-----------------------------------
Q 放置自転車
どう見ても持ち主がいない、乗り捨てられている放置自転車。
放置自転車回収所にも持ち主が取りに来ない自転車が沢山あるし、すごくモッタイナイ。(大輔さん)
-----------------------------------
交通の迷惑になる放置自転車、でも誰でも「ちょっと」と思ってやってしまったことがあると思います。そして撤去されてしまったという経験がある方も多いのではないでしょうか?私も何度か撤去されたことがありますが、返してもらいに集積場に行くと、本当にたくさんの自転車があるのに驚かされます。一体あの自転車はどうなってしまうんでしょう?捨てられちゃうんだと本当にモッタイナイですよね!
みなさんはどう思っているでしょうか?
YES 92.2%
NO 7.8%
となりました。
まず、一番気になるのは、撤去されたけれど持ち主が現れない自転車がどうなるのか?という事ではないでしょうか?
放置自転車は条例によって地方自治体が撤去や処分を行えるように定められているので、撤去して持ち主が現れないものは自治体の所有物となります。使えるものは中古品として販売することもあれば、海外に輸出するということもありますが、大半はゴミとして処分されてしまいます。
では、どのくらいの量が処分されているのでしょうか?
東京都が発表した2008年度のデータによると、
撤去された放置自転車の台数は78万2000台、
うち処分されたのは34万4000台(44%)となっています。
そのうち、廃棄されたのが17万9000台(52%)、
資源回収業者へ売却されたのが13万台(38%)、
再生利用されたものが3万5000台(10%)です。
やはり半分以上は廃棄されてしまっているわけです。
これはモッタイナイ…
では、その廃棄処分になっている自転車をどうすれば使えるのか、その対策にもいろいろありますが、最近では、東日本大震災の被災地に送るという活動を多くの自治体がやっているようです。
例えば、放置自転車全国ワースト1という大阪市の取り組み
これは非常に良い取り組みだとは思いますが、永続的にできるものではないですよね。それに対して永続的な取り組みとして世田谷区など多くの自治体で行われているのがレンタサイクルです。
例えば、高松市。高松市では「サイクル・エコシティ高松」と銘打って、自転車を使ったエコなまちを目指す取り組みを行っています。その一つがレンタサイクル。撤去した放置自転車をレンタサイクルとして再生、市内7箇所のサイクルポートで貸し出しを行っています。しかもその料金は24時間で100円、私も先日高松に行ってきたんですが、一度登録すれば、貸し出しも返却も簡単にできてほんとうに便利。こういう再利用はどんどんやって欲しいですね。
■世田谷区のレンタサイクルポート(Some Rights Reserved. Photo by Junji Nishida)
そして、さらに言えば、このレンタサイクルは単に放置自転車を再利用しているだけでなく、利用される自転車の総量を減らすことで、放置自転車を減らすことにもつながるのです。実際に使ってみて思ったのは、高松に住んでたら街乗り用の自転車は要らないんじゃないかということです。借りた自転車を家まで乗ってかえって翌日返してもいいわけで、それなら家に自転車を置いてく必要もない。そうする人が増えれば自分の自転車で市街地に行く人が減るわけです。
東京でもレンタサイクルによって自転車の総量を減らす取り組みをしていて、特に駅周辺では2001年の75万台から67万台まで減っています。そして、放置自転車の台数も20万台から5万3000台まで減っているのです。
しかし、そういう便利なサービスを使えないとなると、みんな自分の自転車で駅までとか買い物にとか行くしかないわけですが、そもそも、どうしてそのような状況では放置自転車なんてものが生まれてしまうのでしょうか?それを突き詰めていくと、それはまさにモッタイナイ精神の欠如が原因だとわかるのです。
もしあなたが自転車を撤去されてしまったら、返してもらいに行きますよね。でも、その返還の受付時間ってのが意外と限られていたりして、忙しかったりした場合にはなかなか返してもらいに行けなかったりします。そんな時、やっぱり自転車が必要となると、「とりあえず」安い自転車をかってそれで済ませたりしてしまうなんてことがあるかなと思いませんか? で、安い自転車なので、次に撤去されたとしても「まあいいか」って事になってまた安い自転車を買ってしまう。
…まあ、私の想像ではありますが、撤去された自転車を44%もの人が取りに来ないというのは、そんな理由があるのではないでしょうか。つまり、モノを大事にしないがゆえにこういうことが起こってしまう。
なら、大事にしたくなるようなものを使えばいいのです。自転車も自分にあった乗り易いちゃんとしたものを買う。そうすればそもそも放置することもなくなるし、仕方なく放置して撤去されてしまった場合でも必ず取りに行く。そうなるはずです。
これは自転車だけではなく、あらゆる「モノ」に通じる発想です。安いものを買ってどんどん消費するのではなく、いいものを買ってそれを長く使う、それが今の時代に求められていることなのではないでしょうか?
レンタサイクルというのも実は同じ考え方で捉えることができます。滅多に使わないような物というのはどうしてもコストを掛けたくないので安いものを買ってしまう。そんなことをするくらいなら買わずに借りて済ませたほうがいい。そのためのシステムとしてレンタルというのは非常に優れています。カーシェアリングなんていうのもそんなシステムの一つですよね。
本当にモッタイナイのは「安物買いの銭失い」。そんな愚かな消費者にはならず、レンタルで済ませられるものはレンタルで済ませ、ほんとうに必要なら愛着のわく物を買う。それが賢い消費者というものなのではないでしょうか。
MOTTAINAIからはじめること
→ 賢い消費者になる!
→ 撤去されても取りに行かないような自転車は買わない!
-----------------------------------
★あなたが『コレってMOTTAINAI!!』と思う事をコチラから是非教えてください。
★YES・NOに答えるのはコチラ!