長崎新聞 「ツールの使い訳」

「ツールの使い訳」長崎新聞 10月16(日)掲載 宮下由美子

自分の考えを相手に伝える手段は様々である。直接お会いして、電話で、
手紙で、はがきで、メールで、電報で。
最近は印刷しているものがやたらと多い。
郵便受けには、広告、チラシのほとんどがそうである。
その中で、私は手書きの封書やはがきに最初に目がいく。
読むとその人のいきづかいやぬくもり、心遣いが読み取れるからである。

先日、隣県の有田市へ出向き、陶器について学ぶ機会を得た。
パン仲間数人と研修と親睦を兼ねての小旅行で多くの知識を深め、
有意義なときを過ごした。
さて、帰宅して、講師の先生へお礼の電話をかける。
翌日はささやかな贈り物に添えて、お礼状をしたためる。
そして、インターネットの自分のブログに
「ありがとうございました」と記録を残す。
ここまでは、私がいつもやっているお礼の手順である。

最近「あれ?これでよかったんだっけ?」と立ち止まる機会が増えた。
私たち世代は、家庭や学校を通じ、
人との接し方・関わり合いのイロハについては徹底的に
しつけられたように思う。
しかし、学校や家庭で、インターネットや携帯の扱いについて
親や先生から、教育を受けた記憶はない。
それら多くの道具は、当然使い分けが必要に思う。
いろいろなツールの利用は目的に応じて、
正しく利用すると確かに便利であり、
生活を豊かにしてくれる。

そして、ツールの利用の基本は、
小さいときからしつけられた相手に対する思いやりだと思う。
職業柄、多くの方と接し、
心温まる手紙やハガキをいただく機会も多い。
また反対にパソコン、携帯でやり取りすることもしばしばである。

私は、これまでの経験から、
いつも数十枚のハガキ、切手を手帳に挟めて持ち歩いている。
ネットをフルに活用しながらも、
大切な人に自分の想いを正確に伝えたいからである。
先日、沖縄で購入したとても気に入っているハガキに
小さくこう書いてあった。
「あなたからの手紙をハンカチにして持ち歩きたい、
涙するたびあなたに会える」

by yumikomiyamiya | 2011-10-18 00:00

宮下由美子


by 宮下由美子 (みやしたゆみこ)
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