赤坂「赤坂 おぎ乃」へ行く。
霜月(11月)のテーマは、「吹き寄せ」。
秋の木枯らしで紅葉した葉や木の実が吹き寄せられる季節。
迎い酒は、荻野さんのお父さんである片岡鶴太郎さんの一文字「鶴」の絵が入った急須から吹き寄せがデザインされた平盃でいただく。
1品目は。吹き寄せの葉に乗った無洗白子の茶碗蒸し。
白子は焼いたものと、蒸したものを2種類で、中には香茸のすり流しや百合根「月光」。
2品目は、蒸した黒鮑と松葉蟹の前菜。
上に畑のキャビアと呼ばれてるとんぶりと、黄身酢餡。
4品目のお造り、まずはクエから。
上にはバフンウニと、自家製の梅と合わせた煎り酒をかけている。
続いて、厚岸の本鮪。
上からは黄身醤油と山芋と海苔の佃煮。
最後は、皮目をサッと炙った鳥取のサワラ。
酒粕で漬けたきゅうりと、ちり酢を合わせていただく。
5品目は、にえばなと自家製カラスミ。
「にえばな」は茶懐石で最初に出てくるご飯で、ご飯として完成する少し前の水分があって、ちょっと芯があって、そして甘くて香りの良い状態のご飯。一期一会の味わいで、「今日あなたのために炊きました」という意味合いがある。
6品目は、美しい香箱蟹。
「おぎ乃」さんの香箱の特徴は、内子と蟹身が合わせされていて、その上から外子が敷き詰めされていることと、香箱蟹を少し温めてあること。個人的に蟹も海老も甲殻類は少し温かく火が通っている方が香りも良く、甘くて美味しいと思っているので、「おぎ乃」さんの香箱はかなり好み。
この時期、色んな日本料理屋さんで香箱蟹をいただくのだが、各店で考え方や個性が出てて面白い。
そして、この蟹を見ると、ああ今年も年末になってきたなあと思う。
7品目は、名物のジオラマのような八寸。
霜月(11月)のテーマは、「吹き寄せ」。
ちりとりで葉が籠の中に集められている秋の情景をイメージしたもの。
大きな雪洞(ぼんぼり)は、実は大根で出来ていて、「おぎ乃」さんの八寸の春と秋に出てくる名物。
大根の葉脈が透けている様が、まるで綺麗な和紙のように見える。
8品目は、猪肉の朴葉味噌焼き。
岐阜の郷土料理である朴葉味噌焼き。この時期の猪が土を掘って木の実を食べてて、身からも木の実や土の香りがするので、味噌の中に胡桃やゴボウを合わせている。上からは丹波栗を蒸したものをたっぷり削っている。
9品目は、愛媛の名漁師・藤本純一さんのマナガツオの煮物。
中には富田林の海老芋と、上にはキノコの餡かけ。
10品目は、〆のご飯。
皮がパリパリで、中はふっくらの相変わらずの絶品鰻。
2つ目は、松葉蟹と九条葱の炊き込みご飯。
蟹の旨味と葱の甘味が合わさって、すごく美味しい!
「おぎ乃」さんではご飯のお代わりが出来て、上記の炊き込みご飯の他、卵かけご飯、自家製カラスミ、自家製ゴボウのきんぴらなど、いろんなご飯のおかずが用意されている。
最近の私のお気に入りは、炊き立てのご飯に少しの塩を掛けていただく白飯。
これがなんとも贅沢で、お米の美味しさを改めて感じる。
11品目の水菓子も霜月のテーマ「吹き寄せ」に合わせて、3種の盛り合わせ。
自家製の栗きんとん、ほうじ茶プリン、ラ・フランス。
今年はあっと言う間に秋が終わってしまいそうで、紅葉になる前に枯れてしまってる木も多く、せめてこういう秋の素敵な光景を料理と共に見ることが出来て良かった。
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by meshi-quest
| 2024-11-29 08:07
| 六本木・麻布・赤坂