銀座「銀座大石」へ行く。
懇意にさせていただいている銀座の予約困難な人気フレンチ「銀座大石」でディナー。
今宵も大石シェフの楽しいトークと美味しいお料理をいただく。
まずは、胃を温め、保護するためのバター茶から。
バター茶はチベットやブータンなどで飲まれているバターを溶かしたチャイのようなもの。
バター茶を飲みながら、恒例の食材のお披露目を眺める。
ファッションショーのランウェイを歩いてるモデルさんのように、カウンターの左端からにズラッとキラキラした食材が次々に流れてきて、目の前を通り過ぎていく。
この日のメインの食材は、「銀座大石」特製オシェトラキャビア、大石シェフの地元の北九州・岩屋のアカウニと浜中のバフンウニ、ポワロー(リーキ)、北九州の大葉春菊、高級ブランド苺「あまりん」、特大牛タン、そして、北九州・藍島の5キロの巨大なサワラ。
1品目のアミューズは、「銀座大石」さん名物のオシェトラキャビア「大石キャビア」をたっぷりと使った燻製キャビアのグジェール(チーズを混ぜたシュー皮)。
コースの最初には必ずこのグジェールが出てくるのだが、見た目は一緒でも毎回季節によって中に入っている食材が変わっていて、この日は北九州・藍島の5キロのサワラに、紅芯大根と、生姜を合わせたもの。
2品目は、北九州・岩屋のアカウニと浜中のバフンウニと、アカザエビと、カリフラワーのムースのコンソメゼリー寄せ。
旨味がしっかりあって、クリアで美しいコンソメが「銀座大石」さんの名物料理。最初の一口は和食っぽさもあるが、中のクリーミーなムースと途中で一緒に食べると、ちゃんとフレンチになる仕掛け。
3品目は、大石シェフの地元・北九州のブランド苺「あまおう」を主役にした前菜。
上には葉山葵の葉、中は「あまおう」に、メジマグロの炙り、クミンが効いた自家製のハリッサ、ラズベリーの組み合わせ。
自家製のハリッサのクミンの香りとピリッと辛い感じが、「あまおう」の甘酸っぱさととてもよく合ってて、美味しい前菜だった。
4品目は、小倉の「豊前海一粒かき」と言われている牡蠣と、バジルのクラムチャウダー。
「銀座大石」の8年の歴史の中で牡蠣を出すのは初だそうで、世間的に牡蠣が苦手な人が多いので出さないようにしていたそうだが、ここ数ヶ月大石さんに来るお客様にアンケートしていたら、牡蠣苦手な人が少なかったので、初の牡蠣料理を出すことにしたのだそう。
と言っても、私は牡蠣が苦手なことは知ってもらっているので、ホタテに変更。
それ以上に、このバジルのクラムチャウダーがものすごく美味しくて、ちょっと余分にある分をお代わりさせてもらったw。
5品目は、「銀座大石」名物のフレンチ風の豪華な八寸。
3月のテーマは「ひな祭り」で、お内裏様とお雛様、雛あられなどが飾られている。
八寸の内容は、8種の春野菜のテリーヌ、出来立てのパテ・ド・カンパーニュと大石さんやスタッフ全員で掘ってきたという合馬の筍、十勝のポワローとアオリイカの黒トリュフソース、白バイ貝のドレッシング和え。
6品目は、口直しのフォアグラとりんごの最中。
中には濃厚なフォアグラに、甘酸っぱいりんごのジャム、りんごのお酒「カルヴァドス」のジュレ、キャラメリゼしたナッツの組み合わせ。
7品目は、任意で希望者だけが注文する「銀座大石」のこの時期だけのスペシャリテ、黒トリュフとフォアグラのパイ包み焼き。
この黒トリュフのパイ包み焼きは、木村拓哉さん主演の人気ドラマ「グランメゾン東京」に憧れのレストランとしても登場する、フランス・パリの3つ星レストラン「L'AMBROISIE ランブロワジー」のスペシャリテでもある。
都内では4軒だけ出しているフレンチがあったそうだが、昨今の物価高やトリュフの高騰、クラッシックフレンチの衰退から、そのうちの2軒も辞めてしまうらしく、この料理が食べれるのは5年半作り続けている「銀座大石」さんと、あと1軒という貴重な料理。この料理には大量の黒トリュフを使うことから、「銀座大石」は東京で一番黒トリュフを買っているお店になった。
例年は黒トリュフとフォアグラだけで作っていたパイ包みだが、今年から新作でフォアグラ&ホタテの新バージョンが入り、従来のフォアグラのみと、好きな方を選べるようになった。
「銀座大石」ではほぼ原価で出してくれているのだが、これだけの量の黒トリュフとフォアグラを使うので、当然ながらものすごいお値段がする。ハーフサイズで19,000円。
そして、これは大石シェフご自身を言っているので言うと、身も蓋もないけど、黒トリュフをこんなに大量に塊で食べても美味しくはない。黒トリュフは本来は香りを楽しむものだから。なので、コースの中には含まれておらず、希望者のみの追加注文メニューになっている。
