京都・神宮丸太町「日本料理 研野」へ行く。
ミシュラン1つ星獲得の予約困難な大人気日本料理店「日本料理 研野」の貸切ディナーにお邪魔させてもらった。
大将の酒井研野さんは、日本を代表する老舗料亭「菊乃井」で長年修業をし、「菊乃井 無碍山房 Salon de Muge」の料理長も務め、さらに日本料理だけでなく中華料理の名店「京、静華」でも修業をされているというすごい経歴の持ち主。
1品目は、舞鶴のとり貝とトマト。
上品で丁寧で、一口目からこの先の料理の美味しさがまでが分かるような味。
そして、こんな繊細な料理をいただきながら、実は店内の音楽がものすごく面白くて、すごくポップなBGMが流れている。
これは「研野」さんの名物のBGMペアリングで、ここ「メシクエLV34」で音が伝えられないのが悔やまれるところだがw、
この素敵な日本料理店の雰囲気や上品な料理と、BGMのギャップが面白くて、気づくと心地良く、なんか魔法に掛かっているような感じ。
結構これまで名だたる日本料理店にお邪魔させていただいたが、この感覚は初めて。すごい。
ちなみに、BGMはこの後も料理ごと変わり、目の前の大将研野さんが料理しながら、選曲して、DJもしているという。笑
2品目は、美しい八寸。
車海老とハヤトウリのごま酢和え、金柑、トウモロコシのおかき粉揚げ、さば棒寿司、枝豆など。
3品目は、上賀茂の賀茂茄子と万願寺唐辛子の揚げ出し椀。
ものすごくいい出汁が出ていて、じんわり体に染み渡る味。
4品目のお造りは、明石のタコと小樽のシャコ。
そして、器に大きく波の絵が描かれているのだが、この時にバックにかかっていた音楽はサザンオールスターズ。最高です。笑
長いメシクエ人生の中で、ミシュランクラスの日本料理をいただきながらサザンの曲を聴いたのは初めてかも。
こんな素敵なお店でカウンターで食事しながら、全員がサザンを合唱しているのも初めてだ。笑
5品目は、京都の中華の名店「京、静華」で修業されていた大将研野さんならではの一品、自家製チャーシュー。
この流れの日本料理の途中に、こんなジューシーで美味しいチャーシューいただけるなんて、本当に幸せ。めちゃくちゃ美味しい。
付け合わせは、青森・野辺地のカブの炭火焼き。
6品目は、ハモと夏野菜の和え物。
ハモと夏野菜とお出汁に、トマト、バジル、パクチーの花などの爽やかな野菜やハーブを加え、口直しにもピッタリの一品。
7品目は、鮎の一夜干し。横に添えられているのはたでの葉のたで酢。
この時期、色んなお店で鮎を出していただくが、鮎の開きの一夜干しは初めてかも。
魚の苦みのある肝が苦手で、この時期の鮎は本来あまり得意ではないのだが、「研野」さんの鮎は開いて内臓が別添えになっているので、私にとってはめちゃくちゃありがたい鮎だった。
8品目は、サザエの炊き込みご飯。
サザエを焼いている時はものすごく真剣な職人さんの顔なのだが、みんなに写真を撮ってもらう時にはわざとおどけた顔で写ってくれる素敵な大将。笑
サザエご飯は磯の香りがとても良く、すごく美味しい。
「研野」さんでは〆のご飯が数種類用意されていて、次は本鮪のづけと、とろろ。
京都の日本料理店の定番は、だいたい、じゃこ山椒に赤出汁に白ご飯だが、ちゃんとそういうお約束のような慣習を心地よくひっくり返してくれているのがいい。
お客さんはこれまで見慣れた「お約束」よりも、新鮮な体験と美味しさの方がずっと嬉しい。
続いて、卵たっぷりのハモかつ丼。
5品目の自家製チャーシューの切れ端を使ったチャーシュー丼。
もはや何が〆か分からなくなっているが(笑)、最後は牛、豚、鶏、金華ハムで出汁を取った清湯の素ラーメン。
これも日本料理だけでなく、中華料理も極めている大将研野さんならではの料理。
スープに全ての旨味が入っているので、具はないのに、具を食べているかのような複雑な旨味を感じる。
9品目のデザートは、沖縄のパッションフルーツと、台湾のパイナップル、キウイに、自家製ミルクアイスを合わせたもの。
この間もずっと料理に合わせてBGMが変わっていて、最後の方にはカウンター全員が大合唱するような不思議な会。
こんな楽しい日本料理店があるんだな。
格式ある本格的な日本料理店でも、こんなに気楽に、こんなに笑いながら食事させてもらえるんだな。
「研野」さんの料理を食べ終えて、ふと「ONE PIECE」のことが頭に浮かんだ。
古い先輩海賊たちの中を堂々を突き進む、元気あって、個性的で、楽しそうで、新しいことをいっぱいやってて、目が離せないルフィーやロウのような新時代の海賊たち。
研野さんが新時代の海賊に見えた。
予約困難店の理由がよく分かるし、ファンが多いのもよく分かるお店だった。
■「日本料理研野」
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by meshi-quest
| 2024-07-16 08:07
| 京都