレンツェを表すとされ、伊達正宗の家臣で慶長遣欧使節団をひきいてヨーロッパへわたった支倉常長(はせくらつねなが)が彼の地を訪れた証とされています。

松島は、ミシュランのグリーンガイドで堂々の三つ星。
この円通院は、二つ星に。
境内ではパワーストーンの数珠作りもあり、わたしたちは時間がなかったのであきらめましたが、次回はぜひ、体験したいと思いました。
副住職は、地元では有名なとってもキュートな美貌の持ち主。
彼女は、松島の観光にも尽力する次世代ツーリズムを支える若手でもあります。



そして、取材先のひとつ、松島佐勘 松庵さんへ。

こちらも、本当にすばらしいお宿でした。
取材当日は、京都県警のみなさんが復旧作業に従事するため宿泊されていましたが、その方たちもこの日、京都に戻られるとのこと。
松庵さんだけでなく、被災地周辺の多くの旅館、ホテルが災害支援組織、避難の方などを受け入れていられます。
そういった状況も、震災から三ヶ月が過ぎて、いつものように観光でいらっしゃる方をお迎えする動きが出てきています。

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松庵では、撮影後、大変おいしい昼食をごちそうになりました。

あいにくの曇り空ではありましたが、松島の水平線を借景に味わう、心のこもった食事。
何もしないでゆっくりとくつろぎたい、と思わせる静謐さある空間が印象的でした。


また、「寿司の町」塩竈では地元でも知られる人気店へ。

いやぁ、ここも本当に美味しかった!
詳細はUOMO本誌で見ていただくとして、味は人、ということをしみじみと感じさせる職人のみなさん。店やご自宅が浸水した中で、GW前には営業再開をしたところも多く、その心意気に心打たれます。「こんなときに来ていただき、ありがとうございます」と快活に笑うご主人の笑顔に救われる我々、取材班。
こちらこそ、本当にお世話になりました。


最後に、感謝したいのはこの取材を敢行したUOMO編集部の英断。
企画の話が出たのが5月中旬。
まだまだ混沌とした状態で、はたしてこういう観光情報を掲載してもいいのかどうか。
センシティブな問題も含めているため、難しい判断だったかと思います。
進めてくださった、T副編集長、S編集者。
また、仙台在住で今回の取材に尽力してくださった、Aさん。
地元の隠れ家スポットなど情報提供をしてくださった、M氏。
ありがとうございます。


取材時、震災被害の大きかった地区も訪れました。
でも、その写真はここでは掲載しません。
わたしの心の中に刻んでおきます。


7月16日、17日には仙台で東北を代表する祭りが集結した東北六魂祭が開催されます。

この両日、青森ねぶた祭、秋田竿燈まつり、盛岡さんさ踊り、山形花笠まつり、
仙台七夕まつり、福島わらじまつりの東北6大祭りが一挙に花開きます。


余震、放射能。
観光に行くことを心配する問題はあります。
行くか、行かないか。
決めるのはひとりひとり。

その中で、わたしは、観光を通じて一歩を踏みだそうとする人、場所を応援していきます。
可能なかぎり、観光復興を始めたところへ旅をしようと思っています。
観光で日本を元気にするための情報を提供していきます。

そんな思いを記事に込めました。

ぜひ、UOMOの記事をお読みいただきたいと願います。
by naoko_terada | 2011-06-24 22:59 | 東北応援! | Trackback | Comments(0)





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