IBDとはたらく。自分らしくはたらく。
5月19日は「世界IBDデー」。
IBDとは腸に炎症が起きる病気の総称で「潰瘍性大腸炎」「クローン病」があります。
原因が明確にわかっておらず、完全に治すことが難しいとされ、
厚生労働省の難病に指定されています。
腹痛や下痢、下血が特徴的な症状です。
長く付き合う病気。若くしてなる人も多いので、
症状と仕事や学校を含む日常生活をどのように折り合いをつけるか、
みなさん苦労されています。
土曜日、IBDデーを前に、
IBD患者さんの就労を考えるトークイベント
「“自分らしくはたらく”を考える」が開かれ、
司会を務めさせていただきました。

これは製薬会社であるヤンセンファーマ株式会社が
難病患者さんの就労支援サービスや患者ネットワークと協力して立ち上げた
「IBDとはたらくプロジェクト」の、キックオフイベント。
重度の潰瘍性大腸炎患者でもある人気脚本家の北川悦吏子さん、
治療しながら“自分らしく”仕事をしている3人、
医師の江崎幹宏先生、就労支援サービスの施設長 藤 大介さんが登壇し、
それぞれの経験や思い、アドバイスをお話しくださいました。
病気とのつきあい方はみなさんそれぞれです。
でも同じように話していたのは、
「大切なのは“やりたいことをやる”こと。
ただし、自分を知り、自分のペースで、
周りを(良く)巻き込んで、やれる環境を作りながら…」ということ。
北川悦吏子さんは「病気を人生のメインテーマにしない」という表現をされていました。
そして、周りを巻き込む一方で、
自分も、周りに対して力を発揮すること、つまりGive and Takeを成立させることが、
自分らしくはたらくことを叶えるために大切だと言っていました。
病気のために諦めたりがまんしなければならないというのは、
一生その病気とつきあっていく人たちの人生そのものを変えてしまうことになります。
でも、周りの私たちや会社がうまく“巻き込まれて”いけば
=つまり理解し、共に助け合っていけたら、
ひとりでも多くの病気を持つ人たちが諦めなくてよい社会が実現します。
外からはわからない病気なので、
本人が表明していないとわからないかもしれません。
伝えてくれても想像がつかないかもしれません。
IBD患者さんは、
トイレの回数のことや時間がかかること、
食べられないものが多いこと(会議のお弁当、飲み会や会食の場とか)、
移動のときの苦労、疲れやすい、痛みや下痢があること、、、
仕事と両立するにあたってそのような悩みを抱えているそうです。
5月19日は世界IBDデー。知ろう!IBD。
そして、、、IBDだけでなく、
病気があっても障がいがあっても“諦めずにトライできる社会”が実現しますように!
人はいつ病気になったりけがをしたりするかわからない。
それは“特別な人”のことではないのです。
と、かつてバリバリ働いていたころに長期入院&手術をした私は思っています。
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IBDとはたらくプロジェクト キックオフイベント
「自分らしくはたらく」を考える
主催: ヤンセンファーマ株式会社
協力: IBDネットワーク株式会社、株式会社ゼネラルパートナーズ(atGPジョブトレ ベネファイ)
by mori-mado | 2019-05-19 09:15 | 医療キャスターのおしごと | Comments(0)