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![]() そろそろ忘年会、そして、クリスマスパーティの季節。 おいしいワインを楽しむ機会が増えてきますね。 最近、よく見かけるのが、コルクではなくスクリューキャップのワイン。 主にオーストラリア、ニュージーランドなど新世界ワインに多いのですが、 どうですか、コレ? 実は日本ではまだ主流ではないですが、このスクリューキャップ。 ワイン業界では、かなりホットな話題なのです。 先日、オーストラリアワイン事務局が、このスクリューキャップのセミナーを行いました。 場所は、オーストラリア大使館。 ゲストスピーカーは、それはそれはエレガントで秀逸なワインを造る、 豪州トップクラスのワインメーカー、ジェフリー・グロセット氏、ワインライターのタイソン・ステルザー氏、そして日本からは田崎真也氏。 セミナーの主旨は、 スクリューキャップはコルクに代わる新時代のワインスタイルである、 ということの啓蒙。 本格的なワインテイスティング仕様で、コルクを使ったワインと、 スクリューキャップのワインの試飲を行いながら、 スクリューキャップの可能性を示唆します。 結論から言いますと、 今まで、ワインの熟成はコルクを通して空気に触れ、 息をしているため、と言われてきました。 でも、研究の結果、スクリューキャップでもワインは熟成するということが、判明。 熟成に必要なのは酸素だけではない、ということがわかってきたのです。 逆にコルクの腐敗による劣化がないスクリューキャップは、 ワインの品質を損ねることのない、実に合理的で経済的なスタイル、というわけです。 通過儀礼である、ソムリエによるコルクの抜栓。 合理性、経済性だけでは語れない、培ってきた伝統や醸造家のこだわりにこそ、 ワインの美学があると思う方も多いでしょう。 わたしも、そう。 でも、グロセット氏のコメントはとても印象的でした。 「大切に育てて造り上げたワインが、コルクの劣化によって誰にも楽しまれることなく、 捨て去られるのをずっと見てきました。もう、そんなことはしたくないんです。 使い勝手がいいとか、プライスが安いからという理由でスクリューキャップを 薦めているのではありません。選んでほしいから、それが一番の理由です」 グロセット氏は自分のワインに、コルクとスクリューキャップの2種類を使っています。 自分が手塩にかけて育てたワインを最高のポテンシャルで飲んでもらいたい。 職人なら当然、思うことです。 最近はブルゴーニュ、ボルドーなど本家フランスでも、このムーヴメントに追随、 スクリューキャップを使うワイナリーが出てきました。 カチッ、と小気味いい音をたててワインを開ける。 コルクとともに長い年月を経てきた 最高級のビンテージワインを堪能するためへのステップとして、 まずは、気軽にスクリューキャップのワインを楽しむ。 そんなカジュアルさも、悪くないものです。
by naoko_terada
| 2005-12-07 03:11
| ワイン&ダイン
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Trackback(5)
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Comments(19)
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タイトル : ■最近、スクリューキャップのワインが多いです!!
最近、よくワインの口がコルクではなくて、スクリューキャップのワインを見かけませんか?? 結構、オーストラリア中心に、このスクリューキャップのワインが増えてきているんですが、昔からのコルクのワインではない、このようなワインどう思いますぅ〜?&...... more ![]()
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確かに旅先などでワインを飲みたい時,
コルクだとオープナーがなかったりして困る時がありますよね. あぁ,スクリューキャップだったら飲めるのに…とσ( ̄▽ ̄;) ただ,雰囲気が…というのも事実,あるかな. その場の状況に応じてチョイスできるようになるといいですねぇ.
