恵比寿「刻々」へ行く。











懇意にさせていただいている予約2年待ちの恵比寿の大人気鮨店「鮨心白」


その「鮨心白」の真横で、石田大将がやっている美味しい料理と美味しいお酒の鮨BAR「刻々」にて、朝食の貸切会をさせてもらった。


「刻々」は、「鮨心白」の営業時間外、つまり、深夜は美味しいつまみとお酒が楽しめるBARとして、は東京一美味しい最高級の朝食が食べれる割烹として営業しており、どちらも完全予約制となっている。


この日は珍しく朝9:30の恵比寿にやってきて、「朝の刻」という朝食をいただく。いつもは夜遅くまで「鮨心白」でお鮨食べていたりするので、「心白」のドアの前で外が明るいことで脳が変な勘違いを起こしており、まるで朝までコースになってしまったようなちょっと変な罪悪感があった。笑


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まずは、朝食会「朝の刻」名物の朝食で使うご飯茶碗を選ぶところからスタート。テーブルにいろんな形、色、素材の茶碗が並ぶ。「朝の刻」では、2種の白飯が出てくるので、1人2つのご飯茶碗を選ぶ。


日本酒の酒器を選ぶのもそうだが、「選ぶ」って大事だと思ってて、1人1人、その人がその日の気分や感じ方が違うはずなので、その人が一番心地良く感じるもので飲んだり、食べたりすることは大事。特に朝の1日のスタートはとても大事なので、「刻々」の食器を選べるシステムはすごくいい。


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前日・・・というか、おそらく今朝まで「鮨心白」で仕事をされていたであろう大将石田さんもちゃんと「朝の刻」に出て来てくださって、笑顔でお客さんをお迎えし、朝食の提供や説明をしてくださる。感謝。


まずは、胃を温めるための白湯から。


高嶋酒造「白隠正宗」仕込み水を温めたものに、大分の完熟かぼす。かぼすはほんのひとかけらなのに、ものすごくいい香りがする。そして、そのかぼすの香りで、シュッと体が目を覚ます感じがある。


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ドリンクも自由に選べて、「鮨心白」で使っている30種近いお茶や日本各地の美味しいジュース、「刻々」はBARでもあるので、朝から日本酒、ワイン、ビール、クラフトジンなど各種アルコールも飲むことができる。


私は、お邪魔すると必ずいただく静岡の本山香駿の水出し煎茶。


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三重県のトマトだけを育てているトマト専門農家さんのトマトを使ったトマトジュース


トマトだけなのに苺のようなフルーティーな香りがあり、トマトの旨味の力強さもありつつ、トマトの青臭さは一切ない綺麗な味。


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沖縄・南城市にある「ジョンさんのチーズ屋」のヨーグルト。上からは叩いた完熟イチジクプラムのソースと、沖縄「TIMELESS CHOCOLATE」のカカオニブ


とても美味しいヨーグルト。濃厚で、ヨーグルトなんだけど、どこかクリームチーズっぽさもある。


そのままでも十分だが、お好みで石田さんが用意してくれたアカシア、ピンクアカシア、キハダ、百花蜜、蕎麦の5種のハチミツをかけていただく。


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大将・石田さんの千葉のご友人で、朝に有機野菜を収穫し、朝のうちに届けるという、とんでもなく大変なことをされている野菜業者さんによる朝採れ野菜サラダと、朝採れの人参などを焼いたものと、空心菜紫とうもろこしを炒めたものなど、朝から健康的な野菜尽くし。大将石田さんが丁寧に取り分けしてくれる。


ドレッシングは、人参の優しい甘さのドレッシングで、まさに人参で人参を食べる感じ。


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野菜はたっぷりお代わりも出来て、味変で沖縄・名護のオシャレなコーレーグース(沖縄唐辛子オイル)なども。


