渋谷「熟成鮨万~離れ~」へ行く。以前、ここメシクエでもご報告させていただきましたが、「メシクエV34」主宰、フードプロデューサーである私・成沢理恵が7/25に開業をした渋谷駅直結の大型商業複合施設「渋谷サクラステージ」4階フードフロアのフードプロデューサーをさせていただいています。 ありがたいことに連日お客様にお越しいただいていて、本当に嬉しく思っています。 本日は、「渋谷サクラステージ」4階フードフロアの中からいくつかピックアップして、ご紹介をさせていただこうと思います。 関わった者の想いや解説、関わった者からの視点をお伝えする場が少ないと思うので、この記事を読んでいただいて、少しでも経緯とか雰囲気を知って楽しんでいただき、フードフロアに足を運んでいただけたら嬉しく思います。 なお、フロア全体の詳細については、写真付きで解説をさせていただいたコチラの記事をご覧ください。 渋谷サクラステージ4階のフードフロア(通称「FOOD MET」)の真ん中くらいに、1年限定のカウンター熟成鮨店「熟成鮨万~離れ~」がある。 ここ「メシクエLV34」にもよく登場してて、サクラステージと同じく渋谷にあり、私も長年懇意にさせていただいているミシュラン1つ星の熟成鮨の名店「熟成鮨万」の期間限定店舗になる。 「熟成鮨万」さんは私がオープン当時から通っている大好きな鮨屋さんの1軒で、渋谷サクラステージフードフロアの関係者を連れてよく食事に行ったり、渋谷を盛り上げるべく同じく渋谷のお店を構えていることもあって、そんなご縁で今回の店舗が実現した。 一番特徴的なのは、二番手、三番手のお弟子さんが握っているということ。 なので、「熟成鮨万」の白山大将はあえてここには立たない。 鮨屋さん、特に握り手を1人にしているお店では、二番手、三番手の方は実践がしにくく、いくら勉強して、修業しても、やはりお客様と面して握らないと本当の意味で成長できない。 そんな事情と想いから、二番手、三番手を応援する店舗として「熟成鮨万~離れ~」は立ち上がった。二番手、三番手と言っても、長年白山大将の下で修業を重ねていて、しっかりにぎりも接客も出来る皆さん。 良い悪いは別として、大将が全面で大将を立てないといけない、大将を立てさせるお店が多い中、ここまで二番手、三番手にチャンスをあげている白山大将の決断は素晴らしいと思う。 もう1つ大きな特徴として、二番手、三番手を応援するということで立ち上がっていることもあり、白山大将は2人に任せて基本口を出さないスタイルをあえて取っている。 ネタは「熟成鮨万」と一緒なのだが、熟成の仕方だったり、それこそシャリの作り方だったりは、今回の「熟成鮨万~離れ~」を担当する二番手、三番手の2人が考えて作っている。 つまり、「熟成鮨万」の名前は付いているが、「熟成鮨万」と同じではなく、食べた感想を言うと、「「熟成鮨万」イズムは継承しているけど、全く違う鮨」だと思う。 「熟成鮨万」のシャリは、熟成したネタに合わせて赤酢のキリッと酸の効いたシャリだが、そもそも「熟成鮨万~離れ~」では赤酢ではない。 色んなお店があって、食べ歩きを楽しむお客様が多数いるフードフロアという特性を考えて、「軽く」「食べやすい」シャリに変更をしている。それに合わせてネタの熟成自体も本店よりも強度や深度を下げている。 なので、本店によく行くお客様も、ここの「離れ」で知った方も、今後どちらも楽しんでいただけるようになっている。 最後に、暖簾もあえて掲げずに、完全にオープンで、フラッと来れるのも「熟成鮨万~離れ~」の特徴。 鮨は江戸時代では江戸っ子のファーストフードとして、サッと食べて、サッと帰るような食事だったので、ここ「離れ」では予約は取らずに、席が空いてたら座れるというシンプルな内容になっている。 1貫からも注文できるのだが、「離れ」に来たら「おまかせ5貫」というセットがあり、これが熟成鮨とは?「離れ」とは?が分かるセットになっているので、ここから食べてもらうことをオススメしたい。 この日の「おまかせ5貫」は、まずは1週間熟成のホシガレイから。 10日熟成のマダイ(写真失念・・・)と8日熟成のアカムツ。 あえて白身を連続で食べていただき、熟成や魚の違いでこんなに味が異なることを知ってもらうためにそうしている。 5日熟成のアカイカは、「ミツル醤油」さんのオレンジ醤油で。 8日熟成のサーモン。 実は、熟成鮨のサーモンはとても珍しい。 鮨としてのサーモンはよくあるが、変な意味ではなく、熟成鮨はその希少性や技術などで高級店が多く、サーモンを使用することは滅多にない。(マスノスケとかならあるけど) ここではインバウンドの方も多いので、あえてサーモンを使い、サーモンの美味しさを熟成で引き出すことをしている。 何気に熟成鮨でサーモンは私もここで初めて食べた。笑 1貫からでも注文できるので、最後オススメを1つ出してもらった。 それが、ハマグリの軍艦。 鮨でハマグリというと煮ハマが多いのだが、ツメが乗ってない純粋に貝の出汁で炊いたハマグリというのも珍しいし、さらにハマグリが軍艦に入ってるのも珍しい。見たことがない。 理由を聞いてみたら、ハマグリの旨味を感じてもらうため、極限までシャリを少なくし、小さめのハマグリを3つも軍艦の中に詰めているとのこと。 こういう発想、良い悪いではなく、おそらく鮨を知り尽くし、長年鮨をやり続けている方だと出にくいと思われ、ワクワクするというか、素敵だなあと思った。 以前ご紹介した私がプロデュースをしてキュレーションをする入れ替え店舗「404Kitchen」もそうだが、 個人的にパルプンテ店舗と呼んでて(「パルプンテ」注:ドラゴンクエストに出てくる何が起こるか唱えてみるまで分からない魔法)、食のパルプンテを起こしたいと思っている。 世の中にこんなに美味しいお店、美味しい料理がたくさんあって、特に日本、特に東京は恵まれていて、もっと知る楽しみ、選ぶ喜びを感じて、色んなものに出会って、体験してほしいと思っている。 私は「メシクエLV34」というこのサイトを主宰し、ママが料理の先生だったこともあり、食が身近な人生を送ってきた。 20年間365日外食を続けて思うこと、気が付いたことを少しでもこの渋谷サクラステージフードフロアに活かしていきたい思っている。 ■「熟成鮨万~離れ~」 いつも応援ありがとうございます。 ついに「メシクエLV34」の本が出ました!! ■「お人良し (おひとよし) 〜女性プロデューサーが365日外食するわけ〜」 【Amazon書籍10部門で1位!】 【Amazon書籍5部門でベストセラー!】 Kindle版は100円にて購入できます! ミシュランフレンチ「シンシア」オーナーシェフ石井さんの3時間に及ぶ、食と料理の対談も収録。 ↓↓ ■「メシクエLV34」インスタ メシクエには載せていないお店や内緒の話はインスタでやってます! コチラ↓↓
by meshi-quest
| 2024-08-15 08:07
| 渋谷・神泉
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