じゃあ、なぜ大石シェフもこの料理を作り続けていて、かつ、私もこんな値段でも食べるのかというと、この料理が現存していて、まだ作ってくれるところがあるという歴史的、技術的な価値がものすごくあると思っているからだ。
食べたいと思っても、もうほとんどこのメニューを置いているお店も、作れる技術がある料理人もいないので、そういう意味ではものすごく価値が高いと私は思っているので、変な意味ではなくトリュフがどうこうではなく、いつもこの時期に感謝を込めて、いただいている。
そもそも超高価である黒トリュフやフォアグラの値段を考えると、19,000円でもそんなにお店に利益は出てないと思われるが、それでもお店で大石シェフが出しているのも、大石シェフがある意味使命を感じてこの料理を受け継いでいるからだと思う。
黒トリュフを塊で食べても美味しくはないと言いつつも、パイ自体がとても美味しくて、焼き方も上手で、甘酸っぱい特製ソースが美味しくて、総合すると、単に高級料理というだけでなく、ちゃんと美味しい料理にはまとまってて、大石さんはすごいシェフだなあと改めて思う。
去年はソースまでだったのだが、今年からさらに追いトリュフが加わり、黒トリュフのパイ包み焼きの上から薄く削った黒トリュフも加えることで、香りが上がり、より一層美味しい料理となった。
8品目は、玄界灘のスズキのボンファム。
「ボンファム」とは、フランス語で「良き妻」「親しみやすい女性」を意味し、伝統的なフランスの家庭風料理(おふくろの味)を指す。主に舌平目や白身魚を白ワイン、エシャロット、キノコ類と蒸し煮にし、生クリームとバターの濃厚なソースで仕上げた料理を言うことが多い。
本来は生クリームやバターの濃厚な料理なのだが、重くならないよう、食べやすいように、クリームやバターは一切使わずに、濃厚さやコクを残したまま軽さを実現している「銀座大石」ならではの一品。中にはスズキと、マッシュルームのデュクセルと、大葉春菊。
10品目は、新作の「美味しいタンシチュー」の提案。
通常のタンシチューは柔らかさにフィーチャーされすぎてて、タン自体の旨味がソースに逃げてしまってて、ソースは美味しいが、タン自体は旨味がそこまで無いことが多い。
それを大石シェフが改良し、赤ワインで柔らかく煮た牛タンをさらにフライにして、旨味を閉じ込めつつ、外側をカリッと焼き上げ、ソースはソースで別に牛の旨味を加えて作って、最後に合わせている。このタンシチュー、タンもソースもどちらも美味しくて、素晴らしい!
11品目は、ズワイガニのリゾット。
蟹や白身魚の出汁で炊いたリゾットに、ズワイガニの蟹身と、蟹の濃厚なビスクソースの組み合わせ。
この時点で相当腹パンの向こう側に足を突っ込んでる状態だったので、甲殻機動隊としては山盛り食べたい気持ちはあったが、泣く泣く量を減らしてもらって一口サイズに。一口でも美味しさが伝わる旨さ。
「銀座大石」では量を自由に調整させてもらえるので、むしろ食べられる人はリゾット山盛りのお客さんもいたw。
12品目は、「銀座大石」名物料理の中の名物、絶品・大石カレー。
バターや乳製品を使わない代わりに、大量の人参と玉ねぎと牛肉をしっかり炒め、特製の鳥出汁と合わせて数時間煮込み、それをミキサーにかけて、丁寧にペースト状にしたもの。
バターや乳製品を一切使っていないが、ビックリするくらい濃厚で、旨味がある。なのに、恐ろしく軽い。
もう言わずもがななのだが、ものすごく美味しい。大石さんのカレーが好きすぎて、このカレーを食べるために他の料理を少し少なめにしてもらうほど、私はこの大石カレーが好き。
13品目は、3種の柑橘を使ったデザート。「マール」を使ったゼリーと合わせて、さっぱりと口直し。
14品目は、「あまりん」と「あまおう」のフレジエ(フランスのショートケーキ)。
腹パンの向こう側に行っていたので量を減らしてもらっていたのだが、この苺のフレジエがものすごく軽くて、ものすごく美味しく、もっと食べれたかもしれないなあ・・・なんて思うくらい美味しかった。
今まで食べた苺のショートケーキ史上、一番美味しさを残しつつも軽いケーキだと思う。ここまでのすごい皿数と量のフレンチの最後のデザートなわけで、ここで重くて甘すぎたりしたら、お客さんは絶対食べられないわけで。こんなに食べたお客さんに、もっと食べたいと思わせて、実際食べれてしまうのだから、すごいなあ、大石さん。
■「銀座大石」
インスタ
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by meshi-quest
| 2026-03-18 08:07
| 銀座

















































































