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大阪の審判、そして東京オーストラリア・ワインディナー



「パリスの審判」をご存じでしょうか。

世界で最も美しい女性をパリス(アレクサンドロス)に審判させた
ギリシャ神話のひとつで、
トロイア戦争の発端になった逸話として知られています。

でも、ワイン好きならもうひとつのほう。
1976年にパリで行われた
フランス・ワインVSカリフォルニア・ワインの世間を震撼させたブラインド・テストのこと。

アメリカ建国200年を記念して行われた仏VS米のワイン対決。
会場にいる誰もが当然のようにフランス・ワインの圧勝を確信していたのですが、
驚くことに
白(シャルドネ)、赤(カベルネ・ソーヴィニヨン)共にカリフォルニア・ワインが一位に。
審査員は全員、フランス人だったにもかかわらずです。

これを唯一、会場で取材していた米国『タイム』誌の記者ジョージ・テイバー氏が、
『パリスの審判 Judgment of Paris』として記事を発信。
ワイン業界を大きく揺るがす「事件」として語り継がれています。


その後のカリフォルニア・ワインの躍進は著しいものがありますが、
同様に新世界ワインで注目されるのがオーストラリア・ワイン。
日本では手軽でおいしい家呑みのテーブル・ワイン的なイメージが強いですが、
これが実は奥深い。
「グランジ」などオークションにかけられるような逸品も含め、国際的にその真価が認められています。

先週、大阪でワイン・オーストラリア事務局による豪仏ワイン比較試飲会が行われました。
在阪のトップクラスのソムリエ20名弱を集め、ブラインドで両国のトップクラスのワイン(フランスはグランヴァン)を試飲。
結果、赤、白ともにオーストラリアの方が高ポイント、という結果に。

まさに、「大阪の審判」といったところです。


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その翌日、
東京でオーストラリア・ソムリエ協会の会長ベン・エドワーズ氏
奥さまで写真家でもあるカーステン夫人をまじえての
ごくプライベートなワイン・ディナーが行われました。

参加者は、ワインジャーナリストのYさん、
ファッション・コラムニストのNさん、フード・ジャーナリストのK嬢、
ワイン・オーストラリア事務局代表TさんとスタッフのO嬢。
そして、友人でもある
タスマニア政府観光局とビクトリア州政府観光局の局長を兼任するA氏。

わたしは飲み役兼、盛り上げ役としての参加でしたが、
この夜、そんな役目はまったく不要。
みんな大いに食べて、飲んで、会話をしてすばらしい時間に酔いしれました。
なんといっても、オーストラリア・トップのソムリエを目の前にしての解説付き。
こんなに贅沢なことはありません。

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この夜、選ばれたレストランは、恵比寿駅から徒歩7分ほどの148 Hiroo
チャイニーズ系オーストラリア人のマーカス・イップ氏がオーナーシェフの
オーストラリア的フュージョン料理の店。
昭和な一軒家を使ったカジュアルで気持ちのいい空間。
オーストラリアらしい雰囲気で、嬉しくなります。
トップの写真、左のストライプのエプロンをつけているのがマーカスさん。

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いやぁ、それにしてもよく飲みました。
この夜はオーストラリアの秀逸なワイン産地のひとつ、
ビクトリア州のワインがテーマ。
ベンみずから手持ちで持参した、カルト・ワインをはじめ、
数々のレア・ワインが惜しげもなく全員のグラスへ。

この晩、サーヴされたのは以下のワインたち。


~ウェルカムドリンク~
・Domain Chandon Vintage 2005 Brut ( Victoria )

~スープと共に~
・Chambers Rosewood Amontillado ( Rutherglen )

~スターター~
・Bindi Quartz Chardonnay 2006 ( Macedon Ranges )
・Oakridge 864 2006 Chardonnay ( Yarra Valley )

~チキンと~
・Bass Phillip Reserve Pinot 2007 ( Gippsland )
・Bannockburn Pinot Noir 2007 ( Geelong )

~ステーキにあわせて~
・Yering Station Shiraz Viognier Reserve 2006 ( Yarra Valley )
・Mount Langi Ghiran Shiraz 2005 Shiraz ( Grampians )

~チーズと~
・Mount Mary Quintet Cabernets 2004 ( Yarra Valley )

~アフターディナーに~
・Campbells Rare Merchant Prince Musct ( Rutherglen )




最近はネットで良質なオーストラリア・ワインが購入できる機会も増えました。
今回、旬なワインをテイスティングして感じたのは、
いままでの大陸的なタイプから、より複雑で繊細さが増したワインへと
変貌していたこと。
プライス的にもクオリティを考えると値頃感があり、
スパークリングからデザートワインまで、バリエーションも豊か。


もっともっと、オーストラリア・ワインを気軽に楽しめる機会が増えること、
ワイン・ファンとして願っています。


この夜、わたしたちが満喫したように。
by naoko_terada | 2009-09-06 20:27 | ワイン&ダイン | Trackback | Comments(0)
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