京都・河原町「CAINOYA カイノヤ」へ行く。ミシュラン1つ星獲得の 料理ジャンルを超越したイノベーティブフュージョン 「CAINOYA カイノヤ」でディナー。 京都の繁華街・四条河原町の大通りからほど近いところにある ホテルとレストラン等が融合した「GOOD NATURE STATION」ビルの2階にある。 ちなみに、「GOOD NATURE STATION」ビルには 「CAINOYA」さんの他にもミシュラン獲得店が入ってて ホテルとミシュラン店が融合した、 ちょっとしたオーベルジュっぽいビルになっている。 本日はカウンターど真ん中のアリーナ席(笑)にて、 「CAINOYA」塩澤シェフの調理を見ながら、食事をいただく。 1品目のアミューズは、なんとレタスの葉っぱ。 でも、これはただのレタスではない。 「CAINOYA」さんは、「ガストロバック」と呼ばれる 減圧料理器具を駆使して料理を作っている。 「ガストロバック」を使うと、 非加熱で食材に水分や出汁を浸透させることができる。 ここから始まる「CAINOYA」の料理を知ってもらうために、 一番分かりやすくガストロバックさせた みずみずしいレタスを最初のアミューズに出しているのだそう。 レタスにはレモングラスのエキスが浸透している。 ペアリングはノンアルかアルコールが選べる。 常連の友達から「CAINOYAさんのノンアルペアリングはスゴイ」と聞いていたので、 本日はあえてノンアルペアリングにさせてもらう。 ピオーネ、ミョウガ、青柚子、ブルーベリーの組み合わせ。 2品目は、シロカジキに味噌をガストロバックさせた前菜。 ソースはジロール茸。 鏡のような、宝石箱のような美しい器は、 金沢「SECCA」さんの「借景」という名前の器。ホント綺麗! 3品目は、「CAINOYA」特製ヴィシソワーズ。 じゃがバターの絶品アイスとバタームースの濃厚でクリーミーなスープ。 ペアリングは、焼き芋とオレンジを使って、 ガストロバックさせたドリンク。 4品目は、玉ねぎとパルミジャーノたっぷりのパイ。 ペアリングは、和梨をベースに、 アールグレイのミルクティーを透明にして作ったドリンク。 ホントにちゃんとアールグレイミルクティーの香りがする 白く透明な美しいドリンクだった。とても美味しい! 5品目は、ハムと鶏とキノコで出汁を取った 優しい味わいのラビオリスープ。 中には鱧、ポルチーニ茸、落花生など。 六角形の上から中を覗くとお椀が透けて見える。 この美しい器も金沢「SECCA」のものだそう。 ペアリングは、滋賀の樹齢100年の柿の葉茶と 早生みかんの皮を組み合わせた爽やかなドリンク。 6品目は、そうめん南瓜。 七谷鴨と七谷鶏をガストロバックで出汁を取り、 ラタトゥイユをパウダー状にして上にかけている。 7品目は、「CAINOYA」特製のにぎり鮨。 驚いたのは、それぞれのにぎり1つ1つにペアリングがあること。 にぎりは1つ1つ味が違っていて、こだわって作られているので、 当然それに合うドリンクも違うはずなのだが、 それは理想論であって、にぎり1つ1つに実際ドリンクを作って合わせるなんて、 普通のお店ではできない。 にぎりごとにドリンクが出てきたのは生まれて初めてだ。 ホントに驚いた。 「ペアリング」とは何か?ということを考えさせられた。 1つめは、錦鯉に見立てた 高級魚「マツカワ」(王鰈)のにぎり。 昆布の出汁をマツカワにガストロバックしている。 合わせるペアリングは、 マクワウリの乳酸発酵とシャインマスカットの組み合わせ。 2つめのにぎりは、 タカエビを使ったカルフォルニアロール。 アマトリチャーナやバイマックルーを使ってエスニック風に。 ペアリングのドリンクは、 ラッシー、林檎、黒酢、サフランを合わせたもの。 3つめのにぎりは、 鹿児島のこはだと鹿児島のサバを使って、 左右で違う魚で挟んだなれずし(熟れ鮨)。 