大坂・南森町「La Kanro ラカンロ」へ行く。
大坂に詳しいグルメな方からのご紹介で、予約困難な人気イノベーティブレストラン「La Kanro ラ カンロ」さんにお邪魔させてもらった。
シェフの仲嶺さんは、パリのミシュラン3つ星レストラン「アストランス」や大阪「カモシヤクスモト」などの名店で修業をされていた方。
少し前に今の場所に移転をされたそうで、一見、高級マンションのような外観だが、中に入ると「La Kanro ラ カンロ」さんの世界観を表したようなネイチャースタイリッシュな内装が現れる。
1品目は、瞬間スモークをかけた秋刀魚のコンソメから。
ワクワクしながら1品目を迎えたのだが、この秋刀魚のコンソメが思った以上に秋刀魚感が強く、燻製でさらに秋刀魚の悪いところが強調されてしまっている感じで、外から来て、最初に出される1品目としてはかなりきつかった。残念ながら、飲み切れず残してしまったくらい、口が全て秋刀魚になってしまった。
「La Kanro ラカンロ」さんではアルコールペアリングの他にティーペアリングもされているとのことで、お茶好きとしてこれも楽しみにしていたのだが、正直、1つ目に出てきた文山包種茶があまり美味しくなくて、残念だった。
本来、甘い花のような香りが特徴のはずの台湾茶だが、このお茶の良さが出ていなかった。お茶の香りや味の輪郭が出ていない(泣)。
先に言ってしまうと、「La Kanro ラカンロ」さんのティーペアリングは中国茶や台湾茶が8種出て8000円でドリンクペアリングをされているのだが、この先もお茶好きとして「おお!」と思わせてもらえるものがなく・・・。私と仲良くしていただいてる方は私が普段でも食事でもどれだけお茶を飲むかを知ってるが、そんな私がペアリングのお茶を残すくらいの内容だった。これはお茶を楽しみにしていただけに、すごく残念。
2品目は、キャビアと大分高級卵「蘭王」とナッツのクリームの前菜。
これも燻製が少し掛かってて1品目の秋刀魚から下に燻製がずっと続いてしまってるのと、味がもったりしていてかなり濃厚で、正直、この量でも少し辛い感じだったかな。
雲南紅茶の水出し。
3品目は、「La Kanro ラカンロ」さん名物の9品のアミューズ盛り合わせ。
とうもろこしの胡麻豆腐風、イカスミのパン、ウニのタルト、マグロのタルタルなど。全部メモりきれなかった。料理の説明はゆっくりしっかり話すというより、「こうです。終わり。」という感じでかなり駆け足のご説明で、料理や素材に興味を持たせてもらえない感じがあって、これもちょっと残念だったかな。
それとは別にアミューズ自体の話をすると、とても綺麗に盛り付けられていると思うし、緑が溢れる華やかさは感じるけど、1つ1つのアミューズは正直可もなく不可もなくな感じで、印象に残るものが1つでも欲しかった感じ。
さらに言うと、長年オーダーメイドのフラワーアレンジメントを作っている身としては、ここまで緑全開にするなら、ちゃんとお花の1つ1つにもっと意味があって欲しかった(ルスカス、スターチス、テマリソウなど日持ちはするけど、関係性のない花が並んでる)なあ・・・。お花のことにあまり興味が無い方が盛り付けてるとしか思えなかった。
龍井茶の水出し。薄いのか、抽出が甘いのか、龍井らしい緑茶のようなしっかりとした風味が出てなかったなあ・・・。
4品目は、スズキの前菜。
中にはホタテとキャビアと、サフランのソース。スズキの旨味はあまり感じられず、キャビアの味だけが2品目から続いてまた残る感じ。
凍頂烏龍茶の水出し。これも旨味も抜けてたし、香りも抜けていたなあ・・・。凍頂烏龍は比較的水出ししやすいはずなのだけど・・・。
5品目は、スープドポワソン。
蜜香紅茶だった・・・かな。
6品目は、タイ風のバターソースでいただく15種のサラダ。
白茶とジャスミンだった・・・かな。
7品目は、甘鯛のお料理。
下にはお米とホタテと、ソースはきゅうりのソース。
鳳凰単叢蜜蘭香だったかな。これもこの蜜蘭香の良さが出てなかったなあ・・。ちゃんとした方が抽出する蜜蘭香とかずっと香りを嗅いで飲み続けていたくなるくらい魅惑的で美味しいのに、残念。
8品目は、イベリコ豚とフォアグラともち米とビーツの点心ようなお料理。
実はこれがものすごく重くて、脂と味の強さがあり、この量でもちょっと食べ切れなかった・・・(泣)。
9品目は、黒毛和牛とジロール茸のパイ包み。
これも黒毛和牛の脂とパイ包みの脂が結構胃に来てしまって、この量でも食べ切れない感じだった。
10品目は、3種のチョコと、カヌレやフィナンシェなど8種の小菓子、バニラのプリンのデザート盛り合わせ。
変な意味ではなく、正直な感想を言うと、このプリンが今回のコースで一番美味しかった気がする。
8種の小菓子はお持ち帰りが出来るようになっていて、持ち帰る時には袋を出してくれる。
この日がたまたまだったのか、単に私とお店の相性なのか、よく分からないが、正直、全体的に残念であり、印象に残るものがなかった。
そこそこの値段帯になるとお客さんの中でその人の体験や知識の中で比較対象も競合も多くなり、見る目も厳しくなってしまうが、何というか最後はお金ではなく、お金に換えられないようなそれを超えてくるような体験がしたいわけで、だからこそ、外食をしていたりする。感動をさせてもらえたら、ある程度の金額ってもうそれはお店への感謝として喜んで出させてもらうので、気持ち良く、楽しく終わりたい。ただそれだけ。
逆にそうでなかった場合、最後までモヤモヤが残り、残念な気持ちもひと際大きくなったりする。今回は大阪までお邪魔したので、より一層・・・。
■「La Kanro ラカンロ」
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by meshi-quest
| 2025-10-08 08:03
| 旅行_国内















































