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長友啓典
Keisuke Nagatomo
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1939年大阪生まれ。1964年桑沢デザイン研究所卒業。日本デザインセンター入社。1969年黒田征太郎とK2設立。
エディトリアル、各種広告、企業CI、及びイベント会場構成のアートディレクションを手がけるほか、多数の小説に挿絵、エッセイ連載など、現在に至る。
日本工学院専門学校グラフィックデザイン科顧問
、東京造形大学客員教授




Translation to English

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装丁問答イッキ読み
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「PIKADON」
衣食住をテーマにイノチのことを考えます。




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装丁問答.32
 装丁問答.32_c0009877_1993219.jpg

あとんvol.33に掲載された装丁問答です。


装丁問答.32 術中にはまったプロのワザ

何かの知識を得る為ではなく、物語りに浸る目的でなく、気楽に読めて魂が跳ねる様な極上のエッセイを読みたくなる時がある、と言った評が読売新聞の「よみうり堂」に出ていた。「もしもし、運命の人ですか。」(穂村弘著、デザイン仲條正義、発行メディアファクトリー)がそれである。評者はあの脳科学者の、茂木健一郎氏であった。「ジャケ買い」が八割としたら一割か二割はこういった新聞、雑誌、の評を読んで本屋さんに駆け付ける事がある。茂木さんの評は、ほんとうに読者をその気にさせる見事な文章でしたねぇ。評を読んで無性にこの本(エッセイ)を読みたくなり、ご近所のブックストアに「ひとっ走り」とあいなりました。
「もしもし、運命の人ですか。」一気に読んでしまった。流石、茂木さんの評通り魂が跳びはねました。ページをめくると三十あまりの目次があり、ひとつひとつ、ワクワクドキドキしながら読み終えた。「あ、あれはあの時の」、「あの時代は良かったなぁ」、「それはそうじゃなく、このほうが良いのでは?」「そうそうそうそう、ハイッ」・・・
誰もが、どれもが、身に憶えがある恋のエッセイである。七十才を目前の僕もリアルにこれらのことに反応が出来た。いや、まだまだ〈私の天使〉をシュミレートして待ち続けている、自分を見つけて嬉しくなったぐらいだ。表題の「もしもし、運命の人ですか。」はいままでの拙い経験のなかでも思いあたるフシが多々あるほどだ。この著者の感性の若さは僕の歳になってもおそらく変らないだろう。著者のみならず「恋」ってそうして受け継がれていくんですね。多くの先達、文豪達が語りつくせない様に奥深いものがある。この本を早速数人の〈私の天使〉になるかも知れない候補者に送らせて頂いた。
 装丁問答.32_c0009877_19103137.jpg
この本をデザインされたのが仲條さんだと分ったのは、概ね、この本を読み終えたころだった。仲條さんの事を少々話さねばいけませんね。
仲條さんはほんとうはもの凄くアバンギャルドな人だと思う。
日常は全く普通の常識人でいわゆる好々爺である。服装は多少同年代の人達より職業柄、変ってはいるものの日常は全く普通のそこいらの「オッちゃん」である。いざ表現に入るとどこからかそんな発想が出てくるのだろうかと己の目を疑う程の前衛的なものがでてくる。映画、演劇の人達に多く見られるが、デザインの世界ではなかなかそういう人を見つけるのが難しい。仲條正義さんはなんなく飄々と成し遂げている。

常に前へ前へと向っている。そんな仲條さんの後ろ姿を僕は四十年間というものズーッと見つづけて来た。師匠である早川先生、山城先生、田中先生は凄い先生では在るが、仲條さんは兄貴分として尊敬し続けている。

「知的な凶暴性をもった早川作品に接するにつれて、その前衛的なメンタリティに心を奪われてしまう。」

田中一光が早川良雄を表した言葉がここにあるが、そのまま「早川作品」を「仲條作品」に入れ替るとピッタリ当てはまる。僕の言いたかった事はこれなんです。「前衛的なメンタリティ」仲條さんのことを話すのにはこの一言につきます。
恋愛というベタな感覚を軽妙に且つ哲学的に昇華させているところのブックデザイン、特に表題の作字(タイポグラフィー)が、全てを物語っている。仲條さんの独壇場だ。
by k2-d | 2007-12-17 19:13 | 装丁問答
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