カテゴリ:滝田明日香( 24 )

   |   

レンジャーのナイトイ君/文:滝田明日香

いっつもいっつも、規則違反したドライバー相手に嫌な思いをしないといけないキモジノとナイトイ(アンチハラスメントのチーム)は、大変だと思う。アンチハラスメントのチームは、おとなしい性格の人材が多い。なぜなら、お客相手の仕事だから。
血の気立った密猟対策チームと違って、ドライバーたちに違反を言い渡す時も強い口調など使わないよう指示されていて、後でお客をロッジに下ろしてから罰金を支払いにオフィスに来るように言われる(密猟対策チームだったら、その場で即罰金支払わせてしまうでしょう)。
キモジノとナイトイによく同行している友達のウィルは、「彼らは規則違反しているドライバーに遠慮しすぎている」、「ドライバーが注意された後にひどい口調で文句言うのも黙って聞いているし、おとなしすぎる!」とイライラしているよう。

ナイトイは元々は観光客がサファリに行く時に通る「オロロロ・ゲート」で、観光客のレコードを取っている人だった。自分の暇な時間を見つけては、動物や鳥の図鑑を眺めて、「いつかレンジャーになりたいんだ」と言っていた。
1年後、ナイトイがゲートからいなくなったので、私はてっきり仕事をやめたのかと思っていた。なんと彼は念願のレンジャーになる為、マサイマラからちょっと離れた場所にある「コイヤキ・ガイディング・スクール」という動植物や運転を習う専門学校に1年間通っているとのこと!そして、1年後、無事に卒業をしてレンジャーの仲間入りしたのである。元々おとなしい性格のナイトイは、密猟対策チームではなく、キモジノの下で観光客相手のアンチハラスメント・チームに入れられたのである。

おとといもナイトイが、規則違反したドライバーに罰金を言い渡した途端、セレナのマネージャーが飛んで来て、「うちに泊まっている客にお宅のレンジャーのナイトイが嫌がらせしている。規則違反を取りやめにしてくれ」ってボスに抗議をしだした。
心配そうな顔をしてオフィスの外で待っているナイトイ。ボスに「その証拠写真を見せてみろ」と言われ、そのドライバーの規則違反の現場の写真を見せるナイトイ。その写真を見せられると、マネージャーはすごすご帰って行った。ボスから「心配するな。自分の仕事をちゃんと実行しているなら、ドライバーやロッジがどんなにいちゃもんつけてきても、コンサーバンシーは100%レンジャーをサポートするから」と言われてポンっと背中を叩いかれた後、ナイトイはいつものはにかみ笑いに戻っていた。

レンジャーのナイトイ君/文:滝田明日香_a0083222_17572684.jpg

密猟チームと合流するナイトイ(右から2番目)。

*****************************************
◎2008年2月から始めたマラコンサーバンシーのレンジャーをサポートする、「マサイマラ基金」にご協力ください!!

◆日本の寄付口座◆
「マサイマラ巡回家畜診療プロジェクト」
三菱東京UFJ銀行 
大森支店 普通預金
口座番号: 1299787

◆郵便振替口座◆
「マサイマラ巡回家畜診療プロジェクト」
口座番号 00100-0-667889
※必ず「Mara Conservancy」と記入して下さい。


マサイマラ国立保護区を守る為のキャンペーンや資金集めに協力してくださる団体があったら、マラコンサーバンシーまで連絡ください。
Mara Conservancy
P O Box 63457
Muthaiga 00619
Nairobi, Kenya
Tel : +254 20 3749 632/6, 3749655/1/4/6/8
Fax : +254 20 3749636/3740754/3740721
Email: mara@triad.co.ke
<http://www.maraconservancy.com/>
   by mottainai-lab | 2008-07-16 01:30 | 滝田明日香 | Comments(0)   