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ここで、私がいつも「鮨心白」で飲んでいる日本茶「風流」氷出しを朝からいただく。グラス作家・ワダコーヘーさんの「エジソングラス」に入れていただいた。美しく、しっかり氷出しの良い香りがグラスから味わえる。


氷出しをすることで茶葉の旨味、甘味、香りなどを引き出すことが出来るが、ものすごく手間も時間もかかる。


幅広いお茶の種類、お茶の淹れ方の知識、茶器の多さもさることながら、こんな氷出しのお茶まで出してくれるお鮨屋さんは私が知る中では「鮨心白」だけで、もしあっても日本の中でも数えるくらいしかないと思う。「刻々」でも特別に氷出しをやっていただけて幸せ。


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ご飯が炊けてきたので、完成するちょっと前の「にえばな」を一口いただく。


「にえばな」は茶懐石で「一期一会」を表し、「今日、あなたのために炊いた」ことを表すものでもある。同じ米でもご飯の味は一期一会。


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待ちに待ったご飯の時間!羽釜のご飯が炊き上がった!!!


ご飯はササニシキの突然変異である「かぐやひめ」と、コシヒカリの突然変異である「ミルキークイーン」の2種。そして、あさりで丁寧に出汁を取った鮨屋さんならではの美味しい味噌汁。


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お米も厳選された最高級、羽釜も最高級、炊き方も最上級で完成したご飯は、それはそれは美味しくて、正直、塩だけでも何杯も食べれてしまう。


ご飯だけでも十分すぎるくらい美味しいのだが、続々と、ご飯のお供がやってくる。


まずは、超豪華な朝食八寸セット。


クロムツの煮付


秋刀魚の肝醤油焼き


新いくら


・自家製なめ茸


厚揚げを焼いたものと、天然ののびる醤油


・帯広の2年熟成メークインと牛肉ミンチのポテサラ


・和歌山「梅ボーイズ」さんの梅干(少し塩抜きして優しくしたもの)


・山口の自然薯と、本鮪と、天然アサクサノリ


自家製XO醤


・・・など。


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「朝の刻」名物の大豆シリーズとして、大将石田さんが手作りしている自家製納豆2種と、めちゃくちゃ甘くてほんのり温かい出来立ての美味しい手作り豆腐


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卵料理シリーズとして、青グレーな殻の平飼い卵「メロウ」の卵かけご飯と、栃木の高級卵生産「卵明舎」の日本一になった卵「磨宝卵」(まほうらん)の目玉焼き。


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目玉焼きオンザライスは、大将石田さん特製の自家製ウスターソースをかけていただくのが「朝の刻」流。


このウスターソースがめちゃくちゃ美味しくて、目玉焼きとよく合ってて、ご飯がまた進む。


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最後は、目の前で大将石田さんが天然氷を包丁で削って作ってくれるかき氷


中には大納言と、桃とディルを合わせたものと、黒蜜。阿波番茶と共にいただく。


味はもう言うまでもなく美味しいのだが、「体験」として本当に素晴らしく、こんな体験から1日を始められるのはありがたい。


朝食としても最高峰だと思うが、朝の体験としても最高峰なので、ぜひ一度体験をしていただきたいと思う。


「メシクエ」でも、拙書「お人良し」でも書かせていただいてるが、外食は単に食べるだけ、栄養を摂ることだけにあらず。そこに付随する歴史、知識、文化、体験、そして込められた想いに触れて吸収できる最高のエンターテイメントだと思う。


大将石田さん、スタッフの皆さん、朝早くから素晴らしい会の準備をいただき、本当にありがとうございました!


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■「刻々」














いつも応援ありがとうございます。



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プロフィール
ゲームプロデューサー
成沢 理恵
「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」シリーズで知られる㈱スクウェア・エニックスを経て、 現在、ちゅらっぷす株式会社取締役、兼、ゲームプロデューサー。

ヒマさえあれば、国内、海外を食べ歩き、遊び歩く、生粋の遊び人。

その経験は、ゲームづくりにも活かされている、はず……。
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