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新しい風、京都から吹く  ~退蔵院方丈襖絵プロジェクト~
滞在、わずか3時間ほどで京都へ。

行先は、妙心寺さん。
臨済宗の大本山で、その塔頭である退蔵院をたずねます。

この日は、退蔵院で行われているプロジェクトのメディア記者会見がありました。


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フェイスブックでわたしに声をかけてくれたのは、このかた、松山大耕副住職。
以前、星のや京都に滞在中に、こちらで座禅体験をさせていただいたご縁からです。
東大出身のバイリンガルで、まだ30代。
2009年より政府観光庁の「Visit Japan 大使」にも任命されるなど、
日本の国際観光促進に精力的に務めていらっしゃいます。
その語学力を生かし、海外メディアにも登場。
ニュートラルかつグローバルな視点で京都や日本のツーリズムを熱く支えています。


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その副住職が発起人となって、
現在、退蔵院で行われているのが、「退蔵院方丈襖絵プロジェクト」。
退蔵院には上の写真のような襖絵があり、重要文化財に指定されています。
詳細はこちらから。

このプロジェクトはその退蔵院の重要文化財である「方丈の襖絵」をリニューアルするにあたり、京都造形芸術大学と連携。
「若く才能がある人、京都にゆかりのある人、やりきる度胸がある人、宗教や文化を尊重できる人」を条件に絵師を公募。
既存の文化財を保全するだけではなく、新しい才能を発掘し、後世に残る芸術を造りあげることを目的としています。

副住職は記者会見で、こう語ってくださいました・

「京都は困っていないことが、問題です。ご先祖さまが残してくれたもので成り立っている。今はいいが、これから先を考えた場合、それではダメです。かつて新しい芸術が生まれたように、私たちも今、何かすばらしい作品を作り、300年、400年と残し継承していくべきだと考えます」

イタリアのルネッサンス期、
教会が絵師たちを雇い、一流の芸術を残したように、
京都から、新しい文化の風を吹かせたい。
そういう思いなのでしょう。

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そして、選ばれたのが、
昨年、京都造形芸術大学院を卒業したばかりの、村林由貴さん。

彼女は、選ばれてから1年、
描くことはせず、退蔵院に住み込みをして、
寺での日常をみずから体験することになります。
早朝の掃き掃除などを行いながら、僧侶たちが祈り、修行を重ねる姿を間近で見つめ、自分に課せられた作品造りの意味を考えていきます。


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そして、筆をとり本格的に描きはじめたのが今年の2月。

アトリエと呼ばれる部屋には、墨で描かれた襖絵が。
副住職から彼女に与えられたテーマは、五輪。
仏教で、地・水・火・風・空をさす言葉です。

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墨や筆を使ったこともなかった彼女。
とまどい、迷いなどと日々、見つめあいながら作品への思いが変化していきます。

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それまでは、インターネットで題材を検索して見つけて描いていたものが、
退蔵院での日々を過ごすうちに、自然そのもののディテールに気づいていきます。
庭の椿がぽとりと落ちる様子、
朽ちていくものもまた、美しく意味のあることなのだと。

予定としてこれから2年をかけて、
彼女は退蔵院の襖絵師として、作品を造っていきます。
その作品が、数百年残されていくことを心におきながら。


退蔵院では、この襖絵の制作アトリエ見学ツアーを4月から開催します。

毎月第3土曜の午後3時から開始。
参加者は25名限定。
退蔵院本堂や庭園見学・解説も含み、絵師である村林さんから直接、作品について話を聞くことのできる機会も設けられています。

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さらに、その後は、お食事も♪

妙心寺御用達の精進料理の阿じろさんのお膳をいただきます。

阿じろさんはミシュラン一つ星に選ばれた名店。
以前にもいただいたことがありますが、
本当に滋味を感じさせる、精進料理の美味しさには感動します。
それを退蔵院のお座敷でいただけるとは贅沢。

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参加費は退蔵院オリジナルの練り香のおみやげもついてひとり3000円。
この練り香、ご祈祷をすませてある香りのお守りとのこと。
さくらとグリーンティーの香りがあり、
フタには退蔵院にある国宝「瓢鮎図(ひょうねんず」、パッケージには村林さんの絵が。
おみやげに絶対、欲しくなる愛らしい品。
ほのかに上品な香りに包まれます。


ということで、この見学ツアー、めちゃくちゃ、お得です。
退蔵院拝観料(500円)も含まれますし、
阿じろさんのお食事、本店でいただけば4000円近いですし。


第一回目の開催は、4月21日(土)。
毎回、1ヶ月前から予約開始となるので、受付開始は3月22日の予定。
退蔵院のオフィシャルサイト内プロジェクト専用ページから予約をするか、
京都からトレンド発信を仕掛けている、これもまたユニークかつ次世代のツーリズムを予感させる企業、株式会社のぞみへ電話予約を。☎075-254-0789

のぞみもまた、若い社長による京都の新しい風を吹かせている企業。
実は退蔵院の大耕副住職の後輩とのこと。



彼女の作品がすばらしい芸術となるのか、人々の心に響いていくのか。

その答えは、我々ではなく数百年後の誰かにゆだねたいと思います。
わたしたちがすることは、
その未来へと継承する新しい存在を生み出す機会を与えること。


京都ルネッサンス。

今、風が吹きはじめました。
by naoko_terada | 2012-03-17 23:45 | 日本 | Trackback | Comments(0)
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