ケニア・サファリ観光のルール/文:滝田明日香

マサイマラ国立保護区の510平方キロメートルを締める「マラトライアングル」を管理する施設、マラコンサーバンシーがUK Travel Foundationと一緒に、マラトライアングル内にあるロッジのサファリドライバー相手の研修クラスを開いた。
その名も、「Responsible Guiding Workshop」。
観光客がただ単に「ビッグファイブ」を見るだけではなく、マサイマラのすべての動物、鳥、昆虫、植物、気候、そして地質までちゃんと観光客に詳しく説明出来るようになる為のクラスである。

南ア、ジンバブエ、ナミビアなどの南部アフリカの国のサファリガイドの知識レベルはとても高いことで有名である。サファリ・ガイドになる勉強も大変だし、実際に試験に通っても下積み時代を何年か過ごさないといけない。
その反面、ケニアのサファリガイドの知識レベルは、驚くほど低い(と私は思う)。
ワークショップでレクチャーをしたのはザンビアのトップガイドのムヴゥラさん(ザンビアのガイドはウォーキングサファリがメインのところが多いので、知識も半端じゃない)。
彼の知識レベルと我がケニアンガイドの知識レベルは比べ物にならなかった。
「シマウマについて5分ほどおもしろい話を聞かせてくれないか?」という彼のリクエストに答えられるケニア人はほとんどいなかったのに対して、ムヴゥラさんさんはシマウマの一般的な説明以外にも、南部アフリカのシマウマにまつわる民話から、過去から現在までの動物学や行動学の興味深い研究などにいたるまで知識の深いこと!(ケニア人、唖然)。
その後に聞かれた「ソーセージツリーについて5分間ほど語ってくれ」のリクエストには、ケニア人、全滅(涙)。ケニアのサファリガイド試験のシルバーレベル持っているガイドも足下にも及ばない、ムヴゥラさんの素晴らしい動植物の知識に脱帽である。

ケニアのサファリの最中のドライバーのマナーも見ていられないほどひどい。
チーターのハンティングのライン(チーターと獲物の間の線)をカットしてしまったり、ブッシュの中にいるヒョウを見る為にブッシュに突っ込んでいく車など、多くてびっくりするよ!
そして、その原因となるのは、動物をより近くで見れることに対して、ドライバー相手にチップをはずむ観光客であることを忘れてはいけません。ドライバーたちはより多くのチップを求め、動物達に無神経に近づいていっているのだから。
ちゃんと動物の生態について説明出来ることより、より近くで動物の写真を撮るように接近することに対して払われる、間違ったチップ。
ドライバーに対する研修クラスも必要だと思うけど、ロッジ内で観光客にどのようなことをして良いか、どのようなことが動物に対するマナー違反かなどをちゃんとお客に説明しないといけないと思う。

レンジャーのキモジノのメインの仕事は、「アンチ・ハラスメント」である。
彼の仕事は密猟者を逮捕するチームとは違い、動物に対してハラスメント行為をする観光客やドライバー相手の仕事。観光客が保護区の規則を守っているか、近づき過ぎることで肉食獣のハンティングやヌーの河渡りを邪魔していないか、などを毎日チェックしている。
一日中サファリカーに追い回されているチーターやライオンたちに対して、車は5台以上は近寄らない(規則がないエリアでは20台以上接近したりすることもある)、25メートル以内に近寄らないなど、キモジノの仕事はハイシーズンになるとてんてこ舞いである。
まだまだハイシーズンではないが、先月ですでに8件の規則違反(指定範囲以外でのオフロードと動物に近寄り過ぎ)でドライバーが捕まっている。

