銀座「銀座大石」へ行く。
懇意にさせていただいている銀座の予約困難な人気フレンチ「銀座大石」でディナー。
今宵も大石シェフの楽しいトークと美味しい料理をいただく。
まずは、胃を温め、保護するためのバター茶から。
バター茶はチベットやブータンなどで飲まれているバターを溶かしたチャイのようなもの。
バター茶を飲みながら、恒例の食材のお披露目を眺める。
この日もファッションショーのランウェイを歩いてるモデルさんのように、カウンターの左端からにズラッとキラキラした食材が次々に流れてきて、目の前を通り過ぎていく。
この時期だけのスペシャリテ、黒トリュフとフォアグラのパイ包み焼きもコースとは別に希望者のみ注文が可能。
この黒トリュフのパイ包み焼きは、木村拓哉さん主演の人気ドラマ「グランメゾン東京」に憧れのレストランとしても登場する、フランス・パリの3つ星レストラン「L'AMBROISIE ランブロワジー」のスペシャリテ。
都内では4軒だけ出しているフレンチがあるそうだが、昨今の物価高やトリュフの高騰、クラッシックフレンチの衰退から、「ランブロワジー」で修業をされていていて、この黒トリュフとフォアグラのパイ包み焼きを守ってきた「コートドール」オーナーシェフ斉須さんが閉店を決め、この料理が食べれるのは5年半作り続けている「銀座大石」さんと、あと1軒くらいという貴重な一品。
写真はコートドール斉須さんが大石さんに料理の伝統と文化と技術を託したメッセージ。
この会のちょっと前にも「銀座大石」に連続でお邪魔しており、黒トリュフとフォアグラのパイ包み焼きはその時にいただいているので、料理の内容はぜひコチラを。
1品目のアミューズは、「銀座大石」さん名物のオシェトラキャビア「大石キャビア」をたっぷりと使った燻製キャビアのグジェール(チーズを混ぜたシュー皮)。
コースの最初には必ずこのグジェールが出てくるのだが、見た目は一緒でも毎回季節によって中に入っている食材が変わっていて、この日は北海道甘えびがキャビアの下にたっぷりと入っている。
2品目は、浜中のバフンウニとカリフラワーのムースのコンソメゼリー寄せ。
旨味がしっかりあって、クリアで美しいコンソメが「銀座大石」さんの名物料理。最初の一口は和食っぽさもあるが、中のクリーミーなムースと途中で一緒に食べると、ちゃんとフレンチになる仕掛け。
3品目は、愛媛のメジマグロ。カツオのたたきのイメージで、軽く皮目を藁焼きにしている。
メジマグロの下には、赤キャベツ、赤玉ねぎを赤ワインビネガーでマリネしたもの。ソースは玉ねぎとライム、周りには黒ニンニクのパウダー。
4品目は、大石シェフのスペシャリテでもある12時間以上じっくり煮込むスッポンのコンソメ。
中にはスッポンの出汁で作ったフラン(茶碗蒸し)とほっき貝、上には軽く風味のアクセントにせりを刻んだものを浮かべている。
5品目は、「銀座大石」名物のフレンチ風の豪華な八寸。
3月のテーマは「ひな祭り」で、お内裏様とお雛様が飾られている。「銀座大石」さんの料理は4半期で変わるようになっているので、冬のコースは3月でお終い。なので、お皿にお雛様だけでなく、1月の新年のへび、2月の節分の豆も一緒に飾られている。
八寸の内容は、フォアグラのムースと香川県瀬戸内レモンシャーベットとジャムの最中、ホタテと8種の野菜のテリーヌ、大根と菜の花とブリのミルフィーユ、出来立てのパテ・ド・カンパーニュの4種。
6品目は、真鱈の白子のグラタン。
濃厚な特製ベシャメルソースと、冬の風物詩であるウォッシュチーズ「モンドール」を使った濃厚民族にはたまらない美味しいグラタン。
味に飽きが来ないような工夫がされており、下にはトマトソースが入っている。このトマトソースがいい仕事をしていて、半分くらい食べてから下のトマトも一緒にいただくと、チーズにトマトが加わり、最後までペロリといただける。
7品目は、別注で希望者だけにお出しをしているこの時期だけのスペシャリテ、黒トリュフとフォアグラのパイ包み焼き。
毎年この季節に「銀座大石」さんの風物詩としていただいているのだが、たまたま今回は同シーズンに連続で「銀座大石」さんにお邪魔させてうただいたので、料理は前回のコチラからご覧いただければと思う。
