赤羽「CRAFT MEAT&LAB.」へ行く。独自の「水分・熟成・酸化」に調整を施した 「CRAFT MEAT」(クラフトミート)を生産・販売している「CRAFT MEAT&LAB.」(クラフトミートラボ)さんで貸切ディナー。 「CRAFT MEAT&LAB.」さんは主に肉の卸や販売をメインとしているが、無類の肉好きである店主の平田さんが肉を徹底的に勉強、研究し、 今もその研究を続け、美味しい肉を生み出し続けているクラフトミートの研究所、兼、成果発表の場ということで、 友人や知人を中心に月の数日だけ1日1組限定でディナー会をしている。 1品目は、クラフトミートのコンソメをガストロバック(減圧加熱して味を染み込ませる調理法)させた豆苗のナムルから。 最近の私は、この豆苗ナムルが好きすぎて、オーナーの平田さんに特別に自分だけの豆苗皿を1つもらっている。写真奥がみんなで分ける分、手前が独り占めさせてもらっている分。笑 ここ「メシクエ」でも何度も書かせてもらっているが、豆苗史上、そして、ナムル史上でもNo.1だと思う。 こんなに旨味がある豆苗、こんなに美味しいナムルある?くらい美味しい。 2品目は、オーナー平田さんが独自に水分量の調整や熟成を行ったクラフトミートのハラミのユッケ。 噛めば噛むほどに旨味が増す。そのままでも十分美味しいのだが、味変で奈良漬け、韓国海苔、卵黄、葱、海苔の佃煮が用意されていて、奈良漬けが意外と肉と合う。 3品目は、クラフトミートのラードで炒めた万願寺唐辛子、ズッキーニ、ヤングコーンなどの夏野菜。 ソースは、同じくラードで焼いた目玉焼きを潰したもの。 ラードの旨味が野菜にも目玉焼きにも入り込んでて、すごく美味しい。 4品目は、「CRAFT MEAT&LAB.」さん名物のクラフトミートとブラウンマッシュルームのしゃぶしゃぶ鍋。 これも好きすぎて、お邪魔する度に必ずリクエストしている一品。 部屋中にいい香りが広がる、ブラウンマッシュルームがっぷり入った鍋スープが驚くほどものすごく美味しい! 今回の鍋のクラフトミートは、ツラミ、マルカワ、シビレ、4ヶ月熟成の豚のカタとウデ。 肉の美味しさは言うまでもなくなのだが、このブラウンマッシュルームのスープが絶品!! ・・・と、ここまでがコースの前半戦。 ここからは、コースの後半戦の参加型研究「CRAFT MEAT&LAB.」の真骨頂になるので、みんな飲み物持ってキッチンに移動(笑)。 今日は何度もお邪魔している常連ばかりなので、「CRAFT MEAT&LAB.」の研究テーマは2つで、「肉寿司」と「肉の脱水」。 まずは、クラフトミートを使った肉寿司の研究から。 これは、店主平田さんも、私もそうだが、これまで本当に美味しい肉寿司に出会った記憶がない。 見た目先行型というか、シャリとちゃんと融合して美味しい肉寿司がほぼ無くて、 肉寿司とメニューにあると、敬遠して、むしろ頼まないことが多い。 そんな中、店主の平田さんが独自の「水分・熟成・酸化」に調整を施し、肉寿司に合うクラフトミートを研究し、さらに単に肉を乗せるのではなく、 クラフトミートを凍らせ、カンナで削って、カンナも研ぎ方を何度も研究をし、ついに、フワフワの食感と、嫌な脂っこさを完全排除して、肉の良さだけが残る美味しい肉寿司を作り上げた。 さらに肉寿司は春から進化を遂げて、単にクラフトミートだけでなく、クラフトミートの中に車海老を入れるという食のキメラ的な魔改造をし(笑)、肉とシャリを繋ぐ風味を加えて、より美味しい肉寿司になった。 間違いなく、人生で食べた肉寿司のNo.1だと思う。 逆に言うと、本来肉寿司は、ここまで研究し、ここまでやらないと美味しいという領域にはいかない、それくらい肉は強いし、そのままではシャリに融合しない。 もちろん、このままでも最高峰で美味しい肉寿司なのだが、そこにそれぞれが好きな調味料を選んで加え、より自分好みの美味しい肉寿司にしていく。 私はこの「肉寿司」研究には何度も参加させてもらっているので、自分なりの一定の答えが見つかっており、それがこの組み合わせ。 シャリの上に卵黄と穴子のツメ(タレ)をかけて、肉を乗せて、その上に無糖のヨーグルトと美味しいバルサミコ酢をかけたマイ肉寿司。絶品!! 続いて、この日2つ目の研究は、「肉の脱水」。 クラフトミートを作るのに欠かせないのが、「脱水」という仕事。 これまで平田さんは長年研究を重ねて、クラフトミートを作り続けてきているが、脱水は塩水で行ってきて、塩水脱水を極めている。 実は脱水の方法にもう1つ、砂糖水という方法があり、今回は全く同じ肉を使って、塩水脱水と砂糖水脱水での味の違い、食感、見た目の違いを研究する。 右が塩水、左が砂糖水で脱水を掛けたもの。 同じ肉で、同じ部位なのに、2つを比べると、色だったり、ツヤだったりが、かなり違うことが分かる。 左の砂糖水の方が艶やかで、柔らかそうな色合いになっていた。 この脱水の仕方を変えた2つのクラフトミートを、全く同じ条件下で焼いてもらう。 焼き上がったものがコチラ。 右が塩水、左が砂糖水。 同じ時間で、同じ条件の脱水で、肉の量も同じグラムなのに、砂糖水の方が水分が抜けてて、大きさが小さくなっているのが分かる。 それを平田さんが丁寧にカットしていく。 右が塩水、左が砂糖水。 完全に好みではあるので、ぶっちゃけどちらもすごく美味しいので、良い悪いではないが、砂糖水脱水の方がより肉の旨味を感じ、柔らかさや弾力もあったように思う。 では、肉の部位を変えたらどうなるのか? 砂糖の種類を変えたらどうなるのか? こうして、「CRAFT MEAT&LAB.」の肉研究は沼っていく。笑 〆は、ブラウンマッシュルームの絶品スープで炊き込んだ炊き込みご飯。 中にはこれまで出てきたお肉の切れ端を全部入れて、しば漬けやキュウリをアクセントに。 このご飯が美味しすぎて、あっと言う間にみんなでお代わりをして、完食。 美味しくて、研究もできて、勉強になって、そして、美味しくて、本当に唯一無二の素晴らしいお店。 ■「CRAFT MEAT&LAB.」 いつも応援ありがとうございます。 ついに「メシクエLV34」の本が出ました!! ■「お人良し (おひとよし) 〜女性プロデューサーが365日外食するわけ〜」 【Amazon書籍10部門で1位!】 【Amazon書籍5部門でベストセラー!】 Kindle版は100円にて購入できます! ミシュランフレンチ「シンシア」オーナーシェフ石井さんの3時間に及ぶ、食と料理の対談も収録。 ↓↓ ■「メシクエLV34」インスタ メシクエには載せていないお店や内緒の話はインスタでやってます! コチラ↓↓
by meshi-quest
| 2024-08-08 08:08
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