ケニア・サファリ観光のルール/文:滝田明日香_a0083222_13225118.jpg

レンジャーのキモジノ。
彼の毎日を綴るブログは、http://maratriangle.wildlifedirect.org

*****************************************
◎2008年2月から始めたマラコンサーバンシーのレンジャーをサポートする、「マサイマラ基金」にご協力ください!!

◆日本の寄付口座◆
「マサイマラ巡回家畜診療プロジェクト」
三菱東京UFJ銀行 
大森支店 普通預金
口座番号: 1299787

◆郵便振替口座◆
「マサイマラ巡回家畜診療プロジェクト」
口座番号 00100-0-667889
※必ず「Mara Conservancy」と記入して下さい。


マサイマラ国立保護区を守る為のキャンペーンや資金集めに協力してくださる団体があったら、マラコンサーバンシーまで連絡ください。
Mara Conservancy
P O Box 63457
Muthaiga 00619
Nairobi, Kenya
Tel : +254 20 3749 632/6, 3749655/1/4/6/8
Fax : +254 20 3749636/3740754/3740721
Email: mara@triad.co.ke
<http://www.maraconservancy.com/>
   by mottainai-lab | 2008-06-30 13:30 | 滝田明日香 | Comments(0)   

MOTTAINAIから連想すること/文:滝田明日香

「Mottainai」について、アフリカから書いて欲しいとの依頼。

う〜ん・・・。「もったいない」は、毎回先進国を訪れる度に感じます。一番感じるのは、自然のリソースが無駄に使われているのを見た時かな。水とか、電気とか。

特に、水。

日本人の水の使い方は、見ていて涙が出そうなほど、もったいない。

歯を磨きながら水を流しっぱなしにしたり、お風呂を何度も入れ替えたり、トイレの音を隠すために何度も水を流したり。流しっぱなしの水を見るのは、見ていて辛い。なぜなら、うちは雨水に頼った生活なので、そんなことは絶対に出来ないから。雨が来るのは、3〜4ヶ月ごと。しかも、雨期は雨期でも、ちゃんと貯水タンクに水が溜まる勢いの雨が降るとは限らない。軽い雨だと、一晩中降っても大して雨水は溜まらない。タンク二つで9000リットルの水が溜めれるが、それで、私、ワーカーさん3人、ガードマン2人、犬6匹、猫4匹、バッファロー1頭の生活を約4ヶ月支えないといけない。お風呂もバケツ行水、料理も溜め水を使用。無駄な水の使い方は、一切していない。

蛇口をひねってすぐ水が出ていると、水が「もったいない」など考えもしないと思う。でも、ヒィヒィ言いながら水を家の中に運び込んで来て、その水を使うとなると、そう簡単に無駄使いなど出来ない。水を流しっぱなしにしている人は、一度、70リットルの水タンクに何度も往復して水を運んでみるといいかもしれない。この重労働は7回ほどトイレを流すとすぐなくなってしまうのである。

電気はなけれど生活はしていけるが、水がないと生活は出来ないのである。

みんな、もっと地球の水を大切に使って欲しいと願う。

MOTTAINAIから連想すること/文:滝田明日香_a0083222_10333786.jpg

↑雨水を溜める、我が家の雨どいと貯水タンク。

*****************************************
◎2008年2月から始めたマラコンサーバンシーのレンジャーをサポートする、「マサイマラ基金」にご協力ください!!

◆日本の寄付口座◆
「マサイマラ巡回家畜診療プロジェクト」
三菱東京UFJ銀行 
大森支店 普通預金
口座番号: 1299787

◆郵便振替口座◆
「マサイマラ巡回家畜診療プロジェクト」
口座番号 00100-0-667889
※必ず「Mara Conservancy」と記入して下さい。


マサイマラ国立保護区を守る為のキャンペーンや資金集めに協力してくださる団体があったら、マラコンサーバンシーまで連絡ください。
Mara Conservancy
P O Box 63457
Muthaiga 00619
Nairobi, Kenya
Tel : +254 20 3749 632/6, 3749655/1/4/6/8
Fax : +254 20 3749636/3740754/3740721
Email: mara@triad.co.ke
<http://www.maraconservancy.com/>
   by mottainai-lab | 2008-06-18 10:34 | 滝田明日香 | Comments(1)   

