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長友啓典
Keisuke Nagatomo -------------------- 1939年大阪生まれ。1964年桑沢デザイン研究所卒業。日本デザインセンター入社。1969年黒田征太郎とK2設立。 エディトリアル、各種広告、企業CI、及びイベント会場構成のアートディレクションを手がけるほか、多数の小説に挿絵、エッセイ連載など、現在に至る。 日本工学院専門学校グラフィックデザイン科顧問 、東京造形大学客員教授 ![]() ![]() Translation to English -------------------- 装丁問答イッキ読み -------------------- ![]() 「PIKADON」 衣食住をテーマにイノチのことを考えます。 お友達ブログ 山村幸広さん 南川三治郎さん 勝手にロワイヤル!! 宮澤正明さん 貫場幸英さん お友達ホームページ 新正卓さん 以前の記事
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![]() 装丁問答も十六回となる。PR誌なんでなかなかみなさんの目に止まらない。のでここで、紹介させて頂きます。 僕は、デザインの仕事のなかでも装丁と言うのがことの外すきなんです。 ------------------------------------------------------------------- 装丁問答16 "色は言葉"である NHKの「課外授業ようこそ先輩」と言うのをご存知だろうか。わりと僕のなかでは気に入ったTV番組である。 先日「大阪に行って頂けますか?」と電話があり、まさかと耳をほじくったが、どうも僕への出演依頼だった。 「黒田じゃないの!(相棒・黒田征太郎)」と咄嗟に答えたが、良く考えてみると彼は先般すでに野坂昭如「戦争童話集」をテーマに出演済みだった。その番組をいたく気に入っているものだから二ツ返事でお引受けしたものの、それでなくてもこの手のものは苦手ときているから、さあ大変。 いろいろな人達に話を聞いてまわり、いろいろな人の出演場面を見て気持ちを落着けようとした。が逆に出演者が緊張しているのを見るとこちらに緊張感が伝染してしまった。あれこれ考えたあげく、ライブ感が一番大切と思い台本なしでやる事を決めた。グラフィックデザインという仕事柄、ポスターを作ろうという考えを伝え、ポスターを作る要素として色使いが一番大切だという事を話すと決めた。言葉(ボキャブラリー)を沢山知っていると文章をつくる時に豊かな表現が出来るのと同じく色を沢山知っていると絵の表現が豊かになる事は確かだ。"色は言葉"という、わかった様なわからない様な難しい話をしたところ、子供達は頭でなく身体で感じるのか、ものの見事に僕の問いに答えてくれた。 あの世代の子供達はほんとうに素直に人の言う事を感じ取ってくれる。これから中学、高校に進級するごとに汚れるとは言わないが、鈍くなるのか?その様な感性は余分な事として切り捨てるのか? いわゆる俗化してしまう。もちろんそういう人達ばかりではないが、ほんとうにモッタイナイ。 とってつけた様な言い方かも知れないが『屋久島ジュウソウ』(集英社刊)はパッと見ただけで、大人になってもこの様な感性を持ち続けている人(森絵都さん)を中心に、そういったグループの人達のあつまりだなぁと、プンプンと臭いを感じることが出来た。タイトルの書き文字がへたうま(二十年ぐらい前に流行)なのが良い。へたうまというのは、ほんとうは上手い人が下手に描くから成立(味が出る)するもので、下手な人が下手なものを描くと、ほんとうにへたなんだから、これは始末が悪い。 『屋久島ジュウソウ』のジュウソウを片仮名にしたところがまた良い。謎めかしている訳ではないだろうが、読んでその意味が分かった時に何故か「ニコッ」としてしまった。こういう気配りが実にうれしい。 この本を手にとってまずカバーで「ほっほう」と思った。それは子供達に話していた"色は言葉"だ、という事をちゃんと実証してくれている。木々の緑も、鹿の茶色も、色とりどりの草花も、見事にイメージさせてくれる。空一面のブルーが、まわりのそれぞれを何十色、何百色と引き出してくれる。 飛行機の色も、丘の上に見える小さな家までも可愛い家なんだろうなぁと色を感じさせてくれる。言葉と同じく、饒舌であっては伝わるものも伝わらない。単なる騒音だ。適格な言葉を選び伝える事と同じく、色も騒色にならない様に判断しなくては良いコミュニケーションは成立しない。中で使われている数葉の写真と絵、へたうまさ加減が楽しい旅を彷彿させる。 装丁、装画、写真、一人三役の池田進吾に脱帽だ。 ![]()
by k2-d
| 2006-04-14 16:39
| 装丁問答
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