ペアリングのドリンクは、 中国茶と4種のローズを使った華やかな「あがり」(お茶)。 4つめのにぎりは、 年間10本しか採れない秋鮭と、そのイクラ。 秋鮭に出汁をガストロバックさせて、押し寿司風に。 周りは韓国海苔で囲んである。 ペアリングのドリンクは、 ザクロとパイナップルと甘酒のドリンク。 この日は、特別ゲストとして 入手困難な幻の日本酒を作っている 竹野酒造の杜氏の行待さんもいらっしゃっていて、 滅多に飲めない日本酒もいただいた。 にぎりにめちゃくちゃ合う! 8品目は、秋刀魚のミルフィーユ。 秋刀魚の脂で固めてあるミルフィーユの下に、 温かい茄子のピューレが敷き詰められていて、 その熱で徐々に秋刀魚の脂が溶けて、風味が増してくる。 ペアリングは、 紅芯大根、デラウェア、ハーブのベルモットの組み合わせ。 正直、このドリンク単体だと少し苦みがあって、 決して美味しいものではないのだが、 まさに秋刀魚とのペアリングで、 秋刀魚と一緒に飲むと、大根おろしとポン酢のような感じですごく合う。 9品目は、昆布出汁をガストロバックしたサラダ。 ガストロバックさせた野菜は透き通ってて、美しく、みずみずしい。 ペアリングの中身は難しすぎて、メモ断念(笑)。 10品目は、年間80頭しか出荷されない 長野県の「むらさき牛」のグリル。 牛自体も美味しいのだが、 京都の風習の「あらいだれ」という 肉を付けてさっと洗うたれがすごく美味しくて、驚いた。 ペアリングは黒い味醂とバルサミコを合わせた 赤ワインイメージのドリンク。 11品目は、鶏のつくねを使ったすき焼き。 汲み上げ湯葉と松茸に、土佐酢を加え、爽やかに。 12品目は、鰻。 たれを鰻にガストロバックさせてるので、 たれは無くてもたれと鰻が融合している。 13品目は、白ワイン蒸しのムール貝のリゾット。 ペアリングは、コンブチャ、オレンジ、ハーブ、青唐辛子。 14品目は、鹿児島のサルシッチャと、 国産のポルチーニのパスタ。 ペアリングは、発酵番茶焼いたトマトの組み合わせ。 15品目は、蒸したかぼちゃと 焼いたかぼちゃのデザート。 ペアリングは、甘口の食後酒をイメージした 柿やマルサラを合わせたドリンク。 16品目は、洋梨にハーブのエキスをガストロバックしたもの。 ピスタチオのアイスがめちゃくちゃ美味しかった。 ペアリングは、キャラメルポップコーンと、 黒ビールと麦のコーヒーの組み合わせ。 17品目は、安納芋と和栗のモンブラン。 中には丸1日乾燥させたシャインマスカット。 ペアリングは洋梨とキャラメルの紅茶。 私以外は全員アルコールペアリングだったのだが、 最後にペアリングで出てきた全アルコールを並べたら、 ものすごい数になった(笑)。 「CAINOYA」さんでは、実はノンアルとアルコールも どちらもペアリングの値段が一緒。 でも、ノンアルペアリングはこれ以上に食材を使って、 どこにもないドリンクを生み出してくれてるので、 手間暇考えてもアルコールと同等、それ以上に価値があるような気がする。 料理もドリンクも本当に他店と一線を画す、すごいレストランだった。 ■「CAINOYA カイノヤ」 いつも応援ありがとうございます。 ついに「メシクエLV34」の本が出ました!! 【Amazon書籍10部門で1位!】 【Amazon書籍5部門でベストセラー!】 ■「お人良し (おひとよし) 〜女性プロデューサーが365日外食するわけ〜」 Kindle版は100円にて購入できます! ■「メシクエLV34」インスタ メシクエには載せていないお店や内緒の話はインスタでやってます!
by meshi-quest
| 2021-11-25 08:08
| 京都
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