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初めて見ました。スクリューキャップって。
コルクが腐敗して(もしくは開け方がヘタなのかもしれませんが)ワインがダメになっちゃった経験、ボクにもあります。 確かにもったいないと思います。 ゴルフのチタンドライバーにしろ野球の金属バットにしろ、新しいものが受け入れられるのには時間がかかりますよね。趣味のものだけにこだわりが強くなるのもわかります。 味が変わらないんだったら、ボクはスクリューキャップでいいかなぁ。 ![]()
今はオープナーで綺麗にコルクを抜くことができますけれど、
昔はコルクが抜けなくなったり、コルクの破片が中に入ったり大変でした。(今でもたまに・・・) 私も初めて見ましたが、これは便利だと思います。
angel-hokkaidoサマ
せっかく楽しみに開けたのにコルクダメージによって、 ヒドイ味に。 そんなときはホント、がっかり。 味は、どちらも熟成するのですが、酸化するぶんコルクのほうが 熟成度は早いです。 どちらが美味しいかどうか。それはまた別の問題。 すばらしいビンテージでも飲み頃をはずせば、そのワインの最高の 味をひきだせないのと同じ。 これからどんどんスクリューものが出てくると思いますよ。
wavesoundsサマ
同感です。 やはりソムリエのあの抜栓のパフォーマンスは、ワインを楽しむ 高揚感をかきたててくれますよね。 スクリューワインはまだ誕生したばかり。あと10年、20年と時間を経て、 すばらしいワインを生み出してくれたとき、 本当の意味で新しいワインの歴史を変えるスタイルとなるのでしょう。 オーストラリアなどにいくと、すでにスクリューキャップをかっこよく開ける パフォーマンスを見せるソムリエもいます。 ![]()
寺田さん、お久しぶりです。ご無沙汰してます。
先日は、本当にありがとうございました。 スクリューキャップのこと、僕も以前にブログにてとりあげたことがあり、 すごく分かります。 やはり、これからの時代、スクリューキャップは避けて通れないのかな と思います。コルクだと熟成した際に、なんら問題がでてくることを考えると 同じように熟成するのなら、スクリューキャップにするべきかなとも思います。 コルクがなくなっていくのは、少し残念な気はしますが、、 ![]()
コルクの材質が減ってきた為、スクリューキャップにするという話しを私は聞きましたがどうなんでしょうか?私的にはワインの味がおいしければスクリューキャップでも全然OKだと思います。
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こんにちは、寺田さん。
スクリューキャップ、なんだか新鮮。 確かにコルク、開けたとき、あらら・・・って時あるね。 うちはオットがときどきワインを飲むけど、 たまにそんな感じです。 だんだん、こうなっていくんでしょうかね?
ひでやんサマ
こんにちは。 お元気そうで嬉しいです。 コルクもスクリューキャップも、すべては美味しくワインを味わう ためのもの。 カジュアルに、あるいはエレガントに。 状況によってワインのスタイルを選べるようになるのは、大歓迎です。
hanaサマ
コルクの生産量が減っているとは聞いています。 もともと天然資源ですし、非常に厳しい管理下で生産されていますし。 でも、スクリューの普及は、必ずしもそれだけが理由ではない と思います。 「自分のワインを美味しく飲んでほしい」という生産者の思いが 大きいのでは、と思っています。
こはるびよりサマ
ワインを飲むのはダンナさまだけなのかしら。 これからの時期、赤ワインを温めたホットワインなどぬくぬく楽しめてお薦めですよ。オレンジの輪切りなどちょっと加えてサングリア風にしてもいいですし。 ![]()
はじめまして。
ひでやんサンのブログからこちらに辿り着きました。ワインと旅行が大好きな私にはすごく素敵なページを見つけた感じです♪スクリューキャップには賛否両論あるのかもしれませんが、コルクがうまく抜けなかったりする私にはうれしいです。(練習中です)それから一人で飲みたい時、全部飲めないから・・・とワインを躊躇してしまいますがそんな時スクリューキャップはありがたいかもしれません。。。また遊びにきます!
寺田さん先日は私のブログにコメントをいただき、たいへん光栄です。
以前から私は寺田さんの文章、ブログを拝見しており、ファンで ありました。たいへん僭越でもあり、また今さらという感じですが、 改めてハッピー・デイズをブログでご紹介させていただきましたので どうかご笑覧いただければ幸甚です。BYマーヒー
さくら餅サマ
はじめまして。 ワインつながりで、ようこそ! スクリューキャップだと飲み残したボトルをそのまま冷蔵庫のラックに ストン、と入れておけるのでとてもラク。 ワインをとっても身近に感じさせてくれるのが、いい感じなのです。 ワインと旅行。 これはわたしの得意なネタ。 どうぞ、またお寄りくださいませ。
kaneniwaサマ
温かいコメントありがとうございます。 最初は宗教関係のアブナイTBかと、思ってしまいました。 ゴメンなさい(笑)。 これからそちらのブログにお邪魔します。 どうぞ、これからもよろしくお願いいたします。
コメントありがとうございました。
そうなんです、アブナイTBと思われてTB先で削除されていて 傷つくことも多かったのです。プロ野球に対する草野球が あるように、プロ仏教(という言葉は本当はありませんが)に 対する草仏教を掲げたいと始めました。今まで、ヨーロッパや アフリカ大陸に足を踏み入れたことはありませんが、ブラジルを 中心に南米、それからロサンゼルスを拠点として北米に滞在して いたことがあります。(僧侶として)それからインド、中国には 行ったことがあります。BYマーヒー
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筆者のプロフィール
寺田直子(てらだなおこ)
トラベルジャーナリスト。旅歴30年。訪れた国は90ヶ国超え。女性誌、旅行サイト、新聞、週刊誌などで紀行文、旅情報などを執筆。独自の視点とトレンドを考えた斬新な切り口には定評あり。日本の観光活性化にも尽力。著書に「ホテルブランド物語」(角川書店)」、「泣くために旅に出よう」(実業之日本社)、「フランスの美しい村を歩く」(東海教育研究所)など。 問い合わせメール happytraveldays@aol.com インスタグラム Happy Travel Days 寺田直子 ![]() ![]() ツイッター ブログパーツ
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