Woman.excite

「乾癬(かんせん)」という病気をご存じですか?

台風一過の青空と夜の闇が溶け合って、不思議と魅かれる空。
じわじわと暗くなっていきます。
a0231828_1850013.jpg


さて、「乾癬(かんせん)」という病気を御存じですか?
全身のさまざまなところ(頭、お腹、ひじ、お尻、足など)の皮膚が、
皮疹で赤くなって盛り上がり、表面に白っぽいかさぶたができてボロボロとはがれ落ちる病気です。
10月29日の「世界乾癬デー」に先駆けて、昨日、
東京逓信病院皮膚科部長の江藤隆史先生と、NPO法人東京乾癬の会P-PATの患者さんによる
セミナーとトークセッションで司会進行を務めさせていただきました。

「乾癬」は、種類によっては粟粒大の膿が全身に出たり、
重症化すると関節が変形し固まってしまう(リウマチのような症状)ケースもあるそうです。
しかし、医療現場でも認知度が高くなかったため、
正しい診断・治療にたどり着けずに、何年も何軒も病院を彷徨ったり、
失望のあまり治療への意欲が沸かなくなってしまう患者さんも多いのだとか。
とくに関節の変形は、皮膚病との関連を患者さんも医師も結びつけないことが多いそうで、
レントゲンだけで「異常なし」と診断されてしまうことが多々あるそうです。

皮膚症状の見た目から「感染するのでは…」という誤解や偏見があったり、
皮膚症状以外にも高熱や痛みが続くそうで、昨日の患者さんご本人のお話は、
いま元気に落ち着いてお話されているのが信じられないくらい壮絶なものでした。
まだ20歳前後の女の子が、一向に治らない中、全身が真っ赤になり、歩くたびにかさぶたがはがれ、
病院で言われる「死なない病気だから」とか「そのうち治るよ」ということばにダメージを受けながら、
先の見えない病気や痛みと向き合わなければならないって、そんなことがあっていいのでしょうか。

現在は生物学的製剤(TNFα阻害薬という種類の薬)という新しい薬のおかげで、
驚くほど(ご本人は“奇跡”と表現されていました)症状が消え、
日常生活も普通に送れるようになったという患者さん。
高校生で発症し、現在は40歳代でいらっしゃるでしょうか…。
「もっと情報があり、もっと知識があれば、こんなに遠回りすることもなかったと思う」とおっしゃった言葉が、
心にずしりと響きました。

医療が進歩し、新しい薬剤が開発され、それが有効であることがわかっても、
患者数の少ない病気では情報の無さからそこにたどり着けない患者さんが大勢いるそうです。
また、薬剤が高価なことから、経済的な理由で治療をあきらめる方も実際にいるそうです。

患者数の多い少ないとか、健康ブームとかに左右されることなく、
広く医療情報を発信していく大切さを改めて感じました。
社会が「乾癬(かんせん)」について“正しく”知り、理解することが大切だから。
製薬会社が実施した「乾癬」認知度調査では、一般の方の半数近くが空気感染すると思っており、
8割近くの方が温泉やプールなどの水中で感染すると思っているそうです。
乾癬は、感染する病気ではありません。

病気で苦しんでいる人がたくさんいます。病気に不安を感じている人もたくさんいます。
“知りたい人”と“知ってほしい人”のために、まずは私自身がもっと勉強し、
やらなければならないこと、できることがたくさんあると痛感した、そんなお仕事でした。

「NPO法人東京乾癬の会P=PAT」のホームページです。→こちら
患者さんからのビデオメッセージをぜひご覧ください。

by mori-mado | 2013-10-16 19:06 | 医療キャスターのおしごと | Comments(0)

woman.excite TOP Copyright © Excite Japan Co., Ltd. All Rights Reserved.
免責事項 - ヘルプ | BB.excite | Woman.excite | エキサイトホーム