プロフィール

●滝田明日香(たきたあすか) 家畜獣医・ケニア在住

プロフィール_a0083222_14132450.jpg


1975年神奈川県藤沢市生まれ。6歳のころから海外暮らしを続けるワールド遊牧民。
シンガポール、フィリピンで日本人学校を卒業。13歳で英語も分からないのにシカゴの現地校に編入。その後、ニューヨークに移り高校を卒業後、スキッドモア・カレッジで動物学専攻。在学中にアフリカに魅せられ、ケニアの野生動物マネージメントの学校に留学。その後、休学してマサイ・マラ国立保護区のロッジ(ムパタ・サファリ・クラブ)に短期就職。一度はニューヨークに戻るが、アフリカにはまってしまい、半年後ボツワナのカラハリ砂漠保護の学校に留学。 大学卒業後、バックパック一つでボツワナ、レソト、南ア、ジンバブエ、サンビアなどで就職活動で訪れる、というより放浪。ザンビアの国立公園に職を見つけるがビザ問題で就職がなくなり、泣く泣くアメリカに戻る。日本とハワイでの就職の間にアフリカに戻る道を探し、2000年、アフリカで獣医になりたい一心でナイロビ大学獣医学部に編入。 2005年、めでたく獣医になる。マサイマラ国立保護区近辺に住むマサイ族の家畜や犬猫の診療、および、家畜や犬猫から野生動物に感染する病気を防ぐことに力を入れている。マサイマラに愛犬6匹、愛猫4匹、バッファロー1頭と住む。


◎2008年2月から始めたマラコンサーバンシーのレンジャーをサポートする、
マサイマラ基金にご協力ください!!

◆日本の寄付口座◆
「マサイマラ巡回家畜診療プロジェクト」
三菱東京UFJ銀行 
大森支店 普通預金
口座番号: 1299787

◆郵便振替口座◆
「マサイマラ巡回家畜診療プロジェクト」
口座番号 00100-0-667889
※必ず「Mara Conservancy」と記入して下さい。

現在までの募金者のリスト

マサイマラ国立保護区を守る為のキャンペーンや資金集めに協力してくださる団体があったら、マラコンサーバンシーまで連絡ください。
Mara Conservancy
P O Box 63457
Muthaiga 00619
Nairobi, Kenya
Tel : +254 20 3749 632/6, 3749655/1/4/6/8
Fax : +254 20 3749636/3740754/3740721
Email: mara@triad.co.ke
<http://www.maraconservancy.com/>
   by mottainai-lab | 2006-10-31 11:50 | 滝田明日香   

CALENDAR

S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29

ABOUT MOTTAINAI Lab

ちょっとしたモッタイナイをみんなで集めて考える、ありそうでなかった研究所。

ABOUT 研究員Blog.

ものの価値をとことん生かす方法を考えるためのキーワード、MOTTAINAI。さまざまなジャンルのエキスパートの日常に、MOTTAINAI目線を持ち込んでいただきました。「もったいない」からビックなアイディアが生まれる日がくるかも!?


ラボスタッフブログ

MOTTAINAI Home

MOTTAINAI Shop

安藤美冬 安藤美冬
Profile
黒田昌郎 黒田昌郎
Profile
島本美由紀 島本美由紀
Profile
真珠まりこ 真珠まりこ
Profile
セキユリヲ セキユリヲ
Profile
滝田明日香 滝田明日香
Profile
Char Char
Profile
永田哲也 永田哲也
Profile
長野麻子 長野麻子
Profile
仁科幸子 仁科幸子
Profile
ハセベ ケン ハセベ ケン
Profile
守時タツミ 守時タツミ
Profile
山田悦子 山田悦子
Profile
寄藤文平 寄藤文平
Profile
ルー大柴 ルー大柴
Profile