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ジミー・チュウ氏の福島での講演後、
実は翌日からわたしは気仙沼で行われるツアーに参加することになっていました。 そのため、この夜は一ノ関のビジネスホテルを予約していたので、その前にちょっと小腹を満たそうと。事前に情報チェックをしていた福島餃子なるものを食べるため、あたりをつけていたのでした。 ![]() 知らない場所を歩き回っているとき、いつも気になるのがマンホール。 その土地の名所、イメージシンボルなどがみごとに表現されていて楽しくなります。餃子の店に行く途中に見かけたのはこれ。なかなか芸術的な意匠。福島市の鳥がシジュウカラだということ初めて知りました。 ![]() 福島駅構内の観光センターで入手した「福島餃子マップ」を見ながら吟味した結果、選んだのがこちら。川鳥さんです。 焼き餃子もおいしいけれど、水餃子も自慢という店。 紫の小粋なのれんをハラリと開けて中に入り、奥へと進むと右手前にカウンター、その奥に座敷のテーブル席。 「ご予約されてますか?」の番頭さんのような方に聞かれ、「わ、そんなに人気で混んでるのね」とあわてる。 「いいえ、していないんですけど」 「あ、そう。カウンターでいいですか?」 ![]() もちろん。 カウンター上等、望むところです。 わずか5席のカウンターにはすでに常連のみなさん。餃子を「アテ」にちびりちびりと楽しんでいます。 カウンター越しに女将さんが、 「初めてですか?だったら、焼きと水餃子を10ヶずつにもできるのでお薦めですよ」 ということなので迷わずそれ。もちろんビールも一緒にたのみます。 ![]() ビールを飲みながら待つことしばし。 目の前に置かれた、これが福島名物、円盤餃子。通常は20ヶ1000円が基本。なのでこれはハーフサイズ。 それでもものすごいボリュームです。 さっそく、大きめの焼きたてをハフハフと口に入れる。モチッとした弾力ある皮の香ばしさに続いてジュワッと肉汁があふれてくる。カリッ、モチっの絶妙な味わい。肉のうま味を堪能したあと、クピっとビールを一口。 くー、たまりません。 ![]() と味わっていると、おかみさんがドンと置いてくれたのが、たっぷりと水餃子が入ったドンブリ。こちらが、川鳥名物の水餃子。 スープにとぷんとつかった水餃子をレンゲでスルっ。焼き餃子とは異なりトロンととろける厚めの皮とたっぷりの具。実に食べごたえのある水餃子です。 隣のおじさんに、「どこから来たの?」と話しかけられながら、餃子をつついてビール。 ああ、こういう旅の途中の人肌を感じる時間がたまらなく好きです。 本当はもっとゆるゆると飲んでいたいところですが、これから新幹線で一ノ関まで行かなければなりません。。おまけに込み合ってきたのでカウンター席を後から来たお客さんにゆずりましょう。 ![]() 支払いをすませ、外に出たところでちょうど川鳥のご主人と遭遇。 エプロンのアンパンマンは伊達じゃありません。キュッと押すと、ご主人がアンパンマンに変身します。 写真を撮らせてくださいとお願いしたら、さっきまでの笑顔が急にひっこんでしまい、照れた表情に。そんなご主人を見ているとなんだかとっても心がほっこりと。 こんな写真になってしまいゴメンなさい。ホンモノはと~ってもカワイイ笑顔のご主人です。 「また、どうぞ来てくださいね」 そんなご主人のひとことに、福島に餃子を食べるだけのために再訪するのも悪くないな、と思ってしまう。そして、きっと行くだろうという確信も。 ありがたくもご縁をいただき、私が帰りたいと思う場所はいろいろなところにあります。 その土地を応援すると思っているものの、実はわたしのほうがそこに暮らすみなさんからの元気や励まし、気づきをいただいているのかもしれません。 ジミー・チュウ氏の存在はもちろん、川鳥さんでのご縁。 そんなことを含めて、福島もまたそのわたしの中で「帰る」場所のひとつになったように思った夜でした。
by naoko_terada
| 2014-07-16 06:46
| 福島
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筆者のプロフィール
寺田直子(てらだなおこ)
トラベルジャーナリスト。旅歴30年。訪れた国は90ヶ国超え。女性誌、旅行サイト、新聞、週刊誌などで紀行文、旅情報などを執筆。独自の視点とトレンドを考えた斬新な切り口には定評あり。日本の観光活性化にも尽力。著書に「ホテルブランド物語」(角川書店)」、「泣くために旅に出よう」(実業之日本社)、「フランスの美しい村を歩く」(東海教育研究所)など。 問い合わせメール happytraveldays@aol.com インスタグラム Happy Travel Days 寺田直子 ![]() ![]() ツイッター ブログパーツ
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