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2013年がはじまりました。 「今年の旅トレンドは何ですか?」 多くのメディアにたずねられます。 そこで、個人的に興味があるもの、ブームになりそうなことをご紹介します。 まず、ジオパーク。 世界遺産の次は、このジオパークが断然、おもしろく、ブームになる予感。 わたしは、ジオパークを「地球の素顔が見られる場所」と説明します。 地質学的、地球科学的にみて、貴重な環境を有する場所を認定する制度で、世界遺産と同様にユネスコが支援。創設されてまだ10数年と新しいビジョンですが、すでに27ヶ国、90ヶ所がジオパークとして登録されています。 グローバル・ジオパーク・ネットワーク公式サイト(英語) 日本では、2008年から活動が始まり、日本ジオパークネットワークとして現在、25の地域が日本ジオパークに登録。その内、洞爺湖有珠山、糸魚川、山陰海岸、島原半島、室戸の5ヶ所は世界ジオパークに選定されています。 ※世界遺産と同様に、日本ジオパーク委員会によって日本ジオパークの中から世界ジオパーク加盟申請が行われ、承認される必要があります。詳細は、こちらを。 そして、ここにきて日本ジオパークネットワークの活動が熱くなってきました。 各地域ごとの専門知識を持ったボランティア、ガイドによるジオサイトツアーの立ち上げやイベント、セミナーなどの活動。さらに、日本ジオパーク大会を開催してジオパーク同士の意見交換、交流などが積極的に行われています。 写真は、昨年、天草・倉岳町の観光視察の際に訪れた、天草御所浦ジオパークのジオサイトクルージング。 御所浦は白亜紀と古第三紀の地層が重なった特異な環境の大小18の島々からなる場所。別名、「恐竜の島」「化石の島」と呼ばれるほど、化石採取では有名な場所。その中でも、「白亜紀の壁」と名付けられた海上からしか見ることのできないジオサイトを熱血ボランティアガイドと一緒にめぐりました。 また、東京都の伊豆大島も日本ジオパークのひとつ。 日本では数少ない玄武岩の活火山である三原山の火口、地元でバームクーヘンと呼ばれる約1万5千年の間、大噴火によって堆積した火山灰やスコリア(火山噴出物)による断層などの見どころがあります。 これから、さらに各ジオパークを見学、体感するツアーや施設なども整っていくはず。登録ヶ所も増えていくことでしょう。全国に点在するジオパークめぐりは、知的好奇心と自然体験を同時に満喫できる新しい楽しみ方だといえます。 そしてグランピング。 これは、グラマラス・キャンピングの略。 つまり、贅沢な空間でキャンプ(アウトドア体験)を楽しもうというもの。 英国を発祥に数年前から徐々に人気となっていますが、テントだけでなく、トレーラー、ティピーなどもあり。中にはクッションやラグなどを敷き詰め、そこでシャンパンやワインを楽しむ、といったイメージ。 日本でも大人気の英国のガ―リーなブランド、キャス・キッドソンはグランピングの花形。シーズンになると花柄テントなども登場してグランパー(グランピングをする人)たちの話題です。 このグランピング、夜を過ごさなくてもたとえば、フェスなどでも活躍。 自分好みのスタイルをアウトドアでも楽しむ。ちょっと手をかければ、それだけでアウトドア体験がぐっとおしゃれに楽しくなります。 鉄道 まずはクルーズトレインと銘打って日本初の観光寝台列車として10月にスタートするJR九州の「ななつ星in九州」が挙げられます。九州の食、文化など魅力あふれるオリジナルツアーは1泊2日でも15万円から、と高額。3泊4日になると38万~95万円という料金!まさに、日本のオリエント急行と呼べそうです。 2月8日にはJR東海の新しい新幹線「N700A」がデビュー。3月21日には式年遷宮で注目の伊勢神宮も近い、伊勢志摩と名古屋間を結ぶ近鉄のハイクラスの新観光特急「しまかぜ」もスタートします。 秋にはリニア新幹線のルート、駅などの詳細が好評される予定でもあります。 鉄道ファンは、今年は忙しいですね。 さらに、2013年12月には英国ヴァージン・グループを率いるリチャード・ブランソン卿によるヴァージン・ギャラクティックがスペースシップを打ち上げる予定になっています。乗り込むのはブランソン卿と息子さんとのこと。これが成功すれば、民間による宇宙観光旅行の幕開けとなります。 ヴァージン・ギャラクティカによる宇宙旅行は、20万ドルで、日本人3名の搭乗も決まっています。すごい時代になりましたね。 日本ではクラブツーリズムが窓口になっています。 このほか、昨年から話題となったLCCもさらに加速度的に、国内線、国際線共にルート、バリエーションが増えていくことと思います。プチプライスで気軽に海外へ。そんな軽やかな旅スタイルが2013年にはより、浸透することでしょう。 と、一気に紹介しました。 ふー。 もちろん、ここで紹介したほかにもさまざまなイベント、話題性のある場所が日本、世界に点在します。 そして、ただただ願うのは災害、政治・経済的な問題がひとつも起こらず、たくさんの方が多くの場所へ安心して旅できる一年になること。 自分のアンテナをめぐらせ、好奇心をパワーに。 新しい体験、人生を変えるかもしれない感動をつかみに。 2013年も、旅へ!
by naoko_terada
| 2013-01-07 06:59
| トラベル
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筆者のプロフィール
寺田直子(てらだなおこ)
トラベルジャーナリスト。旅歴30年。訪れた国は90ヶ国超え。女性誌、旅行サイト、新聞、週刊誌などで紀行文、旅情報などを執筆。独自の視点とトレンドを考えた斬新な切り口には定評あり。日本の観光活性化にも尽力。著書に「ホテルブランド物語」(角川書店)」、「泣くために旅に出よう」(実業之日本社)、「フランスの美しい村を歩く」(東海教育研究所)など。 問い合わせメール happytraveldays@aol.com インスタグラム Happy Travel Days 寺田直子 ツイッター ブログパーツ
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