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![]() ![]() きままなアヌシー散策を終えて、 夜、ホテルのロビーで各国から集まったメディア、グルメブロガーさんたちと合流。 自己紹介後、今回のアテンドをする観光局のスタッフと共に、最初のディナー。 アヌシーを代表する、ミシュラン2つ星のレストラン、ル・クロ・デ・サンスです。 ※私たちが訪れた1月は1つ星でしたが、2013年のミシュランガイドで2つ星に返り咲きました! 取材時は1月末。 まだ、雪に囲まれたレストランは、宿泊も兼ねたオーベルジュ。 ![]() レセプショニストに出迎えられて、ウェイティングバーへ。 ソフトモダンなやわらかなデザイン性ある空間は、ふわりと温かい。 ![]() ![]() 我々グループ用に設けられたテーブルのセッティングもうるわしい。 メインのスペースもとても温かな雰囲気です。 ![]() 手前にラボのような部屋があり、 わたしたちはここでシャンパンの歓迎を受けました。 あ、シャンパンじゃない、ヴァン・ムスー、スパークリングワインですね。 なぜならば、伝統的なシャンパンメソッドで作られていますが、ローヌ・アルプ地方サヴォア県産だから。 調べたら、Domaine Belluardのものでした。 ブドウはGringetという品種100%。 サヴォアで使用されるブドウのようです。 そして、カボチャ、ジャガイモ、ゴボウ、ニンジンなど冬の野菜を使ったフィンガーフード。エピス(スパイス)、サフランなどを使って小さなつまみながら、複雑な味がします。 ![]() ここで、オーナーシェフのローラン・プティ氏が登場。 「キッチン、見るかい?」のひとことで、バックヤードツアーのスタート。 ![]() ![]() オープン前で忙しいときなので、ジャマしない程度にサックリと中を拝見。 全員、目があえば笑ってくれますが、仕事中はとても真剣。 当然ですが、これは万国共通のこと。 ![]() ![]() カトラリーが入ったキャビネットもどこか家庭的。 使っているのは仏製のオピネルです。 ![]() ![]() 個室ではないですが、メインのテーブル席の空間から少し話されたプライベートなテーブル。 なんと、下にチーズの熟成ルームがあり、ガラス越しに眺められる仕掛けが。 世界をかけめぐるハンガリーからのグルメブロガーのひとり、J氏がかがんで写真を撮ります。 ![]() 最初の料理は、レマン湖で捕れたフェラと呼ばれる魚のスターター。 周辺の美しい湖水地方ではよく食べられるもの。今回はいろいろなレストランでよく、登場。 軽くスモークされた魚の間には、魚卵。 上部にはきめ細かくマイクロキューブにされたシャロット、ニンジン、パプリカ。 ゆっくりと、ダシのようなサラリとしたクリアなブイヨンを上からかけてもらい、いただきます。とてもきれいな料理。クリスタルのお皿はスガハラのもの。 ![]() 料理にあわせるのは、今回すべてサヴォアワイン。 Terroir du Leman, D.Lucas 2011 ![]() お次はフォアグラ。 ポシェということなので、熱湯にくぐらせた感じでしょうか。 2度、ポシェされているそうです。 わたしは表面カリッ、中がまったりというフランベが好みなのと、量が多かったので半分ほどでギブアップ。 ↑メモを見たら、ポシェのあとにフランされているそうでした。 フレッシュなのでまったく脂分も溶けず、しっかり。 タラゴン、エストラゴンのソースと、キャラメル香、最後に舌に残る塩がアクセントに。 この夜だけではなく、やはり食事のボリュームは今回のツアーの中で最も憂慮するポイントでした。朝食を抜くなど、なるべくベストコンディションで用意された料理をいただく努力はしたのですが、残念ながらスキップしたり、残すことも。 心をこめて作ってくださったシェフに申し訳なく思うのと同時に、食事を残す罪悪感はいなめません。 ![]() 手のひらに乗る日本製の器で登場した、フォームがかかった料理。 中にはホタテをさっぱりと、ダシ、レモンコンフィをからめたものが。 コリっとした食感は日本人にはおなじみですが、ほかのみなさんはちょっと不思議なご様子。 ![]() ![]() ウロコをサックリと仕上げたルージェ(ヒメジ)。 この店のシグネチャーということです。 身はふわっと柔らかい。 これを横に添えられたデミカップのコクのある魚介ソースと一緒に。 口の中でブイヤベースのような感覚になっていきます。 皿の手前には魚の内臓を使ったコクのあるソース。ということで、マネージャー氏は白ワインではなくアーシーなサヴォアの赤ワインをあわせてきました。たしかに、魚の内臓は水中のコケなど大地から生まれたものを食べてできうるもの。「センシティブなサヴォワの白ではバランスが悪くなります」とマネージャー氏。 彼、とても優秀でした。 後でうかがったら、「ファットダック」にいたということ。納得です。 ![]() 肉料理は36時間、とろけるほど煮込まれた仔牛の頬肉。 Cuillere de joue de veau となっています。Cuillereはフランス語でスプーン。そのメニューどおり、スプーンしか出てきません。ナイフを必要としない柔らかさ、ということですね。 赤ワインソースに、ニンジン、ジンジャー、バニラビーンズでエキゾチックな風味。 肉はさすが、ほろほろと崩れていきます。 ![]() ![]() サヴォアのワインも堪能させていただきました。 とても美味しかったです。 ホントは日本に持って帰りたかったのですが、今回は周遊するのと、最後にパリで延泊することになっていたので、泣く泣く断念。 ![]() ル・クロ・デ・サンスでの、さらなるお楽しみ、 熟成感たっぷりの食べ頃なサヴォアチーズのテーブルサービス。 すべて20キロ圏内で作られたもので、十数か月~36ヶ月熟成されたものだとか。 うわー、おなかいっぱい。 でも、珍しいもの、おいしそうなものばかり。 なので、ブルー、コンテなどほんの少しずつをアレコレと、おねえさんにお願いします。 ![]() そして、登場したなんとも不可思議な形状のデザート。 ![]() 繊細なとーっても薄いメレンゲの殻を、スプーンでコツっ。 中にはパッションフルーツの入ったフレッシュクリーム。 楽しい演出に歓声があがります。 ![]() 最後は、見目麗しいリンゴのタルト。 これ、とってもステキなアイデアですね。 たっぷり、4時間のディナーが終了。 初顔合わせのメディアのみなさんとも、一緒にテーブルを囲んだ瞬間からチームとしてのなごみムードが生まれ、明日からの取材もがぜん、楽しくなってきました。 おなかいっぱい、そして眠い。 満足、満腹なアヌシーでの初日でした。
by naoko_terada
| 2013-04-08 00:22
| トラベル
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Comments(1)
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筆者のプロフィール
寺田直子(てらだなおこ)
トラベルジャーナリスト。旅歴30年。訪れた国は90ヶ国超え。女性誌、旅行サイト、新聞、週刊誌などで紀行文、旅情報などを執筆。独自の視点とトレンドを考えた斬新な切り口には定評あり。日本の観光活性化にも尽力。著書に「ホテルブランド物語」(角川書店)」、「泣くために旅に出よう」(実業之日本社)、「フランスの美しい村を歩く」(東海教育研究所)など。 問い合わせメール happytraveldays@aol.com インスタグラム Happy Travel Days 寺田直子 ![]() ![]() ツイッター ブログパーツ
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