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紙面から

きょうの朝日新聞朝刊の「探究人」欄に
医師で薬剤師の定本清美さん(横浜薬科大学教授)の研究について掲載されていて、
大変興味深く読ませていただきました。


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(朝日新聞 平成26年6月12日朝刊)


定本教授が研究開発されているのは、
技術革新によって薬物治療をサポートするしくみ。
毎日の“1日何回、何錠ずつ”といった服薬が
あやふやふになってしまう高齢者等のケースに対して、
電子基板を入れた紙製カード(薬の包装パッケージと一体)の開発によって、
いつ、何の薬を飲んだかを医師や薬剤師がきちんと把握できるようになるというもの。
薬を取り出すと自動的にその時間が記録されるようになっているそうです。


一方、先日ネットのニュースで
「“『お薬手帳』を拒否して20円得しよう”という内容がSNSで拡散されている」
という記事を読みました。

もともと服薬管理をするために導入された「お薬手帳」ですが、
私個人の印象として、調剤薬局では印刷されたシールを渡され
「貼っておいてください」と言われるだけのケースが多く、
病院では手帳のことなど聞かれたこともありません。
また、薬剤情報は別に写真付きのカラー刷りで渡されることがほとんどなので、
別の病気で別の医療機関を受診するときは、この紙を持参したりしていました。

結果、お薬手帳の出番はまったくありません。
そして、紙媒体であるための活用の幅の狭さを感じました。

「いったい誰の、何のために、導入されたんだったっけ…」

医療費改定を機に“お薬手帳拒否で20円の得を”というような情報まで独り歩きし、
これでは、服薬管理の大切さから導入したはずなのに、
本末転倒どころかマイナスだと、
うまく普及しなかったことを残念に感じていたところでした。
この「お薬手帳」が登場するタイミングで日本薬剤師会にインタビューに行き、
意義や意気込みを伺ったので、なおさら残念に思っていました。


それに比べると、きょうの記事で紹介されていた電子カードは、
目的が明確で結果もダイレクトです。
“誰の、何のために”ということと“いまの技術”がマッチすれば、
治療をサポートし適正化するしくみはもっと可能性があると思うし、
医療費の無駄も削れそうです。
機会があれば、いつかぜひ取材させていただきたいと思いました。


▶きょうの記事がデジタル版でも購読可能です。
 「探究人 横浜薬科大学教授 定本清美さん」→ こちら

▶定本清美教授の研究内容が出ていました。→ こちら

by mori-mado | 2014-06-12 23:21 | 医療キャスターのおしごと | Comments(0)

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