ちなみに、お値段もするものなのと、同シーズンに連続で来ていてもう食べたので今回は頼まないというお客さんもいる。そういう方にはこの黒トリュフのソースが美味しいので、大石シェフからのサービスでソースとデニッシュパンを出してもらえる。
8品目は、昨今フレンチで見かけなくなったクラッシック、舌平目のムニエル。
結構色んなフレンチにはお邪魔しているが、私も数年ぶりに食べた料理で、なぜ舌平目のムニエルがメニューから無くなっているかというと、1つは舌平目がものすごく高いからと、もう1つはこの料理がバターを大量に使い重いから。
そこにまたも大石マジックがかかり、クラッシックフレンチの美味しさと感動はそのままに、重さを出さないように生姜と魚の出汁とレモンでソースを作り、和食の魚料理っぽい食べやすさと軽さを実現。付け合わせは大分のブランドサツマイモ「甘太くん」。
2月もいただいたが、とても美味しい。今まで食べた舌平目のムニエルのNo.1。
9品目は、高知のブランドスイカ「ルナピエナ」とミントを使った爽やかなグラニテ。
グラニテも単なる口直しではなく、しっかり美味しい。
10品目は、黒毛和牛の牛タン塊の炭火焼き。
とても珍しいタンのウェルダン。タンと言うと、焼肉屋さんでは焼き過ぎないように、レアで食べてくれ等と言われるが、それは薄い肉だからであり、実はタンも塊肉はしっかり火入れをして、ウェルダンにした方が美味しい。
細いのがたん先、厚みがあるのはたん元。このタンを食べてしまうと、次もウェルダンで食べたくなるなあ。こんな塊で食べることがないから難しいけど、とても美味しい。
珍しいタンの裏のよだれ腺も焼いて出してくれる。焼肉屋さんなどでは臭いから出さない部位だが、実はちゃんと新鮮なお肉で、ちゃんと処理されてて、しっかり焼くと、歯ごたえもあり、すごく美味しい肉となる。
付け合わせはアッシェパルマンティエ(牛ひき肉のポテト焼)と、自家製のライム胡椒。
11品目は、ムール貝の炊き込みご飯。
ムール貝のスープと、上からセロリの葉を揚げたものをかけて、サラサラとお茶漬け風に。
ちなみに、下記の青いお皿が通常の量なのだが・・・
美味しすぎて、大盛を注文した私の友人の皿が下記。笑
「銀座大石」さんは品数も量も多いフレンチなので、最初からお客様の要望で量が調節できるようになっている。もちろん、増やすことも可能w。
12品目は、「銀座大石」名物料理の中の名物、絶品・大石カレー。
バターや乳製品を使わない代わりに、大量の人参と玉ねぎと牛肉をしっかり炒め、特製の鳥出汁と合わせて数時間煮込み、それをミキサーにかけて、丁寧にペースト状にしたもの。
バターや乳製品を一切使っていないが、ビックリするくらい濃厚で、旨味がある。なのに、恐ろしく軽い。
もう言わずもがななのだが、ものすごく美味しい。大石さんのカレーが好きすぎて、このカレーを食べるために他の料理を少し少なめにしてもらうほど、私はこの大石カレーが好き。
そんな私でも、通しでコースを食べている後なので普通盛りを食べるのが精一杯なのだが・・・
私の友人が注文した大盛大石カレー。笑
この大きさのカレー皿、あったんだ・・・。結構「銀座大石」さんにお邪魔しているが、初めて見たw。
13品目は、大石シェフのご出身でもある熊本の名産品「でこぽん」を使ったゼリー、大石ぽん太くん。
中にはマールのシャーベットや白ワインのゼリーも。目の部分はチョコレートで、オランジェットをイメージ。
14品目は、数々の賞を獲っている最高級苺「あまりん」と八女茶の抹茶のミルフィーユ。
こんなに食べた最後にミルフィーユが出てくるのだが、ここにも大石マジックが掛かっていて、旨味はそのままに極限まで軽さを追求していて、ビックリするくらいペロッと食べれてしまう。いかに普通のお菓子が砂糖も乳製品もたんまり使っていて重く出来ているのかが分かる。
2月3月と連続でお邪魔したが、基本メニューは同じであっても、新鮮な気持ちで美味しくいただける。
美味しいって正義だなあ。この日も数々の大石マジック料理をいただけて、楽しく、美味しく、勉強になるディナーだった。
いつも応援ありがとうございます。
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by meshi-quest
| 2025-03-26 08:07
| 銀座