ニ:「マータイさん、来週ナクルに木を植えますネ?」
ええっ? マータイさんここへ来るんですか?
でも何で?
ナクルの周囲はフサフサの森。
これ以上どこに木を植えるっていうんですか。
ニ:「向こうの山のふもと、ホントは全部森でしたネ?」
たしかに向こうに山はありますが、
あの山が森だったとは。
日本だと、全体に木が多いので、
伐採された部分が「伐採ハゲ」になる。
でもケニヤだと、全体がハゲてるので、
どこが伐採されたか、よくわからないのでした。
ニ:「薪や炭や農地のために、木を切りましたネ?」
ケニヤでは、人口がこの50年どんどん増えて、
それにともなって薪や炭が必要になったらしい。
食料や輸出産業のために農地開発が進み、
痩せた土地で農作に失敗した人たちが都市に出て
巨大なスラムを作るという
悪循環も生まれているんだとか。
ケニヤのかかえるいろんな問題の「結節点」が森林伐採なんですよ、
というような意味のことをニャーモは教えてくれました。
どうやらマータイさんが木を植えるのは、
ただ単に森を増やしたいだけではないらしい。
はい。以上、勉強終わり。
ちなみに
シロサイは白いわけではありません。
クロサイに比べて口が平べったいので
「WIDE」と表したのが、誤って「WHITE」と伝わり、
結果的にシロサイになってしまったのだとか。
ナクルでちょっと賢くなったところで、
次はいよいよ本当の目的地、マサイマラです。
(Episode:6へつづく)