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桜はとっくに終わった季節ですが、続きます。 ごめんなさい。 仙台での楽しい思い出のあと、 ひとり、向かったのは石巻でした。 今回は公共交通機関を使っての旅にしようと思い、利用したのが、 宮城交通の仙台~石巻の臨時バス。 石巻駅まで片道800円。 所要1時間ほど。 これが、とても便利でした。 で、宿はどうしようかなぁ、と。 検索していたときに、見つけたのが、フタバインというB&B。 値段も手ごろで、サイトを見ると悪くなさそう。 さっそく電話をすると、応対も丁寧。ということで、即決! 石巻駅で降りて、徒歩7、8分とうところでしょうか。 無事、見つけてチェックイン。 シングルの部屋は、こんな感じ。 北欧テイストで、シンプル&クリーン。 心地よい空間で、とても気に入りました。 暖房の入った室内が、外からの冷えた体を温めてくれます。 軽くシャワーを浴びて、さて、一杯やりに行きますか。 ということで、フタバインのご主人にうかがうと、パッと地図を広げて、いくつかお薦めを教えてくれました。 外に出ると、宵闇みせまる時刻。 もらった地図を片手に、まずは中心となりそうな方向へと歩いていきます。 ゆるゆると、思うままに歩いているうちに、 フタバインから勧められた店のひとつ「汐だまり」という居酒屋が近いことに気づく。 「いい店ですが、人気なので座れないかも」と宿のご主人に言われたものの、ワケもなく、だいじょうぶ、という気持ちに。 店の前に行き、ちょいと考える。 路地にひそむ、小体な店構え。 いいじゃないですか。 今日の一献はここに、決定! 暖簾をくぐり、カラリと戸をひいて中へ。 カウンター越しに、主人と女性陣が、「いらっしゃい!」と心地よく出迎えてくれる。 思ったとおり、サラリーマンの男性陣が数人いるだけで、空いている。 カウンターに座り、おしぼりをいただき、 「フタバインさんから教えてもらって」と、まずはひとこと。 「ああ、フタバさんからはお客さんをよくご紹介いただくんですよー」とご主人がにっこり。 適当に、お願いします。 と言えば、あとは簡単。 まずは、旬の刺身が食べきりで登場。 お酒はもちろん、地元・石巻のものを所望。 この日、いただいたのは墨廼江(すみのえ)と、日高見(ひたかみ)。 いやいや、どちらも旨い! お酒をゆっくりいただきながら、タイミングよく供される小料理。 メヒカリ、白魚。 自家製の塩からに、チーズの味噌漬け。 フタバインからのゲストには一品サービスがあり、これもありがたく頂戴します。 杯を重ねながら、カウンター越しに、どこからですか、ああ、桜ですか。 そんな話をゆるり、ゆるりと交わしていく。 女性ひとりでも、こうやって地元のみなさんのふところに入れていただき、会話が楽しめるのが旅のいいところ。幾度とない旅先で学んだのは、女性ということを気にせず、気にされず、ということ。 気持ちのいい客として思われるのに男性も女性も関係ないもの。一期一会の気持ちで、おいしいお酒をいただくことが旅人のつとめだと思っています。 そして、いつしかご主人、隣のサラリーマンの男性2人りも交えて、話が始まります。 某大手企業にお勤めのTさんとSさん。 石巻に来ると、この店に顔を出す、常連さんです。 話の途中、 「明日から気仙沼に行くのですが、どこか美味しいお店、ご存知ですか?」 気仙沼勤務のTさんにうかがいつつ、 「仙台のグルメ番長からは、気仙沼に行ったら、福よしに行けと言われているんですが」と言うと、 「お、福よしをご存知ですか?」 食べること、飲むことを話すのは全国共通、すぐに盛り上がります。最後は、「じゃあ、気仙沼に着いたらご案内しますよ」。とありがたいお言葉。 これだから、旅は楽しい。 おいとまする前に、「汐だまり」の店主、佐藤さんたちをパチリ。 次回、石巻に来たらおじゃますることを約束。 また、ひとつ好きな店が増えました。 真心こもった料理と、あたたかな接客に感謝。 ごちそうさまでした。 <おまけ> 「汐だまり」を後にして、宿に戻る途中。 キャバクラ、スナックなどが並ぶ通りに、なんとなく気になる店。 店名は、「Beat Station」。 脇に、「ウィスキー・アンド・ロックンロール」と書いてある。 で、入りました。笑 誰もいないカウンターにいたのが、オーナーのケニーさん。 飄々とした雰囲気。 ちょっとクドカン似かな。 【石巻と書いてロックンロールって読むんだぜ!】 これは、ケニーさんのCDタイトル。 なるほど! ギンギンにクールなスタイルで、石巻をベースにバンド活動中。 数店舗あった経営店は、震災でダメになったそうですが、ロックスピリッツでがんばっています。 オンザ"ロック"で乾杯して、ここでもまた、アレコレと話を楽しむ。 さて、よく飲みました。 いい出会いもありました。 明日は、石巻の町を歩く予定です。
by naoko_terada
| 2013-06-16 03:29
| 東北応援!
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筆者のプロフィール
寺田直子(てらだなおこ)
トラベルジャーナリスト。旅歴30年。訪れた国は90ヶ国超え。女性誌、旅行サイト、新聞、週刊誌などで紀行文、旅情報などを執筆。独自の視点とトレンドを考えた斬新な切り口には定評あり。日本の観光活性化にも尽力。著書に「ホテルブランド物語」(角川書店)」、「泣くために旅に出よう」(実業之日本社)、「フランスの美しい村を歩く」(東海教育研究所)など。 問い合わせメール happytraveldays@aol.com インスタグラム Happy Travel Days 寺田直子 ツイッター ブログパーツ
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